この試合のレビューをするわけではなく、清水のボール支配率について少しレビューしようと思う。
いつもながら、分析に使用するデータはFootball LABさんから拝借しました。https://www.football-lab.jp/
何故清水なのかというと、下記グラフの通り、清水は勝点3のボール支配率が、勝点0のボール支配率を上回っているからだ。こんなチームは清水と鳥栖ぐらいなものである。
リーグ全体の傾向は下記の通り。勝点0の方がボール支配率は高い。
各チームの平均ボール支配率は下記の通り。
清水の平均ボール支配率は全体の5位に位置する。リーグの成績としては、10月2日現在、清水は勝点12の16位であるから、ボール支配率は好調であるといって良いだろう。標準偏差は6.3%であり、小さい方から数えて5番目である。ボール支配率の高さも比較的安定しているといえる。
ボール支配率の高さには何か要因がある。そこで清水の勝点とパス回数を調べると下記のグラフの通りになった。
あんまり傾向は見えない。
次は総走行距離。
負けている試合の方が走っていることはわかる。走らされてるのかな?
次はスプリント。
こちらは勝点0と3を比べると、勝点0の時の方がスプリント回数は多いが、勝点1の時が最も多いことが分かる。
一般的には、ボール支配率とパス回数には強い正の相関が見られるが、清水には当てはまらない。パスがダメなら総走行距離やスプリント回数でボール支配率を上げるという図式にも当てはまらない。
拝借したデータの中にはパスCBP(チャンスビルディングポイント)とパスレシーブCBPというものがある。これは簡単に言うとパスを出す質の高さとパスを受ける質の高さを示している。なお自分のデータベースには第1~9節までのデータしか入力されていない。そのため、あくまで参考値として出させていただく。
清水の第1~9節までの選手一人当たりの平均パスCBPは下記の通り。
清水の第1~9節までの選手一人当たりの平均パスレシーブCBPは下記の通り。
この二つのグラフの通り、勝点3のポイントが高い。ということはパス回数や総走行距離、スプリント回数ではなく、清水のボール支配率の高さはパスを出す質の高さやパスを受ける質の高さから来ているのではないかと推測できる。
下記グラフが選手別の平均パスCBPである。あ、グラフの名前にパスが抜けている・・・。
下記が同様に平均パスレシーブCBPである。
二つのグラフから、選手によってかなりばらつきがあることが分かる。エウシーニョ、ヘナトアウグスト、西澤健太、金子翔太はパス、パスレシーブ共に勝点3の時のポイントが高い。カルリーニョスジュニオはパスを出すよりも受ける方が質が高い。いろいろな質の選手がいることが分かる。この数値は勝利に貢献しているかどうかの参考になるだろう。このグラフから、出場する選手によってパスを出す質、パスを受ける質が異なり、チームの出来が変わることも予測できる。質の高い選手を出場させることによってボール支配率を高めることが出来るだろう。
選手のデータを出したからには、選手個々のデータとチームとしての出来を数値化したかったが出来なかった。選手個々のデータを第9節までしか入力できていないことが一番の要因である。中途半端に終わってしまった感じがするため、データを集めて再チャレンジしたいと思う。
コメント(2)
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SPORTERIAスタッフ
2020/10/4 09:11
今季の清水がどうかは別として、
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ぴくしー
2020/10/4 19:34
コメントありがとうございます。難しいことを聞いてきますね。少し考えてみます。
・ボールを持ちたいけど、持っていると悪い失い方をして失点してしまう
・ボールを持ちたいけど、持てていないときのほうが守→攻の切り替えが良くて得点できる
っていうケースもあるのでしょうかね…?