FC東京に先制されるも3点取って、コンサドーレが逆転勝利をした。コンサドーレはJリーグ通算1200得点で、17チーム目になったようだ。高嶺が入ることでFC東京の強力な外国籍選手にうまく対応し、仕事をさせなかったように思う。2点取られても逆転できるという力をホームゲームで示すことができた価値のある試合だったように思う。

対戦成績ではFC東京の勝ち越し。ただ、FC東京は札幌ドームとの相性がよくなく、最後の勝利は2012年とかなり前らしい。

前節までの対戦成績

得失点パターン

コンサドーレの得点はクロスからの得点が少ない。

FC東京の得点はショートパスからが多く、セットプレーからが少ない。失点はセットプレー、クロス、ショートパスが同じくらい多い。

得失点パターン得失点パターン

時間帯別得失点率

コンサドーレは後半開始の得点が多いが、61-75分の得点が少ない。失点は前半が少なく、後半が多い。

FC東京は前半終盤での失点が少ないが、他のどの時間帯でも同じような数値で得点を取られている。前半、後半ともに終盤に向けて得点が増えていく傾向がある。

時間帯別得失点率時間帯別得失点率

ハイライトと各ツイート


シュートブロック数で宮澤が5回で4位、ベストイレブンに青木が入った。


スタッツとゴール期待値

コンサドーレの枠内シュート率が75%と高い。走行距離はコンサドーレが少し多く、スプリント回数はFC東京のほうが多い。ゴール期待値では前半はほぼ同じだが、後半にコンサドーレのほうが大きく上回った。

基本スタッツゴール期待値

フォーメーション図

フォーメーション図フォーメーション図

パスソナー・パスネットワーク

コンサドーレは宮澤よりも福森、田中駿汰のパス数のほうが多い。駒井がうまくパスを供給している。ボランチの荒野深井はそれほどボールを持てず。サイドの金子、菅がパスネットワークがよくつながっている。小柏までパスネットワークがつながっている。GK菅野のパスが少ない。

FC東京は森重、小川の前方パスが多く、安部からアダイウトン、レアンドロにパスネットワークがつながっている。

パスソナー・パスネットワークパスソナー・パスネットワーク

時間帯別パスネットワーク図


コンサドーレは後半30-45分以外は相手陣内で選手が多くプレーし、選手間の距離も広くなっている。

FC東京は左サイドに選手を多く集めて寄っている時間帯、前半0-15分と後半0-15分とみられ試合の入りは左サイドに選手を集めているのが明確にでており、ピッチの半分でしかプレーしていない。ここまで偏った試合はあまりなく、ワンサイドアタックを狙ったのだろうか。

時間帯別パスネットワーク図時間帯別パスネットワーク図

エリア間パス

コンサドーレは右サイドからペナルティエリアへのクロス(おそらく金子)、ゾーン14(バイタルエリア)からもペナルティエリアへのパスが見られ、右から左への斜めのパスが見られるが、左から右のパスは見られない。

FC東京は左サイド半分でしかパスが見られない珍しい図になっている。これほど明確に左側でしかパスがみられないのは大きな特徴がでている。主にアダイウトンの強みを活かそうとしているように思える。ワンサイドアタックを狙い、ボールを奪われても人数かけてすぐに奪取する、もしくは攻撃を遅らせることでリスクを下げるのを狙っているか。

エリア間パス図エリア間パス図

ボールロスト位置

コンサドーレは左サイド、ディフェンシブサードでのボールロストがなく、右サイド奥ゾーン18でもボールロストがない。

FC東京はパスが多い左サイドでのボールロストが見られ、ディフェンシブサードでもボールロストが見られる。

ボールロスト位置ボールロスト位置

走行距離・スプリント回数

コンサドーレのスプリント回数トップは菅で、珍しく小柏ではなかった。走行距離トップは駒井。

FC東京のスプリント回数トップは途中で交代した田川。走行距離トップは安部。

走行距離・スプリント回数走行距離・スプリント回数

ボールタッチ位置とヒートマップ

GK菅野はこの試合でも自陣中央にでてきている。福森、田中駿汰はハーフウェイライン付近でのプレーが多く、相手陣内でプレーできているが、少し自陣よりになっている。宮澤が右サイド、左サイドは深井と荒野が多くプレーし、荒野は相手陣内の右サイドのプレーが深井よりも多いので深井が後ろ、荒野が前でプレー。菅、金子は相手陣内でのプレーが多く、菅はペナルティエリアまで入っていけており、ペナルティエリアの角まででプレーしているが、左足で巻いたクロスとシュートがあるのでペナルティエリアまで入れなくても相手に脅威を与えられるのかもしれない。駒井は自陣右サイドを起点に右のハーフスペース、左サイドのハーフウェイライン付近でプレー。青木の位置が左のハーフウェイライン付近でのプレーが多く少し位置が低いが、ボールを受けて、小柏など前にでていく選手に繋げる役割に見える、駒井が低く、青木のほうが少し高いというイメージか。小柏は相手陣内の広い範囲でプレーしており、バイタルエリアを中心にペナルティエリアにも入っていけている。

ヒートマップ - 菅野 孝憲ヒートマップ - 福森 晃斗ヒートマップ - 田中 駿汰ヒートマップ - 宮澤 裕樹ヒートマップ - 深井 一希ヒートマップ - 荒野 拓馬ヒートマップ - 菅 大輝ヒートマップ - 金子 拓郎ヒートマップ - 駒井 善成ヒートマップ - 青木 亮太ヒートマップ - 小柏 剛

交代選手

高嶺を投入し、FC東京の外国籍選手をかなり止めることができていた。ジェイは相手陣内中央でプレーし、チャンスを作り出していた。ドドをいれて前線の運動量を上げ、柳、岡村大八をいれて守備強度も上げて試合を〆に行った。

ヒートマップ - 高嶺 朋樹ヒートマップ - ジェイヒートマップ - 柳 貴博ヒートマップ - ドウグラス オリヴェイラヒートマップ - 岡村 大八

北海道コンサドーレ札幌 3 - 2 FC東京 2021.8.14 14:00 Kick Off札幌ドーム 天気屋内気温24.9℃芝全面良芝観客数7,437人 マッチレポートhttps://www.football-lab.jp/sapp/report/?year=2021&month=08&date=14

タイムライン

前半はコンサドーレのほうがおおくシュートを打てており、波を見てもチャンスが多いように見える。プレー割合ではFC東京の左サイドのプレーが多い。

後半はコンサドーレのシュート数が前半よりも少ないが、2得点取れている。終盤に向けてFC東京のシュートが増えており、波で見てもチャンスが多くなっていたようだ。プレー割合ではFC東京の左サイドに引っ張られたのか、コンサドーレも右サイドの自陣でのプレーが多くなっている。

シュートとチャンスビルディングポイント(チーム)

コンサドーレのペナルティエリア外のシュートが9本と多く、内は9本であり、ゴールに近い位置でのシュートは左サイドからが多い。FC東京のシュートはペナルティエリア外からが7本、内が7本であり、内でのシュートでは左サイドでのシュートが多い。どちらも外と内で同数のシュートを打っていた。

チャンスビルディングポイント

コンサドーレは平均と比較し、奪取以外で上回っていた。FC東京は平均と比較し、ドリブル、シュート、ゴールが大きく上回った。

チャンスビルディングポイント(個人)

攻撃トップは金子、パストップは田中駿汰、守備トップは宮澤とコンサドーレの選手がトップを独占した。

FC東京ではレアンドロと安部が上位に出てくることが多く、アダイウトンはドリブルで上位にいなかったのが意外だった。

スタッツ

このデータではコンサドーレの枠内シュート率が25%と低い。コンサドーレのパス成功率が80%を切っており、低めになっているがFC東京のプレス強度の影響がありそうだ。アクチュアルプレーイングタイムが48分31秒と少ない印象。チャンス構築率はどちらも平均を超えており、得点が多かったことからもチャンスはどちらも多く作れていたようだ。