シーズンを前進する力に
柏はリーグ開幕となるアウェイ湘南戦を2-0で勝利した。
スタメンは先週のちばぎんカップから3選手を変更、GKにキムスンギュ、DFに高橋、MFに山田が入り、システムも3-4-3から椎橋をアンカーに置く3-5-2に変更、湘南と同システムで相対するネルシーニョ戦術を開幕から貫いた。左インサイドに山田を起用しボール保持力と推進力を高めちばぎんカップでは数少なかった左サイドからの攻撃に厚みを持たせた。パスネットワーク、エリア間パス図からも左サイドでボールがつながっていたことがわかる。
試合は立ち上がりからプレッシャーを掛け合い、良い守備から良い攻撃を狙う展開。ボール支配率は湘南がやや優勢だったが、34分に後方からのボールを追う細谷のプレーを阻止した大岩が2枚目のイエローカードで退場し柏が数的有利な状況となる。しかし柏も51分にドウグラスが怪我で交代、前線の高さとパワーをシンプルに使う手段を失ってしまう。チャンスをつくれない状況が続くかと思われたが、66分右サイドから左サイドまでポジションを移した中村がペナルティーエリアへ侵入しPKを獲得、マテウスサヴィオが大きな先制点をあげる。更に有利な展開となった柏はドウグラスと交代した小屋松が追加点をあげる活躍をみせ開幕戦を勝利した。
右サイド中村は中央でもボール受けパスを循環させた。先制点につながるPK獲得は左サイドにポジションを取りドリブルでエリアに侵入、この推進力が試合を動かした。
マテウスサヴィオもドリブルの推進力とパス(中盤の選手では最多)で柏の攻撃をけん引した。ロングボール以外でボールを運ぶ方法はマテウスサヴィオの個人突破に頼るしかない。
左サイドの三丸は4本のクロスと2本のラストパスを記録し左サイドから攻撃を活性化させた。小屋松の得点は75分マテウスサヴィオのクロスを受けた三丸がマイナスへ折り返し山田がシュート、小屋松がこぼれ球に反応しネットを揺らした。
昨シーズンのリーグ開幕アウェイC大阪戦は、前半に柏が退場者を出し数的不利な状況から0-2で敗戦。開幕からの8試合は1勝1分6敗とリーグスタートに失敗し終盤まで残留争いに巻き込まれた。今シーズンの開幕戦は昨シーズンと逆の展開と結果を引き出すことに成功、この勢いでリーグ序盤を進んでいきたい。ドウグラスの怪我による選手編成や数的同数での攻撃の組み立てに課題が残るが、この試合で見せた若い細谷や山田、新加入の中村と小屋松、今期の中心選手マテウスサヴィオの前へ進む力に期待したい。
【柏アカデミー出身比率】
スタメン:DF古賀、MF山田、FW細谷
※スタメン比率27%(3/11)
リザーブ:GK佐々木、DF上島、FW真家、鵜木
※出場比率21%(3/14) ※メンバー入り比率39%(7/18)
コメント(1)
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SPORTERIAスタッフ
2022/2/21 19:43
昨シーズンと今シーズンの展開が真逆、というのは何かストーリー性を感じますね😲
相手に退場者が出てPKも獲得とはいえ、しっかり勝ち切ったことが大事ですね。
そして新加入の小屋松選手に早速(しかも途中出場で)結果が出たのは大きい ❗
個人的には、ゴールこそなかったものの"何か起こすかも"という細谷選手のハードワークぶりが好きです👏