1.初めに
ベガルタはホーム未勝利が続いている。
選手のSNSを見ているとホームに何としても勝利を届けたい一戦だったと思う。
仙台スタメン
前節から1名のみ変更。石原に代わり西村が同じポジションに入る。
ベンチには、ケガから復帰したキャプテン、シマオ・マテの名が!!
G大阪スタメン
前節からは2名変更。矢島、高尾に代わって、倉田、山本の2名が入る。井手口が一列上がり、小野瀬がWBを務める。井手口を高い位置において、前からのプレスを仕掛けるのが狙いか?
ちなみに山本はJ1初スタメン。
得点パターンを見てみると、仙台はクロスからのパターンが4割弱。反対にG大阪はクロスからの失点パターンが25%と多め。
これは、J1屈指のクロッサー、蜂須賀の活躍が期待される。
2.前半
開始早々4分、浜崎のコーナーキック。ゲデスが後ろから走り込み、DFの視界から消えるヘッドがさく裂。先制点を奪取。
しかし、7分、西村のパスがカットされると宇佐美がカットイン。4人を引き付け、山本にパス。山本は冷静にブロックに来た吉野を切り返し、ミドルシュート。ゴール。
山本にJ1初スタメン初ゴールを決められてしまう。
その後14分には、G大阪のコーナーキックを三浦が合わせる。それてしまったところに、アデミウソンが。逆転ゴールを決められる。
それたボールにスピードがあり、ちょうどアデミウソンの頭に当たったようなゴール。でもああいうのがポジショニングの嗅覚とやらなのかなぁとも思ったゴールだった。だって、まるでパチンコみたいなんだもの。
ここからG大阪が勢いづく!元々フォーメンションは、かみ合う形だったこともあり、完全に1対1で質的優位性を取られる。それに加え前からのプレスも激しく、前進も難しい状況が続く。
そして、G大阪には井手口がいる。セカンドボールも取られ、なかなか攻撃の糸口をつかみだせなかった。
下図は井手口とアンカー山本のヒートマップ。2人とも広範囲に顔を出していることがわかる。
しかし、仙台もこのままでは終わらない。
得意の右サイドからの崩しは少なかったものの、32分には中央の関口から、CB間へ走りこんだゲデスへのパス。惜しい場面。
また、42分にはG大阪のハンドからPKを奪取。キッカーは西村。しかしこれは失敗…。
ここで追いつき、同点で後半を迎えていたら流れが変わっていたかもしれない…。
因みに、西村は毎試合多くシュートを打っている。しかし今のところ今一決めきれないところが多い。ここでPKを決めていれば個人としての流れも変わったのかもしれない。
ゴール期待値もPKを蹴ったことも考慮してか、高い数字を出している。しかし、差分の大きさも目に留まる。覚醒に期待だ。
3.後半
仙台は、フォーメンションを変更4-1-2-3とし、椎橋の1アンカーとし、フォーメンションのかみ合わせ打開を図る。
下図は中盤3人のヒートマップ。椎橋が自陣中央、浜崎が右サイドに色濃く表れているのは後半の影響だと推測できる。
これにより、柳もハーフスペースを突くなど、真瀬、浜崎との連携で縦突破を図るなど本来の右サイド攻撃が活性化されてきた。本職SBトリオのコンビネーションだ!
対してG大阪は、前半の猛烈プレスの影響なのか、徐々に自陣へのリトリートに変更してくる。東口のロングキックが異常に多くなってきた。つまりこれは想定内の戦術なのだろう。
G大阪のCBは日本代表レベルだ。昌司は怪我をしていたといっても復調傾向。三浦もいる。
仙台は左からは蜂須賀クロス、右からはコンビネーションで仕掛けてもなかなか追いつけない。
ゲデス、ベンチには長沢という空中戦に強い2人がいても、その前段階での工夫が今の仙台には必要なのかもしれない。
72分には倉田の素晴らしいボールを浮かせてからのループ気味のシュート。ゴール。
この後、仙台は長沢、シマオを投入。待ってましたシマオ・マテ!
G大阪もパトリックを投入。
重戦車どおしの競り合いは見ごたえがある。いきなり、2人の空中戦がさく裂。蜂須賀もセリに行ったが2人は立ち上がり、蜂須賀だけが吹き飛ばされていた…。恐るべし。
85分には井手口が起点となり、途中交代してきた渡邉にパス。渡邉はペナルティーエリアまで切り込み、井手口にリターン、ゴール。完全に崩された。
この時もちろんシマオもボックス内にいたが、パトリックによりつぶされていた。
ATにコーナーキックからシマオが惜しいヘッドを見せるが試合終了。
1-4の惨敗だ。
4.データを振り返って
前半はG大阪、後半は仙台の時間帯が多い試合だった。
スタッツのクリア数、30mライン侵入、ボール支配率を見ると、仙台が押し込んでいたとも見える。
だが、後半はリトリートに切り替え、前線にタレントを多く抱える、G大阪のロングカウンターの術中にはめられたともいえる。
ゴール期待値はG大阪は大きくはない。なので、4点決められたということは、それほどの完敗ということだ。
キーパスについて
浜崎が5本。クロスの成功率は低いものの、今の仙台の攻撃にはなくてはならない存在であるのは確かだ。
ロングボールについて
ずば抜けて東口がトップ。明らかに2節前の鹿島戦から変わってきている。前後を比べると2~3倍の本数だ。それだけ、戦い方が確立されてきたのか。
5.終わりに
シマオ・マテが戻ってきたことは大きな収穫。しかし、平岡が負傷?らしい。でもジャーメインも戻ってくる。
次節は鹿島戦。左SBには、昨年までベガルタにいた永戸がいる。出場を期待したい。
コメント(2)
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SPORTERIAスタッフ
2020/9/9 13:27
ゲデス選手のゴール前での空中戦の強さは、明確なストロングになっていましたね!迫力が凄い!
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ポンコツ太郎
2020/9/9 17:47
コメントありがとうございます。いい意味で「試合を停滞させる」
先制してすぐに追いつかれてしまったのと、PK失敗が残念…😢
相手に流れを渡さない or いい意味で試合を停滞させる、といったことも必要なのかもしれません?
これはチームコンセプトが明確でないと難しいですね。
正に後半のG大阪は明確だったと思います。