1、水戸戦のテーマ

　今回は、私の中のイメージは「岡山のゴルゴ13」である16番 河野 諒祐 選手について、フォーカスを当ててみたいと思います。88番 柳 貴博 選手とどう違ったのかについて、簡単ですが、見ていきたいなと思います。

2、冷静に虎視眈々と

攻撃スタッツ：16番 河野 諒祐 選手（図＝figure：SPORTERIA提供）

　16番 河野 諒祐 選手のクロス数7本という数字は、ここまでの最多であった17番 末吉 塁 選手の6本を1試合で更新した。

　今季は、守備もしっかりできる選手が多い中で、攻撃特化の16番 河野　諒祐 選手の存在は異色の存在ともいえそうですね。

　プレースキックの精度を含めて、高さのある今季の岡山の中で1試合で複数アシストを記録しても不思議ではないラストパス3本。

　9番 グレイソン 選手に加えて、11番 太田 龍之介 選手のような高さも加わってくれば大きな武器になりそうな予感はありますね。

3、前への意識とロスト

エリア間パス図（図＝figure）

　右サイドは、前へのパスが赤くなっている前への意識が高くかったことが分かりますね。

　そして、アーリークロスを含めて、決断良くゴール前に入れていくシーンが多かったので、右奥のエリアでのパスは記録していないと言えそうですね。

ボールロスト位置：岡山（図＝figure：SPORTERIA提供）

　クロスは確実性の低い攻撃であるので、どうしてもボールロストが多くなってしまうので、クロスに行くまでの過程も確実に少しずつ進むというよりは、良い形でパスやクロスを入れていくため、速い形が多くなってしまうので、そのままデータとして出た感じですね。

4、チーム戦術の浸透

時間帯別パスワーク図（図＝figure：SPORTERIA提供）

　昨シーズンは、怪我明けの試合で、繋ぐサッカーへの適合を露呈した千葉戦がありましたが、そこのコンディションも上がってきていますし、15番 本山 遥 選手との関係性も良くなっているように見えました。

　平均ポジションを見る限り、その辺り良い距離感で、良いパス交換などができていることを感じますね。

パスソナー・パスネットワーク：岡山（図＝figure：SPORTERIA提供）

　実際に、一番濃い色のパス数になっていますね。この日は、一部の選手がターンオーバーしていて、風や雨の影響があったなかで、15番 本山

遥 選手から16番 河野 諒祐 選手へのパスは一方通行で、バックパスではなく、次の段階の攻撃のアクションできているということですから、16番 河野 諒祐 選手が、攻撃に専念できていたといえるかもしれませんね。

　この辺りが、クロス数今季トップの7本を記録できたと言えますね。

5、競争が戦力を押し上げる

　この2選手のボールタッチ位置とヒートマップを見てください。

ヒートマップ：16番 河野 諒祐 選手（図＝figure：SPORTERIA提供）

ヒートマップ：15番 本山 遥 選手（図＝figure：SPORTERIA提供）

　綺麗に前と後ろ別れていますね。先日のルヴァンカップでも宮崎に快勝した通り、レギュラー組とは別に、リザーブ組から普段が良い準備ができていることは間違いないと言えますね。

ヒートマップ：24番 藤田 息吹 選手（図＝figure：SPORTERIA提供）

　普段のレギュラー組と控え組問わず、誰とでも良いプレーができる24番 藤田 息吹 選手も大きいです。

　何れにせよ、こうした試合で、しっかり結果を残しつつチームとして結果を残すことができているのは、自信を深めてより強いチームになってくれそうな気がします。

6、総括

　16番 河野 諒祐 選手にフォーカスを当てましたが、いかがでしたでしょうか？

　今季は全選手が、一体となって戦えていて、練習から良い準備ができていて、良いアピールを選手がしている。そういったことがイメージできたでしょうか？

ゴール期待値（図＝figure：SPORTERIA提供）

　ゴール期待値も観ても、多少の僅差のゲームでも1つのプレーを待ち続けることができるそれが、今の岡山であると感じます。

　ここからまだ出場機会の少ない選手を含めて、より強いチームになれるか問われていくことになりそうですね。

　最後まで読んで下さり有難うございました。

文章・図（基本情報）＝杉野 雅昭

text・figure=Masaaki Sugino

図＝figure：SPORTERIA提供