お勧めレビューとして、紹介されたのは、驚きですが、多くの方に読んで頂けるという点で、とても嬉しいです。

有難うございます。


今回は、ちょっと前回のデータのレビューのみだと、誤解を受ける部分のある可能性があったで、補足記事として、もう1つ投稿させて頂きました。


その補足するデータは、こちら。

ヒートマップ - 金山 隼樹


あれ?これもう紹介したよね?という指摘受けそうですが、補足しておかないと、このデータの理由が、愛媛の裏抜けによる仕掛けを練った攻撃が、多かったという事でミスリードしてしまう事になってしまう。


ゴール前に張り付いてないから、裏への抜け出すシーンがあったからでは?と感じるかもしれません。実は、これにも理由があるのですよ。


この試合を観ていて思っていたのですが、「岡山のバックパスが、いつもより多くない?」と、データを見たらやっぱりそうだったのですよ。これを見て下さい。

パスソナー・パスネットワーク


CBの2人からGKへのパスが出ていますよね?

加えて、この3つを見て下さい。

パスソナー・パスネットワーク


エリア間パス図


エリア間パス図


愛媛と岡山のGK周辺のパス数が全然違いますよね?そうなのですよ。愛媛は、GK37秋元 陽太が、ゴールマウスを守る事に集中できているのに対して、岡山の13金山 隼樹は、前に運ぶ途中で、愛媛の守備網を突破できず、GKへ戻すシーンが多かったですよね。


SPORTERIA様が、アップデート検討中の時間帯別データがあれば、分かり易いですが、後半は、岡山が猛攻を仕掛けていたので、GKが、クリアボールを拾って回収するプレーや、前掛かりになった裏のスペースをケアするために高めにポジションを取っていた。


そうなのですよ。愛媛の「裏抜けの攻撃」が多いのではなく、岡山の前半の攻撃の組み立てが巧く行ってなくて、やり直す回数が多かった。そして、岡山が後半にチームとして前がかりになっていた事で、自然と前目になった。


この2点が、13金山 隼樹が、前目のポジションになっていた理由ではないかと。つまり、前の記事で、触れた後者の理由↓


「そして、愛媛のGK37秋元 陽太の行動範囲の狭かった2つ目の理由。これは、愛媛のプレースタイルも関係しているかもしれないが、岡山の前の選手が、愛媛のDF陣に対して、プレスをかけきれていなかった事を示すデータだと思います。愛媛の組み立て時のGKへバックパスをだされたシーンは、この試合では、ほぼなかったと思います。」


岡山が出来なかった事を愛媛にされていたから前半も、13金山 隼樹は、前目にポジションを取ることが多かった。


そして、もう1つ。後半に、得点を獲るために「前掛かりになっていた」からという2つの理由からなのです。


ここは、伝えておくべきと感じたので、違うレビューを投稿しないといけないという事で、今回のレビューになったのです。


見方によっては、こうも違って来る。データは嘘をつかないですし、奥が深い。サッカーとデータの奥深さを感じますね。



そうそう。実は、もう1点気にある点が1つだけ。

ヒートマップ - 秋元 陽太

また同じデータ来たよ?投稿者大丈夫?という事が聞こえてきそうですが、見落として気になる点。


お分かり頂けただろうか?


どこかで聞いたセリフは、ともかく、「攻撃方向→」から見て左側に点がありますよね?これ何かな?凄く気になっています。


これは、「GKのゴールキックのタッチ位置」なのか、別ブログで触れた、「18斎藤 和樹、10宮崎 幾笑、16河野 諒祐が、そのスペースを活用して攻撃していたから、37秋元 陽太がゴールマウスを離れた」事によるものなのか。


薄く回数も少ないので、判断が難しい。もし後者なら、右サイドに関しては、少なくともDFを崩しかけている兆候と言えるので、楽しみなデータなのですよね。


前者なら、岡山は、裏のスペースもサイドのスペースを使っての裏への抜け出しを狙った攻撃で、GKが動いて対応するシーンを90分通して出来てなかったという岡山にとっては、衝撃的なデータとなってしまいます。


これは、28疋田 優人のゴールのインパクトも吹き飛ぶような衝撃的なデータですよね…


Jリーグ週間ベストゴールTop10 (4月6日~4月11日)【公式】


これを見て落ち着いた所で、データではないけど、裏抜けが多い今までの岡山のシーズンは?


石原 崇兆の高速カウンター

スペースに蹴ってれば、石原 崇兆が圧倒的なスピードで、カウンター


矢島 慎也のスルーパス

とりあえず、矢島 慎也からスルーパスと縦パスがどんどん出て、赤嶺 真吾に収まりまくって、豊川 雄太が決めまくった。


戦術9李 勇載

アバウトながらロングパスをどんどん出して、9李 勇載に暴れて貰ったシーズン


うん?あれ?これって裏抜けが多かったシーズンは、スペシャルな選手がいた時ですよね?そう、狙って裏抜けの数を増やす事は難しく、一番は、その適性の高い出し手や受け手がいるのが一番です。でも、9李 勇載が、怪我から復帰したら出来るのでは?


思い出してみると、長澤ファジ、終盤大失速しましたよね?そう、序盤は、有効かもしれないが、9李 勇載に依存する上に、サッカーの発展性に乏しい。サッカーとして、高みを目指すなら、スペシャルな選手抜きに、多彩な攻撃で、崩そう。


それが、今季の有馬ファジなのだと思います。スペシャルな選手抜きにチームの総合力で、ポゼッション、カウンター、サイド攻撃、堅守。なんでもやってしまおうという欲張りなサッカー。それが、有馬ファジなのです。


その有馬ファジが、ホームの水戸戦では、どういったサッカーが見せてくれるか楽しみですね。器用貧乏に終わるのか。それとも昔流行ったワードで申し訳ない部分があるが、トータルフットボールの片鱗を魅せてくれるのか。


流石に、語りつくしたので、流石に補足は、この試合に関してはないと思います。


以上、深堀したら温泉出て来たよ。という回でした。最後まで、読んで頂き有難うございました。


文章=杉野 雅昭(text=Masaaki Sugino)、図(データ)=SPORTERIA様