2021 J1第15節 福岡 2-1 湘南 レビュー

川崎戦前にもう一度良かった時の流れを取り戻すためにも大切な福岡戦。

ウェリのコンディションが上がってきたようで、いつ以来か思い出せない外国籍2Top。そしてここまでFW陣の軸だった大橋、町野がとうとうベンチ外に。

試合の方は前節相手の勢いを受ける形でスタートした反省点を活かし、アグレッシブな入りができていた。ウェリ、タリクから始まるプレスをきっかけに連動する守備で序盤は5連勝中の福岡にやりたいことをやらせなかったと思う。攻撃でもボールを持てば上手く相手を外しながらパスを繋げていた。ただ流石の福岡も湘南のプレスに慣れてくると盛り返してきて、気を緩めれば仕留めてくるような怖さを醸し出し始める。守備に追われるシーンも増えてくる中、前半30分過ぎにボールを追うシーンで筋肉を痛めたと思われるタリクがコバショーと交代。前からの守備を考えると今日のベンチだとコバショー以外いないんだけど、この交代が後々ポイントになったと思う。

でこの交代直後に福岡の高いラインのスキをついて名古が抜け出しゴールネットを揺らす。ただ微妙なタイミング過ぎたのでVARチェックの時間が長い。ここ最近の判定の流れだと取り消しもあるなと思ってたらゴールがちゃんと認められて一安心。ただこのゴールで少し重心が後ろになってしまう。湘南の守備の良さが出るのは重心が前にある時で、受けに回ると良さが出ない。苦し紛れのクリアも多くなりこぼれ球も拾えなくなると、相手に素早く上げられたクロスが岡本に当たり軌道が変わる。相手のアピールなんかもあり、VARで確認されるとPK判定に。まあこれは今のルールじゃ仕方ないね。「前半はドローで折り返しかぁ」なんて思ってたら、谷がやってくれた。きっちりコースを読みブルーノメンデスのPKを止める！もうこの頼もしさは五輪代表の正GKで良いでしょ、森保さん。

後半の序盤はもう一度スイッチを入れ直した湘南が福岡を押し込む。コバショーがパスを受けて相手ライン深く進入し放ったシュートは相手GKに弾かれるもそのボールをもう一度拾って山田へ。完全に相手も外せてたので「良し、ゴール！」って思ったんだけど枠を外れる。。。(このシーンが敏さんが言ってた2点目を取れないとってとこだね)

このシーン後は徐々に福岡のペースに。後半頭からファンマを投入してきていたこともあり、前節同様に谷の出てこれないペナルティエリアの際辺りにボールを入れられると、何度も危ないシーンを作られる。ここは今のCBの弱点だってバレちゃったかもなぁ。クロスであれば絶対の強さがある谷が抑えちゃうんだけど、縦に入られたボールでペナルティエリアの際だとなかなか出ていくのは難しくて、屈強なFW相手だと今のCBだと跳ね返すには分が悪い。加えてプレスの強度が弱くなって来て受けに回る時間が増えてくるとファールで止めるシーンも多くなってきて相手FKも増えてくる。これを谷の出てこれないところに入れらると高橋、中村で挟んでたブルーノメンデスに枠に飛ばされ失点。

連勝中の相手にこの失点がより勢いを与える結果になってCKからまたブルーノメンデスに合わされると谷が一度は止めるもこぼれ球を押し込まれて逆転される。

こうなると完全に福岡の試合できっちり逃げ切られて連敗。。。川崎をストップできるのは密かに湘南かもって思ってたけど、この流れだと気持ち的にも次節は厳しい戦いになりそうだな。

ゴール期待値なんか見ても前半ラスト以外は湘南の試合で、ラストのPKをストップして前半リードして折り返したのに、なんでこの結果に？って考えてたら、前半のタリクの交代が結構肝だった気がする。プレス強度が落ちてきたタイミングでメンバー交代してもう一度圧力を取り戻すってのが必要だったけど、前半で既に走力があるコバショーを投入しちゃってて、あとのメンバーは切り札としての使い方な選手だったので逆転されるまでカードが切れなかったのが痛かった。(大橋、町野のどちらかがベンチにいれば違ったかも)

【印象に残った選手達】

めちゃめちゃ良い選手。キックの精度も高くて攻守に走る。チームのために全力でプレーする姿は仲間を鼓舞するとともに勢いをもたらしていて、好調福岡を支える替えの効かない選手だと思う。