リーグ開幕戦では前半で退場者を出す不本意な形で落とすも、ナビスコ杯開幕戦では快勝して迎える鳥栖戦。

フォーメーション図

スタメンはリーグ、ナビスコ両開幕戦のハイブリットという感じか。ナビスコで快勝した勢いそのままにペースを握りたかった前半。鳥栖の絶妙かつ流動的な立ち位置からくる巧みな組み立ての前に湘南のプレスがハマらない。ボールの取り所がイマイチ決まらず、ボールを動かされてマークがズレる。そんな流れを相手に握られる展開が続くとクロスを合わされ失点。その後もクロスに対してボールウォッチャーになることが多く、ポストをかすめるシュートを打たれるなどかなり苦しい展開。

これは何かを変えないとと思っていたら、山口監督が交代策を講じる。HTでタリク→町野、茨田→永木。町野で前線のボールを収めどころを作り、永木で前半は聡だけだった組み立ての基点を増やすと徐々に流れを引き寄せ始める。ただ組み立てや繋ぎの部分で自分達でミスして苦しくしてる場面が散見される。やろうとすることは見えるんだけど、前半の鳥栖の無意識レベルの組み立てと比べるとまだまだ。湘南の長年の課題であるここの部分をなんとか今シーズンは解決して欲しいところ。

そして流れは五分まで引き戻すも決定機は作り出せないまま時間が過ぎていく。クラウドファンディングで1億円という高い目標を達成して迎えた大事な試合。サポーターはやるだけのことをやったので、チームにも結果を見せてもらわないと!なんて思っていると相手GKがバックパスの処理をミス。少し体から流れたそれを前半から鋭い動きを見せていた瀬川が見逃さない。猛ダッシュで相手GKとボールの間に体を入れ潰れると、HTから投入され良いプレーを続けていた町野がきっちりこれを拾って無人のゴールに流し込んで同点。同タイプのタリクと並べるよりも町野なんかと並べた方が瀬川も活きるし、単純に頭からこの並びでやって欲しいなと。

このゴールで湘南が勢いをつけ鳥栖ゴールに迫るも追加点は奪えずドロー決着。前半は完全に鳥栖のゲームだっただけに勝ち点1を拾ったとも言えるけど、5位を目指すならこの試合は逆転がベストでドローは最低限の結果かな。

【印象に残った選手達】

攻撃スタッツ - 町野 修斗

今シーズンのリーグ戦初ゴールはこの男。昨シーズンでJ1に慣れたのかとても自信溢れるプレーを見せてくれている。柔らかくボールを収めれば、昨年チーム最多のアシスト数を誇るパスセンスで周りを活かす頼もしいプレーっぷり。今シーズン更なる成長が期待できそう。

攻撃スタッツ - 永木 亮太

この人がライトグリーンのユニフォームでプレーしている姿を見るだけでなんか頬が緩んでしまう。さすがのプレーぶりでゲームの流れを取り戻す起因に。FKのキッカーとしても雰囲気抜群で近いうちに直接ネットを揺らしてくれそう。ゲームの流れを握る意味でもスタメンで見たいね。