【スタッツ】

基本スタッツ


ゴール期待値


【その他スタッツ】(ガンバ:マリノス)

決定機 4:3

チャンス 2:5


【スタメン】

フォーメーション図

フォーメーション図



【敵陣守備】

序盤から4−4−2の形でハイプレス。2トップは2CBに、SHはSBに、CHはVOにほぼマンツーマンでプレス。相手SBにボールが入ったときにSHが正面に立って縦のコースを塞ぐのが印象的でした。「外に追い込む」のではなく中盤4人+2トップの6人で「奪い切る」守備と言えると思います。このやり方だと相手トップ下が浮きやすくなってしまいますが基本的にはフリーになることを許容し、ボールが入りそうになると(いける状況ならば)CBが前に出て潰しに行く、CHも常に位置は確認しておき、VOにつきながらもパスコースを消せそうなら消すといった対応をしているように見えました。相手がゴールキックをショートで始めたところをこのプレスで奪い切り先制。得点後のコーチングスタッフの喜び方を見ると思い描いた通りの形での得点だったことがうかがえます。しかし、徐々に相手に対応され始め前進される場面が増えていきました。前に人数をかけている分、後ろは手薄になり大きなスペースがあるのでプレスを外されるとあっという間に前進され、長い距離を戻らなくてはいけない場面が頻発。この日のCBの走行距離はクォンが10.099㎞、三浦が11.127㎞。この日と同じ4-4-2で臨んだ12節神戸戦ではクォンが9.926㎞、昌子が9.436㎞でした。相手や自チームのその日の戦い方に左右されるものなので一概に比べられるものではありませんが、この日はCBが長い距離を走らざるを得なかったと言えると思います。さらにCB(主にクォン)が相手CFやトップ下を潰しに積極的に前に出るのでSBがそのカバーのために中央寄りに立つことが多く、相手WGに大きなスペースを与えてしまっていたのも相手の攻撃を加速させてしまう要因になっていたと思います。後半はより押し込まれる時間が増えてプレスをかけられる状況があまり作れず、逆転されたことで前線の選手を入れ替えて再びプレスに出るも連携、強度が不足していて機能せず。「今、我々がチャレンジしているところ。リスクは分かった上でやっている。最後までどれだけ続けていけるかが今後の課題」と試合後に片野坂監督が話していた通りハイプレスのメリットとデメリットの両方が出た試合になったと感じました。


【自陣守備】

形としては4-4-2のままでしたが自陣深くまで押し込まれるとパトリックを前線に残して石毛は下がるようにしていました。全体的に人につく意識が強め。前半は相手の決定機を0に抑えるも後半に押し込まれる時間が増えてくると次第にゴール前中央に人が集まるようになってしまい、サイドの守備が手薄になるとともに前に出てホルダーにプレッシャーをかけられなくなっていきました。クロスを入れられた流れから同点ゴールを奪われるとその5分後にも失点。ボールを持てるチームではないので耐えなければならない時間帯にしっかり守り切れるかどうかは今後の課題になってくると思います。


【自陣攻撃】

つなげるようならつなぎますが基本はパトリックをターゲットにしたロングボール。収まったときやセカンドボールを拾えたときは前進できていましたが回数は少なかった。またボールサイドと逆のSHがサイドに大きく張って、相手を集めてから逆サイドへ展開する形も見せて何度かチャンスを作ることはできていました。後半はボールを奪っても相手からのプレスを受けてアバウトなボールを前に蹴るだけという場面が増加。短期間での劇的な変化は望めないと思いますが、少しずつでも保持の時間を増やしていきたいところです。


【敵陣攻撃】

サイドからのクロスを基本線に時間をかけずに攻め切る意識が強かったと思います。左は山見の仕掛け+藤春のオーバーラップ、右はSB、SH、CHのワンツーなどの連携から。比率としては左からの方が多く、特に山見の仕掛けから多くのチャンスを作り、相手の脅威になっていたと思います。



【選手個人のハナシ】

・ダワン

特に守備においてかなりの運動量が求められるタスクをしっかり遂行できていたと思います。貴重な先制ゴールも決めて、欠かせない選手になっているのではという印象です。