点数をとったり取られたりで、合計7点も入るミシャ監督のいうとおりスペクタクルな試合だった。

足が吊る、負傷する、退場と選手コンディションが難しく、フロンターレは走らされてしまったのかもしれない。とくに裏への走りがフロンターレに対してはかなり有効だったように思う。

【北海道コンサドーレ札幌】2022明治安田生命J1リーグ 第31節 vs 川崎フロンターレ ハイライト https://youtu.be/InRAKXyk6kA


退場選手の影響もあるが、走行距離ではフロンターレよりもコンサドーレが4 kmほど多く、スプリント回数でも4回ほど上回っている。スプリント回数の今シーズン平均はコンサドーレが168.7、フロンターレが159.9なので、平均よりもスプリント回数がかなり多い。

また、ゴール期待値では2.13と2.57とどちらも2を超えており、得点の生まれやすい試合だった。

基本スタッツゴール期待値

シュートではコンサドーレは広範囲からシュートをしているが、フロンターレは真ん中に線状になるようなシュートが多いのが特徴的だった。

北海道コンサドーレ札幌 2022マッチレポート | 10月1日 vs 川崎F | データによってサッカーはもっと輝く | Football LAB https://www.football-lab.jp/sapp/report/ #footballlab


パスソナー・パスネットワークパスソナー・パスネットワーク

コンサドーレでは左サイドでのパスネットワークが多く、ガブリエルシャビエルへのパスネットワークもつながっている。ガブリエルシャビエルはストライカーのような前線の選手ではなく、0トップのような役割だったからパスが多いのではないかと思われる。

フロンターレでは、車屋、ジョアンシミッチ、脇坂、家長、登里、マルシーニョと後ろから右、右から中央経由して左にパスが回っているように見える。

時間帯別パスネットワーク図時間帯別パスネットワーク図

コンサドーレでは右の金子が離れた高い位置にいるのが目立つ。


エリア間パス図エリア間パス図

エリア間パス

コンサドーレでは左サイドのハーフレーンからペナルティエリア内にパスがでている。右サイドでは高い位置でのパスが多い。

フロンターレでは左サイドでのパスが多く、ペナルティエリア内でのパスも右から中央にみられる。また自陣では中央でのパスが少なくあいているように見えるが、自陣中央でのビルドアップのパスは少なかったようだ。

ボールロスト位置ボールロスト位置

どちらも自陣でのボールロストが見られる。コンサドーレは左サイドでのボールロストが多い。フロンターレは相手陣内左ハーフレーンでのボールロストが特に多く、ペナルティエリア内でのボールロストがコンサドーレと比較して少ない。


走行距離・スプリント回数走行距離・スプリント回数

スプリント回数と走行距離

コンサドーレは多くの選手が、走行距離が10 km前後の選手が多く、みんなよく走っていたようだ。

小柏、シャビエル、ルーカス、青木の4人は20回以上とかなり走っている。金子はスプリント数があまり多くない。金子はサイドに開いてボールを受ける役割が多く、攻撃のためにプレスバックも少なかったために、スプリント回数が多くないのかもしれない。

フロンターレではマルシーニョのスプリント数が飛びぬけて多い。走行距離では各選手でばらつきがある。10 km以上の選手が3人ほどと少ない。


個人スタッツ

攻撃

コンサドーレ

ラストパス、クロスが多いルーカスと金子

シュートが多く、枠内率も高いガブリエルシャビエルと小柏。小柏は5本のシュート、枠内3本と多い

攻撃スタッツ - ルーカス フェルナンデス攻撃スタッツ - 金子 拓郎攻撃スタッツ - ガブリエル シャビエル攻撃スタッツ - 小柏 剛

興梠、キムゴンヒは目立つスタッツに見えないが、ゴール、アシストを記録。

攻撃スタッツ - 興梠 慎三攻撃スタッツ - キム ゴンヒ

フロンターレでは脇坂とマルシーニョがどちらもラストパス3、クロス1

家長がシュート4、枠内3と多い

攻撃スタッツ - 脇坂 泰斗攻撃スタッツ - マルシーニョ攻撃スタッツ - 家長 昭博

守備

コンサドーレ

タックル成功、クリア、ブロック、こぼれ球奪取がある田中駿汰と高嶺

圧倒的に貢献度が高いのは岡村大八。タックル成功7、クリア4、ブロック4、こぼれ球奪取4とすべてで多い。

守備スタッツ - 田中 駿汰守備スタッツ - 高嶺 朋樹守備スタッツ - 岡村 大八

ルーカス、青木は攻撃だけでなく守備でもタックル、クリア、こぼれ球奪取が多い。

守備スタッツ - ルーカス フェルナンデス守備スタッツ - 青木 亮太

フロンターレでは中央や前線に近い選手の橘田、家長がタックルなどが多かった。

守備スタッツ - 橘田 健人守備スタッツ - 家長 昭博

中盤ではボールの奪い合いが多いから守備スタッツがあがるのか、守備の時間が普段よりも多かったのかもしれない。


GKの個人スタッツとヒートマップ

菅野は他の試合よりも自陣中央でプレーしていない。

菅野とチョンソンリョンではプレー範囲が異なり、ペナルティエリア内で菅野は縦方向、チョンソンリョンは横方向でのプレーが多いようだ。

GKスタッツ - 菅野 孝憲GKスタッツ - チョン ソンリョン

ヒートマップ - 菅野 孝憲ヒートマップ - チョン ソンリョン



ボールタッチ位置とヒートマップ

岡村大八は自陣のほとんどをカバー

青木は荒野の選手交代もありボランチに入ってのプレーもあったが、BOXtoBOXで広範囲にプレー。ガブリエルシャビエルと小柏もかなり広範囲でプレーしていた。

ヒートマップ - 岡村 大八ヒートマップ - 青木 亮太

ヒートマップ - ガブリエル シャビエルヒートマップ - 小柏 剛


プレー割合を見るとフロンターレは前半右サイドから、後半は左サイドからよくプレーしていたのがわかる。左サイドでのプレーが前節まででは多かったが、この試合では前後半でプレーする割合を変えていたのかもしれない。左のマルシーニョ、右の家長、二人を繋ぐ橘田、脇坂、ジョアンシミッチだろうか。

ヒートマップ - マルシーニョヒートマップ - 家長 昭博

ヒートマップ - 橘田 健人ヒートマップ - ジョアン シミッチヒートマップ - 脇坂 泰斗