では、攻撃に関してはどうだったか？

　負け試合にこそ価値がある。

完膚なきまでにボコボコにされた試合になんでそんなに書くことがあるのかというと

改善したいからである。今頃ポヤトス監督もあれやこれやと唸っていると思いたい。

折角なので攻撃面についても書いておきたいので暇つぶしにでもなれば。

過去3戦の攻撃面について

基本システムは4-1-2-3。まずは3トップの人選について。

左右のウイングに関して「スピード型」と「テクニック型」の選手の併用を好み

同じタイプのウイングの起用は(今の所)みられない。

「スピード型」は言わずもがな。スペースを速さでチギっていくタイプ。

ガンバの選手だと山見や杉山(武蔵)。「テクニック型」だと食野、アラーノがそれに該当する。

このあたりの話は見ている人は何となくわかるので詳しくは端折る。

で、今期のガンバの試合を見ていて印象に残る事が1点。

黒川、山見、それに宇佐美が絡む左サイド、頑張ってるなぁ。

昨シーズン「黄金の足賞」を獲得し、明らかな成長を見せている黒川。

初戦では途中交代ながら中に切り込んでのシュート。

鳥栖戦、神戸戦でも懸命にボールを運んでいた山見。

これは左サイドが機能している、というのは半分正解だと思う。しかし

右サイドが上手くいっていない、とも私は思うのです。

初戦、柏戦。右サイドの組み合わせはWG杉山、IH悠樹、SB半田。

杉山が中に切り込んでシュートを見せたり、新加入らしいフレッシュな動きを見せた。

しかし、3人の意思疎通はまだうまくいかず、攻めの局面で悠樹がハーフェラインあたりの

半田へパス。この時悠樹は前のスペースへ飛び込んでいる。

恐らく悠樹の考えは半田からWGの位置で張っている杉山へボールが行き

その後、自分がリターンをもらってシュート、もしくは自分がいたスペースへ杉山が

切り込んでシュート。もしくは杉山が更にサイドを抉ってクロス、

杉山が楔になって半田がオーバーラップ･･･様々なパターンを描いていたと推測する。

だが悲しいかな、新加入故の連携が上手くいっておらず半田は横パスや無難な選択をし

結果攻撃が遅滞してしまい、悠樹がバックパスマシーンと化している様に見えてしまった。

次戦、鳥栖戦。監督も察したのか今度はWGアラーノ、IHダワン、SB半田の組み合わせ。

アラーノは運動量豊富で、守備にも貢献し、IHにも顔を出す変幻自在のポジショニング。

アラーノの開けたスペースでダワンが良い形でボールを持つ局面もたびたび見られた。

しかしダワンは元々DHの選手。攻撃大好きブラジル人(これは偏見？かなぁ･･･)では

あるものの、どうしても適正に難がありクオリティ面で厳しい局面が。

交代で悠樹が入るも今度はアラーノのポジショニングが変幻自在過ぎて

バランスを考えて自身が飛び出してよいものか躊躇する場面も。

ただ、悠樹にしても半田にしても初戦より良くなっている印象を受けた。

で、三戦目神戸戦。組み合わせは以下の通り。

やはり監督も同じ印象を持ったのか、とか勝手に思っていたのだが

アラーノ、悠樹の組み合わせ。だが問題はSB。高尾である。

恐らく汰木を見ている様言われていたのかもしれない。答えはポヤトスにしかわからないが

上がってくるのが遅い。遅れているのである。

悠樹がタッチライン側に向いてボールをキープ。彼の視線の左端にはアラーノ。

そして右端のハーフラインには高尾が･･･いない。

初戦、次戦ともに攻撃時に半田がいたはずの場所に高尾がいない。

逢いたいときにときに貴方はいない

オーバーラップがワンテンポ遅いのである。

エクスキューズもある。

ポゼッションサッカーの為には解説のハシさんも言っていたが選手間の距離を縮める事が必要。

だが神戸戦では間延びしてしまい、最終ラインの押し上げも遅く、コンパクトなサッカーが出来ているとは言い難く、スタート位置が遅れたのかもしれない。しかし･･･

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走行距離とスプリントを見てみよう。SBの黒川、半田は二戦とも近い所にいるのがわかる。

しかし神戸戦は

スプリント回数において黒川が図抜けているのがわかる。

この悲惨な状況を何とかしようとした彼の懸命さが伺えてちょっと涙が出そうになる。

高尾のスプリントはその半分。過去二戦の半田、黒川と回数は大差ない様にみえるが

試合の状況がまるで違う。

監督の起用法にも問題があるのかもしれない。

また長くなってしまったが過去3戦分の総括を兼ねてしまったためですねすいません。

次戦以降はガンバの勝利と共に、中盤、そして右サイドの選手の組み合わせにも期待したい。

余談　ネタラヴィはボール奪取は上手いがどこか淡泊な印象をうけた。

出だしの変な失点を防ぐためにも

宇佐美、ネタラヴィ、ダワンの逆三角形ならぬ正三角形でスタートしてみてはどうだろうか？