2021 J1第30節 川崎Ｆ 2-1 湘南 レビュー

残留に向けて大事になる上位陣との3連戦一発目、首位川崎戦。天皇杯の結果を教訓に良い入りができるんじゃないかと密かに期待してたんだけどね。

スタメンは、負傷のタリクから大橋。累積停止の大岩から館で、真ん中に広教。前節に続き平岡がスタメン。前半開始早々はちょっと捕まえられないシーンもあったけど、１つやられた！というシュートを谷がビックセーブで凌いだシーン以外は概ね湘南のプラン通りに試合を進められたと思う。先制点も奪えたし、川崎のお株を奪うようなパス回しでゴールに迫るシーンもあった。攻撃面は本当によくトレーニングされてて勝ち点はなかなか奪えてないけどここ数試合は良いシーンを見せてくれている。ただ、1点じゃ逃げきれないんだよね首位川崎には。ベンチには登里、ジェジエウ、橘田、マルシーニョ、家長、ダミアンと怖いメンバーが控えてることを考えると、前半いくつかあったチャンスでもう1点欲しかったところ。

後半早々相手が3枚替え＋布陣も変えてくると受けに回るシーンが増えてくる。マルシーニョの個人技、橘田が入ったことで脇坂も捕まえられず、なかなかパスも引っ掛けられない。足が動く間はギリギリ持ち堪えていたけど、徐々に疲弊してきて足が止まり始める。失点シーンは左サイドから右サイドにボールを運ばれるとスライドが追いつかず山根のクロスから旗手に頭で合わされたもの。そして家長が投入されると川崎は落ち着きと怖さが倍増。足が残ってない湘南の選手達はPAに釘付けに。するとその家長のクロスからデジャブのような知念のヘディングで逆転される。

このシーンで広教が崩れ落ちてたり、他の選手も最後の方はヘロヘロになってて、前に出ていく足が残ってなかった。ラインも上げれなかったし、人への寄せも、スライドなんかもできなくなってた。元々跳ね返す系が得意じゃなく、カバーや機動力で勝負するDF陣なのでボールの出どころにアプローチできてないと厳しい。それとPA内に人が沢山いるとどうしても任せちゃうというか誰が行くか一瞬迷いが出るんだよね。湘南の守備は前にベクトルが向いて相手のボールに出て行ってこそ良さが出るから引いちゃうと逆に守りにくくなってる気がする。この辺はもう一度トレーニングしてもらうのと、どうしたって疲労をすると湘南の守備の強度は減少するので交代策を含めた采配なんかを駆使してもらうしかない。まあこの日最終的に体力が残ってなかったりしたのは平岡が前半で負傷交代してしまったこと、もっと前で言えば前節福岡戦で大岩がイエロー貰って累積で出場停止になったこともあるのかもしれない。あと最近スタメンの選手達の出来も良くてなかなか交代させるのが難しいのもわかる。監督歴が浅い山口監督にはなかなか厳しい部分もあると思うがなんとか頑張ってもらいたい。

ただね、スタッツ見てもそうだし、全然悪い試合してないので変に下を向くことなく今やってることに自信を持って続けて欲しい。結果が出ないからと疑心暗鬼で自分達で崩れて行っちゃうのが一番もったいないからね。

【印象に残った選手達】

この試合は得点を奪ったシーンもそうだけど、攻守に効いてた。パススピードなんかは解説の水沼さんも褒めてたしね。縦にズバッと入れるパスなんか見るとドイツに行っちゃった田中の代わりに川崎に抜かれそうで怖いわ。(本人的にもパス方面で武器を身につけるにはうってつけの環境だったりするしね)

前節に引き続きこの日も効いてた。大橋に出したスルーパスなんかもセンスを感じるし、先制シーンは流れたボールを平岡が体を張ってマイボールにしたところから。本当怪我の具合が気になる。早く戻ってきて。

最近見ててとても心配。パスを受けても後ろの選択が多いし、流れを止めるような場面もボールを失うシーンも多い気がする。何より楽しそうじゃないのがとても心配。守備のタスクで疲弊してるってのもあると思うんだけど、サッカー小僧のヤーマンが見たいな。