J2第20節 ジュビロ磐田 プレビュー

磐田の特徴はなるべく相手の陣地でのプレー時間を増やしてピンチを減らしたいというものがある。4局面で言うところの「自陣での守備」の時間を減らすということである。

この試合の長崎は過去3試合のポゼッション率が62%、59%、52%、平均が57.6%と奪ったらボールを持ちたがるチームだ。

かつ5試合連続完封中と「自陣での守備」も安定している。そんなチームとの対戦だったためか今節の磐田のFW陣(ルキアン、山田、大津)は序盤から果敢にプレスを仕掛にいっていた。なるべく相手に持たせたくない意図だと感じた。それが要因なのか前半のボールポゼッション率が58%/自陣でのプレー時間は19%というスタッツが出た。失点はなかったものの攻撃面でこのデータが良い働きをしたかと言われると微妙なところがある。その中で15番の伊藤選手に注目してみたい。この選手の特徴はパス/フィードが非常に上手く、3CBの一角から縦に鋭いスルーパス/ルキアンへの前線フィードでチャンスを多く作ってきた。パス本数はチームで3番目に高く、前半だけで見ると最もパスを多く出した選手になる。左サイドでのプレーが多くなったのも伊藤選手がいたからだろう。しかし、得点に繋がる決定的なシーンは多く見られなかった。長崎も引いてゴール前を固めていたため中々裏をつくことも容易ではなかった。

そんな中、9番小川選手の相手の一瞬の隙をついて試合を決める先制点で磐田が勝ったという試合だった。

伊藤選手に関しては今後もドイツでの活躍に期待したい。

本来はボランチ出身の選手でパスの精度が非常に高く188cmとパワーもあるのが特徴だ。中でも18節甲府戦では裏へのスルーパスや前線へのフィードからチャンスを作り続けていたのが印象的だった。