2021.4.11

サガン鳥栖 対 横浜FC

3ー0(山下2・本田)



正しく勝った試合

小さいけど大きな差。

川崎戦と同じ現象が立場が逆で起きた試合。

1対1でぶつかった時に、強い、上手いのは鳥栖だった

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先発は左CSBに大畑。右CBにソッコ。

アンカーに松岡、ボランチに樋口 ♨️

左に小屋松、右は飯野

トップに山下、林。


まず林、山下のプレスに加えて、樋口、♨︎も前から行く、という姿勢を見せる。



これに困惑した横浜FCはロングキックを蹴る。

そして後ろで回してる時はある程度やらせる。

ビルドアップの出口はほとんどなかった横浜FC。


対する鳥栖はビルドアップでソッコがいることの恩恵が大きかった。

前が空いてれば自分でも持ちあがれる。

エドゥに加えて、縦パスを極めつつある松岡に加えて、

ソッコからもパスが出てくるのだから手に負えない。



そして山下が深い位置で耐えれるので、そこを起点に林を使おうとした。

この2、3度のパスは通らない。

しかしその林に釣られて後ろのスペースは空いた。



つまりミドルシュート打つスペースはたくさんあった。

そこでの♨︎のシュートからコーナーを獲得。

このCKからエドゥのオーバーヘッドパスから山下!

見事に先制する

 

前半印象的だったのはこんな形。

山下が深い位置で受けて落とす。

そこからダイレクトでもう一枚のFWやMFに出す形。

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これは林が連動しきれなかった。

林は今日反応しきれなかったシーンが目立った。

頑張って欲しい。


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もう一つはこの形。

いつもの左サイドぐるぐる攻撃だけではなく小屋松、大畑ともに大外に位置する時間も多く見えた。

それにより樋口もより中に位置取る。ここで相手を引きつけることで、飯野が空く。

飯野はカットインに縦突破に縦横無尽に動き回る。

残念ながら最後の質は伴わなかったが、攻撃のアクセントになっていた。



さらにこの攻撃は相手の右SBを大きく外に連れ出すためハーフスペースを直接林が使う、という攻撃も生み出した。

その反面鳥栖もハーフスペースが開くため、小川に使われるシーンも散見された。

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後半早々に本田を投入。

♨︎に変えての投入だが、狙いは明白。

林、山下が受けた後ろのミドルシュートゾーンを使うこと。

そして、仙頭より守備強度が高い本田がハーフスペースを埋めること。

その采配から前プレで即時奪回と川崎のお株を奪う前プレで松岡から本田へ。

本田が一人持ち運んで見事なミドルシュートを突き刺す!

これで2-0となり、実質勝負あり。

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横浜はクレーべ、ジャーメインを入れてなんとか掻き乱すも唯一のチャンスはパギに弾かれる。

ちなみに横浜がうまくいかなかったのは前プレに対してパスで剥がせない。


その次の策としてロングパスを出すのだが、伊藤では受けてにならず、強度で負けて鳥栖に対して崩す攻撃ができなかった。


守りも同じで山下、林に対して強度で遅れをとったため、横浜はDFラインが低く、押し込まれることになった。

だからPA前が空く。


クレーべを入れてから鳥栖は結構困っていた。

強さで押し込まれたり、意外とキープされるため厄介だった。

それでも個人個人のうまさで上回って、ソッコのスルーパスから山下が決めて3-0。


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最後は豊田、石井で締めて3-0の勝利。

運が傾いた面もあるが、しっかりと相手とのレベル差を生かした勝利となる。

今日のこのやり方が上位に通じるか、は別の話だが、弱いところを付くのは常套。

それができる強みもまた重要だ。



 

選手評

極上 パギ 

シュートストップの数々は鳥栖を救った。

ゲームを変えかねない前半の1本と後半の1本。

ビルドアップへの貢献ももちろんだがセービングが半端ない。

 

山下 2ゴールではなく、素晴らしい守備の仕方と、前でのキープ、頑張りをMVPにしたい。その上での2ゴールは本当に素晴らしく、シュートへのアイディア、形を持っていると証明した。

反面パスは丁寧さを欠くシーンもあった。

それでも文句なしのMVPだろう。

 

ソッコ 素晴らしいゲームをした。前半のあわや1対1のシーンも落ち着いてクリア。見事なアシストだけでなく、攻守に流れを読んだプレーで貢献。

 

★本田 スーパーなミドルシュートでゲームを決めた。

狙った攻撃を完結させる能力を見せつけた。

今日はオールバックの髪型で出場。

相手への強度も増して、大人のふうちが違いを見せつけた。

 



良い 松岡  後半のいくつかのミスがなければMVPだろう。

それでもよくボールを受けて、プレーし、貢献量は凄まじい。

すばらしいゲームをした。

 

大畑 中野のポジションでプレー。攻守に全くソツなくプレーした。

彼もまだ10代であることは衝撃だろう。

とんでもない選手だ。しっかりとした判断、守備に穴をあけない。

攻撃でもいい位置を取り続けた。

 

飯野 今日は主に守備面での貢献を讃えたい。

しっかり絞る、戻る、本当によく頑張った。

攻撃で抜ききれなかったことは課題だろうが、それでもダメージは与えた。

 

樋口 今日も良いプレーをした。自身に相手を集めることで何度となく飯野を使うプレーで急所を突いた。

本当に取られなくなったし、CKも段々と質が上がってきたか。

 



及第点 小屋松 十分な貢献をした。自身に最後美味しいところが回ってこないのは不運だが、しっかりと戦い続けた。左サイドを縦に幅広くフォロー。

 

仙頭 悪くはなかったが、最後のところで迷いが見えるか?

うまさと技術は間違いないが、決めきれないことで判断スピードにブレを感じた。本田が決めたことを発奮材料にしてまた頑張って欲しい。

 

★酒井 前線でのプレス要因として機能。

あまり役割は多くない時間だったか。

 

 

がんばれ!

林 厳しいことを言うと前半のエドゥアルドのパスや、樋口からの縦、山下のいくつかの落としのどれかに反応してほしかった。

少し空回りも見られるが、それでも強さで押し込む貢献は間違いない。

山下と林が二人出ることで、組み合わせの良さ、相性のよさはある。

だからこそ、彼はもっとやってほしい

 

★中野 ちょっとまだ動きや位置取りに苦労しているか。

それでも技術の高さでしっかりとプレーした。

得意の左サイドだけにもう少し違いを見せたかった

 

 

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★石井 時間短く

 

★豊田 お帰りなさい!300試合出場!

まだまだやれると信じてる!

 

 



鳥栖は順位が下で苦しんでるチームに苦しんできた。

それから脱却できそうなのは大きい。

しかしやはりポストタイプがいなかった横浜FCに助けられた面はある。

クレーべとジャーメインには手を焼いた。

 

まだまだ3位という順位に相応しい強さがあるわけではない。

しかし上位に挑戦する権利は得ている。

そんな位置付けだろう。

この素晴らしいサッカーでどこまでいけるかみたい。

 

今日もミスが少し続けば危なかった。

それだけ難しいサッカーなのだ。

 

判断と動きと配置でスペースを作るサッカー。

これが完成したら、、と思うと夢は止まらない。

 

そして決め切ってくれた山下と本田に拍手。