中二日のホームゲーム連戦。

久々に、観戦していて疲れました。

前節のレビューでも書いた通り、マリノスは2失点前提でそれより得点を取って勝つ、というデザインのチーム。

なので、リードしていていても、セットプレーや外国人選手のスーパープレイで追いつかれるのではないか、と安心してみてられなかったです。


かつて、マリノスは堅守のチームと言われ、1-0(ウノゼロ)で勝ち切るのが特徴的でしたが、今は全くそのスタイルを変えています。

調べてみると、今年、1-0の試合は3試合しかなく、

4/19 ACL GS第2節 マリノス0-1全北 @トンニャット

4/22 ACL GS第3節 シドニー0-1マリノス @トンニャット

5/21 J1リーグ第14節 福岡1-0マリノス @ベスト電器


なので、

日産スタジアムでは今年初めて、2021年も三ツ沢で2回勝利が有るだけで、

調べてみたら、2019/6/22 J1リーグ第16節 マリノス1-0松本山雅 までさかのぼりました。


いやはや、ずいぶん久しぶりな感覚でした。


ゴール期待値


後半開始直後のCK、アンロペが押し込むだけのシュートが決まっていれば、この福岡のゴール期待値を見ての通り、もっと楽な試合だったはずなのに、それ以降は、マリノスも攻め手がなくなって、放り込みになってしまったのは非常に残念。

怪我の西村不在が結果として大きかったことがわかってしまいました。


福岡の戦術は、単純で、

守備時は、5バックで守る、ワントップだけを残して、DFにはプレスに行かない。

奪ったら、ワントップのファンマに当てて、山岸、クルークスの3人で何とかする。


なので、福岡側から見ると、

DFライン:福岡5人ー1人マリノス

ボランチ:福岡4人ー7人マリノス

FW:福岡1人ー2人マリノス

となるので、いわゆるバイタルエリアでマリノスが圧倒的に数的優位になるので、中盤を制圧。


なので、これだけ、圧倒的な支配率の差になったかと。

基本スタッツ


得点シーンは、外に開いて、5人のDFの間を広げておいて、

中に戻して、斜めのワンタッチパスでGKと1対1を作るという守備的なチームに対するお手本のようなゴールでした。


攻撃スタッツ - アンデルソン ロペスヒートマップ - アンデルソン ロペス


得点者はアンロペ、もうすっかり忘れていたのですが、アンロペがつば吐きで退場、6試合出場停止になったのがアウェイ福岡戦だったので、今回、ゴールという形で、リベンジできたのは、良かったです。


また、福岡の外国人ワントップを抑えていたのが、マリノスのCBコンビ。

守備スタッツ - エドゥアルドヒートマップ - エドゥアルド


守備スタッツ - 岩田 智輝ヒートマップ - 岩田 智輝


マリノスの守備は、ハイラインで広いエリアを二人で守るので、対人能力とスピードが重要で、去年までチアゴがつとめていたポジションを岩田が埋めているのは素晴らしいです。


畠中が右CBにまだ不安を残すので、現時点では、岩田に頼らざるをえない状況。

試合前に観戦仲間と話していたのは、日本で右CBを高いレベルでやれるのは川崎の谷口ぐらいしかいないからねえ・・・とのことで、ここはJリーグでも人材不足のポジション。

本来岩田はボランチなので、もう1列上げたいところではありますが・・・


ヒートマップ - 西村 拓真


最後に残念だったのは、西村の怪我。

怪我になったのは、アフター、足裏、足首への踏みつけ、で、今期絶望とも言われていて、長期離脱は避けられないです。


マリノスには外国人が6人いて、出場登録は5人までしかできず、

畠中が怪我からコンディションが戻らない、角田が出場停止だったこともあって、

エドゥアルド、ワントップとしてアンロペとレオセアラ、ウィングのエウベルまでが確定で、

宮市の代わりに獲得したヤンマテをベンチに入れると、どうしてもマルコスがベンチ外になってしまう、という苦しい台所事情。


それで、西村と岩田が代わりの利かない選手だったのですが、

西村の離脱で、逆にトップ下の選手がいない。

昨日の試合も、なべこをトップ下に上げてからは、攻撃のクオリティが下がってしまったように(それが間接的に苦戦の原因になってしまったのですが)、

ここの候補は、

マルコス、吉尾海夏、なべこ、チマ、辺りかと思いますが、逆にこのポジションだとマルコスと他の選手のクオリティの差が有るような気もします。

一方で、マルコスのコンディションが上がりきらない、という情報もあり難しいところです。

シーズン当初、まさか西村がこれほどの成長を遂げるとは思いませんでした(笑


首位にはいるものの、正念場です。


中三日のアウェイ京都戦、どのようなメンバーで臨むのか、どの外国人選手が入るのか、

とても興味深いです。