2023シーズン横浜FM開幕戦。

近年激しく優勝を争っている神奈川ダービーでの幕開けとなった。

試合を観ていない方はハイライトをご覧下さい。

結果は2-1で勝利。

決定機自体は多くなかったものの、意図的なプレスから数少ないチャンスをものにして開幕戦勝利を掴んだ。

目次

①偽『偽SB』

②WGへの対処

③終わりに

①偽『偽SB』

この試合で特筆すべきだったのは川崎Fの左SB山根のポジションであろう。

いわゆる偽SBとして積極的に中に入ってくることで中盤の組み立てをサポートしようという狙いであった。

ただ、この試合に限って言うとそれが逆効果に感じるシーンも少なくなかった。

エリア間パスを見ても分かるように、山根が中に入ることで川崎は右の低い位置でサポートが効果的に行えず、それによりエウベルが自由にジェジエウにプレスをかけることで横浜FMの外切りプレスが成立してしまっていた。

偽SBを行うタイミング・狙いを明確にしないと悪手につながるため、偽SBは正しく落とし込めないと偽『偽SB』になってしまうのである。

②WGへの対処

一方、横浜FMが終始苦しんだのはマルシーニョの存在だった。

コンパクトな陣形でプレスをかけるため、オープンスペースでの1対1を松原は強いられ質的優位で凌駕されてしまっていた。

畠中や喜田のサポートで被害は最小限に抑えいてたが、チームの戦い方としてこのような状況は何度も起こり得る。

その際に、今節行ったような対人に強い角田のSBだったりWGに守備を献身的に行える井上を置いて1vs2の状況を作ったりというオプションを持っていくことは大事である。

③終わりに

ここでは書ききれなかったが、横浜FMのプレスのかけ方の変化とそれに対する川崎Fのビルドアップの工夫の変化が非常に楽しい一戦であった。

チームとして戦い方の幅を持っておくことの重要性を強く感じた。