2023 J2第24節 ジュビロ磐田は 2-1 で金沢に勝利


こんにちは、ムファサです。

7連戦の折り返しとなったジュビロ磐田、降格争いからの脱却をめざす金沢をホ

ームで迎えた一戦を振り返ります。



スターティングイレブン


前週の甲府戦と同様、ルヴァンでの布陣をベースとしたメンバーで試合に臨んだ。


フォーメーション図



ゴール期待値と得点の推移


 前半 6分:CKからラッソが高さと強さをみせ、ヘディングでゴール。

 後半 9分:プレーの流れから中央に残っていた古川が後方からのパスに反応。

       PA内でファールを誘い、自らPKを決めた。

 後半37分:金沢がロングボールのこぼれ球を中盤で回収し、一瞬の隙をつく

       かたちで中央を突破。GK正面から右ポスト際へ放ったシュート

       に豊田が触れ、押し込んだ。


■両チームとも、連続ゴールを奪えず(与えず)、期待値を下回るスコアに

ゴール期待値



試合展開


前後半の立ち上がりに得点し優位に立ったものの、雨とともに強まる相手の猛攻

に耐える時間が続き、終盤に1点を失うも何とか逃げ切った。


先制するも我慢が続いた前半45分

前半の立ち上がりから、積極的な攻めを仕掛けたジュビロ磐田。

古川と小川を中心に多くのチャンスをつくった左サイドからのクロスから放った

吉永のシュートは惜しくもキーパーに阻まれたが、これで得たCKからラッソが

ファーサイドで競り勝ち、先制点を決める。


その後は、後方からのビルドアップでゲームをコントロールしたいジュビロ磐田

に対し、金沢の前線からのプレスが次第に効果を発揮。

トップ下に入っていた大森から山田への早い交代もあり、ゲームコントロールに

苦しむジュビロ磐田は、ボールロストが増え始め、我慢の時間が続いた。

終盤には古川からのバックパスが相手に渡りピンチを招いたが、三浦がファイン

セーブをみせ、前半を1ー0で折り返した。


■ビルドアップ中の中盤でのボールロスト(特に横方向や後ろ向き)は危険だ

 (自陣ゴール前のロストはバックパスをカットされた場面)

ボールロスト位置



ギアを上げた古川で活性化した攻撃

ハーフタイムで雨が強まる中、ビルドアップの修正を行ったジュビロ磐田。

遠藤、鹿沼、山田が中央でバランスよくボールを受け、CB間でのパスを少なく

したことにより、ラインを下がることなく、両サイド攻撃を活性化していく。


前半の立ち上がりと同じく、古川が左で高い位置をとり、数的同数では質的優位

を、数的不利になれば逆サイドで松本と吉永が数的有利をつくる。

クロスにニアで合わせた山田のシュートは惜しくもポストを叩いたが、前半立ち

上がり以上に攻撃のギアをあげていく左サイド。

縦突破ではなく、カットインした古川のシュートのクリアボールを回収した中川。

手薄になった中盤の山田を経由したパスが中央に残っていた古川に通り、PA内

に侵入したところでファールを受け、PKを獲得。

古川がこれを自らきっちり決め、2点差となった。

(試合映像を観れる方は、PK獲得の1分前くらいからご覧ください)


■22:中川と15:海音からのパス本数とその方向に注目!

時間帯別パスネットワーク図


ゴール前の勝負強さ

得点直後に攻撃の形を失った前半とは違い、後半はさらに猛攻を仕掛けていく中、

CKが続く場面では、ラッソが何度も中央で競り勝ったものの、ネットを揺らす

には至らず、遠かった3点目。


攻撃的な選手を投入し、反撃にでる金沢。中盤の運動量で勝ることで再度プレス

強度をあげ、ジュビロ磐田を再び追い詰めていく。

押し込まれるジュビロ磐田は、ラッソが下がりポストプレーを試みる。味方へ落

とす技術はまだ発展途上だが、体の強さを活かしてファールをもらうなど、苦し

い時間帯をチームで耐える時間が続く。


前半に1枠消費し、2点差ながら我慢する展開の中での選手交代の判断は難しい。

81分に決断された交代により、ラッソ、遠藤、松本に代わって、後藤、上原、

松原が投入される。小川は左SBから右SBにまわり、吉永が中盤へ。

直後、自陣からのロングボールのこぼれ球を回収した金沢は、一瞬足がとまった

ジュビロ磐田の中央を一気に突破。

迷いなく放たれたシュートは、右から走りこんできた豊田に当たり、ゴールへ。

松原も戻ってきていたものの、より内側のポジションを取っていた豊田に軍配が

あがった。J1で得点を重ねてきたFWの勝負強さが光る場面だった。


■「決定力」というFW最大の能力

攻撃スタッツ - ファビアン ゴンザレス 攻撃スタッツ - 豊田 陽平



今日のMOM


31 古川陽介

PK獲得とゴールは当然の加点要素だが、先発出場でありながら、終盤まで相手

の脅威となる攻撃を発揮し続けた。

攻撃時の小川のカバーやオーバーラップでの貢献に対し、守備時には数的不利を

早めに解消するプレスバックを見せ、守備力も向上してきている。

同ポジションのドゥドゥとは違う個性を覚醒し、得点やアシストの量産に期待。


攻撃スタッツ - 古川 陽介




サッカー王国のプライドにかけて


1位町田はまだ遠いが、自動昇格圏は近づいてきている。

7連戦を2チーム制で戦うジュビロ磐田。

連戦を乗り越えた先にある熾烈なチーム内競争で結束を高めましょう。


今節も勝利し、雨での試合は、未だ負けなし。


 晴 :5勝4分1敗

 雨 :6勝2分  (雨のち曇 を含む)  

 曇 :  2分4敗(曇のち晴、晴時々曇 を含む)