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柏レイソル対湘南ベルマーレ 試合後分析


柏レイソルの戦い方


第7節・東京ヴェルディ戦や第8節・京都サンガ戦では、相手のハイプレスに対応できず、ボールをうまく回せないまま痛い引き分けとなっていました。


その流れの中で迎えた湘南ベルマーレ戦。湘南も同様に激しいハイプレスで挑んできましたが、今回の柏は過去2試合とは異なる対応を見せました。


具体的には、無理に後方からビルドアップするのではなく、垣田や細谷を起点にロングボールを多用。これにより相手のラインを下げさせ、前半15分〜30分の時間帯では、後方からの組み立てがスムーズに行えていました。




細谷の重要性


この試合におけるキープレイヤーは間違いなく細谷真大でした。


特に衝撃的だったのはアシストのシーン。細谷にボールが入ったとき、なんと相手DF4人がいて、2人がプレスにきてさらに後方からのプレスバックもあり、実質3人に囲まれていました。


それでも持ち前のスピードで抜け出し、最後は垣田への完璧なアシスト。まさに「相手にとって最も嫌な存在」だったと言えるでしょう。


欲を言えば、細谷のヒートマップをもう少し高めにして、高い位置でボールを受けられるような配置が今後の鍵になりそうです。


この活躍をきっかけに、細谷は今後スタメン定着が期待されます。




柏レイソルの課題


以下の3点が、この試合で浮き彫りになった課題です。


1. ボランチでボールを失った後の守備対応


鈴木彰人のミドルシュートの場面では、ハーフウェーライン手前でのボールロストからピンチを招きました。


特に、2列目のプレスが剥がされると、残っている守備は3枚+1ボランチ程度。なるべくボールロストを避けるプレー判断が必要です。



2. カウンターの精度


この試合でも、いい位置でボールを奪ってからのカウンターが2〜3回ありましたが、どれも決め切ることができませんでした。


もしこのカウンターの精度が上がれば、次節では大量得点の可能性すら見えてきます。



3. シュートまで持ち込めない


「得点力不足」や「決定力不足」と言われがちですが、実際の一番の課題はシュートにすら持ち込めないという点です。


組み立てやペナルティーエリアへの侵入は素晴らしく、今年のレイソルのサッカーは「美しい」と言える内容です。


ただし、ゴールを奪う場面ではその言葉が似合わない。シュートを打たなければ得点は生まれません。


時には「まぐれでもいいから打つ」ことが大事です。崩しにこだわりすぎていないか?と思わせる場面も多々見られました。


現状:

• 組み立て:◎

• ペナルティエリア侵入:◎

• ゴール:◯

• シュート:△


どの試合でも「ここはシュートを打てたのでは?」と思うシーンがあります。シュート意識が◎に近づけば、自然と得点も増え、止められないチームになるでしょう。



次節の見どころ:vs アルビレックス新潟


次節の相手はアルビレックス新潟。新潟も柏同様、ビルドアップを重視するスタイルです。


鍵は「カウンター」


両チームともにビルドアップ型のチームゆえに、ボールロストからのカウンターが最大のリスクとなります。


DFラインやボランチの位置での守備が重要で、いかに良い位置でボールを奪い、そのチャンスを決め切るかが試合の分かれ目。


つまり、「相手をどのように誘導し、どの位置で奪って、決めるか」。この駆け引きに勝った方が、次節の勝者となるでしょう。