戸田さん解説を聞いて勉強しようの回。
今回のカードはヴァイラー監督の初陣を迎える鹿島vs開幕から未だ勝ち星のない湘南。
試合を観ていない方はハイライトをご覧下さい。
結果は2-1で鹿島の勝利。
HTで上手く軌道修正をして見事逆転勝ちをおさめた。
目次
①新しい色
②トラウマ
③見つけた綻び
④終わりに
①新しい色
序盤の鹿島はヴァイラー監督の打ち出した方向性がハッキリと分かるサッカーを見せた。
攻撃ではまずビルドアップで相手2トップの脇を三竿に取らせる。
そこからサイドに流れた鈴木優磨へ素早くロングボールを供給したり、それを餌に中央へ鋭い縦パスを供給したりというのが1つの形であった。
また守備面ではボールを失った後の即時奪回の意識が非常に高く、チーム全体としてボールを追えていた。
それを裏付けるようにスプリント回数は前節から格段に上がっていた。
短期間でチームに方向性を示し、それを基にシュートには至らないものの試合のペースを確実に掴みつつある序盤であった。
そう、事故が起きるまでは・・・
②トラウマ
前半16分、GKからのビルドアップで三竿が上手く2トップの脇をとれなかったところから湘南のプレスにサイドで嵌められてしまう。
そこからカウンターを食らい、一度は防ぐものの先制点を許してしまった。
ただこの失点を切り替えられれば何ら問題なかったのだが、これがトラウマとなり前半の間は機能不全に陥る。
攻撃の土台となっていた三竿から鈴木優磨へのロングボールがめっきり見られなくなってしまう。
これによって湘南は終始コンパクトな陣形を保ってミドルプレスを行うことが可能となり、危険なシーンは皆無であった。
③見つけた綻び
事故から先制を許した鹿島だったが、後半早々に同じく事故で同点に追いつくことになる。
湘南のビルドアップで味方にぶつけてしまいこぼれたボールを上田綺世が個人技でゴールを奪ってしまう。
少なからずラッキーな要素はあったものの、この失点で顕著になった綻びをヴァイラー監督は見逃さなかった。
それは、湘南がバイタルエリアをほぼ米本一人でケアさせていることだ。
5-3-2のブロックを敷いた時に米本の脇のスペースを埋めるべき田中と永木もかなり前方かつサイドに取っていたことが分かるだろう。
いくら鹿島の攻撃がサイド中心であったとはいえ、これでは米本の負担も馬鹿にならない。
そして、その綻びをさらに広げて止めをさすように選手交代をする。
中盤の和泉に代えてファンアラーノを投入し、4-4-2の中盤がフラットに近い形からダイヤモンドへとマイナーチェンジを行った。
これによってカバーしきれていないバイタルエリアを途中出場でフレッシュなファンアラーノが縦横無尽に駆け回ったのである。
ここから勝ち越しゴールを奪うこととなった。
④終わりに
運よく監督交代後の初陣を見ることとなったが、昨シーズン見た時からは華麗な変貌を遂げていた。
監督交代直後の選手の頭の中や練習風景など是非一度覗いてみたいものである。
コメント(2)
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SPORTERIAスタッフ
2022/3/27 16:15
勉強になります📝👨🎓
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Takuto Murayama
2022/4/3 00:29
采配がどれだけこの綻びを意識したものかはヴァイラー監督本人に聞かないと分かりませんが、第三者から見たら意図的だったのかなと感じました。
同点ゴールはラッキーな形+卓越した個の力と感じましたが、そこから一気に流れを持って行った背景は湘南側の気落ちだけではなく、ロジカルな采配もあったのですね💡
ここからヴァイラー監督がどんな"色"を出していくのか分かりませんが、楽しみですね!
来週には我が横浜FMの対戦も控えているので楽しみです。