前回、【2020 J1第25節 川崎F 2-1 FC東京 レビュー「川崎F 連勝の差」の巻(https://sporteria.jp/blog/yagoto-10/6736235957973946369)】で川崎Fの2回の連勝の差を比較した。

今回は、川崎Fと相手チームの差を比較し、より違いが分かるように改変した。

1回目 7/4~8/19 10連勝

2回目 8/29~10/31 12連勝


データはFootball LAB(https://www.football-lab.jp/)さんから借用しました。


グラフについては、左側の青色の棒グラフが川崎F、右側の赤色の棒グラフが相手チームの平均をあらわしている。


1.得点

川崎Fの得点数が減り、相手チームの得点も減っている。2回目の連勝は1回目と比較するとロースコアの展開になっている。


2.失点

失点は得点のちょうど反対になる。


3.攻撃CBP(チャンスビルディングポイント)

川崎F、相手チームともに得点数は減ったが、攻撃CBPは高くなっている。


4.パスCBP

川崎F、相手チームともにパスCBPは高くなっている。


5.クロスCBP

川崎F、相手チームともにクロスCBPは高くなっている。


6.ドリブルCBP

川崎F、相手チームともにドリブルCBPは高くなっている。


7.シュートCBP

川崎F、相手チームともにシュートCBPは高くなっている。


8.ゴールCBP

川崎F、相手チームともにゴールCBPは下がっている。攻撃CBP、パスCBP、クロスCBP、ドリブルCBP、シュートCBPは川崎F、相手チームともに上がっているが、肝心のゴールCBPは下がっている。川崎F、相手チームともに得点数が減っているのはここが原因である。10連勝時と比較すると、12連勝時は川崎F、相手チームともに攻撃の仕掛け合い、ノーガードで叩きまくる(ちょっと言いすぎか)ような感じになっている。しかし肝心なところ(ゴール)に対しては鍵をしっかりとかけたため得点数(失点数)は減っている。


9.奪取P(ポイント)

川崎Fの奪取Pは高くなり、相手チームの奪取Pは低くなった。


10.守備P

川崎F、相手チームともに守備Pが大幅に高くなった。攻撃し合うことにより守備機会が増え、守備Pが上がっていると思われる。


11.セーブP

川崎FのセーブPが大幅に上がっている。肝心なところは締めているということか。相手チームのセーブPはほぼ変わらず。


12.ゴール期待値

10連勝時 

ゴール期待値スコア 川崎F 2.3 - 1.0 相手チーム 

 ↓

実際のスコア 川崎F 3.4 - 0.9 相手チーム


12連勝時

ゴール期待値スコア 川崎F 2.6 - 1.0 相手チーム

 ↓

実際のスコア 川崎F 2.8 - 0.7 相手チーム


10連勝時、川崎Fはゴール期待値を1点以上上回る攻撃力を示したが、12連勝時はそこまでの力を示せなかった。しかし12連勝時の失点は、相手チームのゴール期待値から大きく抑えることに成功している。


13.シュート

川崎Fのシュート数は増えたが、相手チームのシュート数は増えていない。しかしながら、川崎Fのシュートは増えたが、得点は減っている。3.4→2.8


14.枠内シュート

川崎Fの枠内シュートは減っている。シュート数が増えていることから枠内シュート率は下がっている。得点数が減少したのは枠内シュートが減ったことも原因だろう。相手チームの枠内シュート数はわずかながら増えている。


15.PK(ペナルティキック)によるシュート

川崎FのPKによるシュート数は増えている。相手チームのPKによるシュートはない。


16.パス

川崎Fのパス数は増えた。相手チームのパス数は若干減っている。


17.クロス

川崎F、相手チームともにクロス数は増えた。


18.直接FK(フリーキック)

川崎Fの直接FK数は減り、相手チームは微増した。


19.間接FK

逆に間接FKは川崎F、相手チームともに減った。


20.CK(コーナーキック)

川崎FのCKは増えたが、相手チームはほぼ変わらず。


21.スローイン

川崎Fのスローインは減ったが、相手チームのスローイン数は増えた。


22.ドリブル

川崎F、相手チームともにドリブル数は増えた。


23.タックル

川崎Fのタックル数は大幅に増えた。相手チームは微増。


24.クリア

川崎F、相手チームともにクリア数は増えた。


25.インターセプト

川崎Fのインターセプト数は減り、相手チームは微増。減ったといっても1試合当たり0.5回である。


26.オフサイド

川崎Fのオフサイド数は減り、相手チームは微増。


27.警告

川崎F、相手チームともに警告数は減った。よりクリーンな試合に変化した。


28.退場

川崎F、相手チームともに退場者はなかった。


29.30mライン進入

川崎F、相手チームともに30mライン進入数は微減。


30.ペナルティエリア進入

川崎Fのペナルティエリア進入数は増えたが、相手チームはほぼ変わらず。


31.総走行距離

川崎Fの総走行距離はほぼ変わらないが、相手チームは増えた。相手チームは、川崎Fに走らされている部分が多いかもしれないが、下記33.攻撃回数の増加というデータから、主体的に走った部分が増えていると思われる。


32.スプリント

川崎F、相手チームともにスプリント数が増えた。総走行距離と同様に、相手チームは、川崎Fに走らされてスプリントしている部分が多いかもしれないが、下記33.攻撃回数の増加というデータから、主体的にスプリントした部分が増えていると思われる。スプリントに関しては、相手チームのスプリント回数が増えたことにより、逆に川崎Fがスプリントさせられているとも考えられる。


33.攻撃回数

川崎F、相手チームともに攻撃回数が増えた。特に相手チームの方が増えている。10連勝時、明らかに川崎Fの方が多かった攻撃回数であるが、12連勝時の攻撃回数は川崎F、相手チームともにほぼ同数になっている。前回のブログでSPOTERIAスタッフ様から「なんとなく、本当に感覚ですが、12連勝の時の方がオープンな試合になっていたのかな~と思いました。」とコメントされましたが、このデータからSPORTERIAスタッフ様の感覚が正しいと言えると思います。


34.チャンス構築率

川崎Fのチャンス構築率は上がり、相手チームは微減。攻撃回数がほぼ同数になっても、チャンスは川崎Fの方が明らかに多いということになる。チャンスに結びつける攻撃回数が多いほどゴール期待値が高まり、実際のゴール数に結びつく。逆に川崎Fが相手チームのチャンス構築率をここまで抑えることが出来たのは、奪取P、守備P、セーブP、タックル数、クリア数の増加による安定した守備力が要因だと思う。攻撃されてもチャンスを作らせない、チャンスを作られてもゴールは割らせない、そんな感じではないでしょうか。


35.ボール支配率

川崎Fのボール支配率は微増し、相手チームは微減。



まとめ

10連勝時と比較して、12連勝時は攻撃し合う構図が見て取れる。しかし攻撃回数がそのまま得点には反映されず、得点を直接比較するとロースコアの結果になった。