名古屋vs神戸
スターティングメンバー
名古屋 4-2-1-3
神戸4-4-2(中盤ダイヤモンド)
前半
前半開始からポゼッションからチャンスを狙う神戸に対して縦に早いサッカーを狙う名古屋という構図が見られる。
神戸はボール保持時2-4-3の形でビルドアップをし、それに対して名古屋は4-4-2でブロックを組み、2トップがアンカーのサンペール選手のパスコース消しながらCBにプレスかけ、それに連動し中盤のラインが人数をかけボールを奪いに行く。
特に左WGのマテウス選手が外切りをしながら神戸の右CBの大崎選手に対してプレスをかける場面が多く見られる。
それに対して神戸は新規加入の扇原選手と山口選手がが降りてくることでプレス回避を狙う。
しかし前半22分に神戸はその名古屋のマテウス選手プレスからボールを失い、そこから簡単にボールを繋げられ、左のポケットで受けた酒井選手がクロス、そのこぼれ球に反応した稲垣選手がゴールに蹴りこみ名古屋が先制点を奪った。
その後失点した神戸は何とかボール保持からチャンスを狙うが、対する名古屋が得点後プレスの強度と連動性が増し、中々ゴールに近づくことが出来ない。
神戸の中央にボールの取りどころを設定している名古屋に対してSBにボールをつける場面が増えるがそこから縦にパスをつける選手が中々おらず、CBに戻すという場面が多く見られる。
その中でも神戸はサンペール選手、扇原選手、酒井選手を中心にボールを回し、名古屋のプレスを左サイドで回避し、そこから中央にボールをつけ、チャンスを作るが両チーム中央に選手を大きく集めているため、密集ができてしまい神戸はなかなかシュートで終わる場面が作れない。
対する名古屋はボールを奪ってからサイドに早くボールを渡し、そこからWGの選手の突破から追加点を狙う。
しかしスコアに変化がないまま前半終了となった。
後半
両チームに選手交代はなく後半開始。
前半同様に神戸がボール保持をし、名古屋はそれに対してカウンターを狙う展開が続く。
その中で後半5分に左サイドを突破した吉田選手からマテウス選手にボールを渡し、そこからマテウス選手が高速クロス。その対応でクリアを狙った酒井選手のボールがゴールに吸い込まれ、名古屋の追加点となった。
その後名古屋はこの得点場面と同様に左サイドのマテウス選手のクロスなどサイドからの攻撃を中心に追加点を狙う。
対する神戸も前線の選手がサイドに流れるなどを行う事でチャンスメイクを行うが、名古屋の選手のハードワークによりチャンスを生み出すことが出来ない。
その中で神戸はセットプレーからのパス回しの中で大崎選手と吉田選手交錯。そのこぼれ球を回収したレオ・シルバ選手がボールを運びながらダイアゴナルに動いた酒井選手にラストパス、完全に裏を取られた神戸は扇原選手が決定機阻止となるファールをしてしまい、1発レッドカードで退場になってしまう。
これにより神戸は10人での戦いを余儀なくされてしまう。
10人となった神戸だが、何とか追いつくために後半〇分に牧野選手に変えて初瀬選手、汰木選手に変えてボージャン選手を投入する。
この交代により神戸は4-3-1-1の並びになる。
神戸はこの交代で入ったボージャン選手がトップ下のポジションからボールを上手く引き出しながら、チャンスメイクを行うが名古屋のハードワークによってシュートチャンスを作る事が出来ない。
その中で後半26分に名古屋は両WGに変えて柿谷選手と森下選手を投入する。
対する神戸も後半28分にサンペール選手に変えてリンコン選手を投入し、攻撃的な選手を投入する事で何とか得点を狙いに行く。
名古屋は神戸にボールを持たせ、中盤の所で奪ってからカウンターを狙う。
また名古屋は神戸が1人少なくなってからこれまで見せなかった遅攻からチャンスを伺う場面も見られる。
ここから両チームオープンな展開になり、ゴール前までボールを持っていく場面が多くなる。
特に名古屋は交代で入った選手を中心にボールを回し、1人少ない神戸の隙を狙う攻撃を何度も仕掛け、神戸陣地で時間を使いながら攻撃を仕掛け続ける。
そのまま試合が終了し、名古屋の勝利となった。
まとめ
名古屋は用意していたプランが見事にハマった試合展開だった。
名古屋のプラン
①神戸にボールを持たせ、前線からのプレスからショートカウンター。
特にCBで先発した大崎選手を取りどころに設定。
②両WGに利き足、同サイドの選手を配置することで縦に早いカウンターを狙う。
③守備時神戸のビルドアップの中心であるサンペール選手を常にケアをし、サイドへとボールを誘導。
これらの3つのプランは全て有効に作用した。
また神戸のシステムと戦術により、サイドの高い位置に人を配置できないことも名古屋にとって試合を優位に進められる理由となった。
対する神戸は準備していた戦術が全く機能せず、また新規加入の良さも出せていたとは言えない試合展開となった。
この試合で神戸に見られた課題は
「新規加入選手の適正ポジションの見極め」これに尽きると考える。
今節で先発をした槙野選手、汰木選手、扇原選手。特に槙野選手、汰木選手はどちらも自身の特性を生かせるポジションに配置できたとは言い難い。
しかし彼らが特性を生かしつつ、現有戦力との融合することができる戦術を見つけることができれば今節のような試合をすることはないと思う。
今節は両チームにとって明暗が分かれた試合になったが、今後どのようにそれぞれのチームがシーズンを過ごしていくのか、また神戸の戦術とシステム、人の配置等に注目をして見ていきたい。
コメント(3)
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SPORTERIAスタッフ
2022/2/23 10:29
>特に左WGのマテウス選手が外切りをしながら神戸の右CBの大崎選手に対してプレスをかける場面が多く見られる。
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SPORTERIAスタッフ
2022/2/23 10:30
数的不利になった後はもう仕方のないところもあるので、切り替えて今日の試合で良いパフォーマンスを期待したいですね💪
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shouto
2022/2/23 10:59
コメントありがとうございます。
この部分で、やはり槙野選手へのボールの繋がりが極端に少なかったのは気になりました!
https://sporteria.jp/data/2022021907/215321
神戸のビルドアップを左サイド偏重にしたら極端にクオリティが落ちるということはないと思うのですが、
・ピッチをある程度圧縮すれば守れる
・逆サイド(今回は右サイド)を曖昧にしてスペースを作る
ことが狙いだったのでしょうか…?名古屋ならでは、というところもあるかもしれませんね。
おっしゃる通りで名古屋の右サイドに誘導してピッチ圧縮を狙っていたと思います!
中央は常に密集状態でサイドから中央へのパスコースが無かった事と名古屋の中盤選手の運動量で成立していた戦術だったと思います!