久しぶりの勝利で、5連敗は免れたが、
個人的には、とってもがっかりした試合。
御存知の通り、マリノスはアタッキングフットボールを掲げているが、
その定義はなんなのだろう、と問い続けるシーズンになっています。
個人的には、
・圧倒的にボールを支配し、
・失点を怖がらず、それを上回る攻撃力で相手を安心させず、
・スピード豊かなカウンター一発で仕留めながら、
・引いた相手に対しても、細かいワンタッチワンツーパスで相手を切り裂いて、最後は押し込むだけのゴールを決めて、
・全てのポジションの全てのメンバーが、
・最後の1秒まで攻め続ける、
という、ものだと理解しているのですが、
もう、キューウェル監督ではそれは望めないのだな、とがっかりした試合でした。
連敗中とあって、最初の15分はパワーを持って臨みました。
しかし、15分から失速。
攻撃は、CBでパス交換をしながら、基本はロングボール、前線の選手にお任せ、あるいは跳ね返りのセカンドボールを拾うという作戦。
いまのJ1のレベルだと、CBの競り合いは、ただ跳ね返すだけではなくて、ちゃんとパスコースを見つけて相手につながるようにヘディングしますから、ロングボールの多くは相手へのパスになります。
そして、コンパクトでないので、即時奪回が難しい。
支配率が高いのは、単に、CBでのパス交換の時間が長いだけ。
有機的にショートパスがつながるようになったのは、後半30分以降、
運動量を誇る西村が投入されて、ビハインドの鹿島が前掛かりになり、なおかつ鹿島の足が止まる、という3つも条件が揃ってからでした。
今回は、マリノスのほうが、4.6km走行距離で勝りましたが、
これはまさに、35分の出場で5kmちょっと走った西村の分。
これをみれば一目瞭然。
52%の支配率のほとんどは、GK+CBのパス交換。
そして、ポジションが流動的に動いているのは、最初の15分と最後の15分のみ。
ロングボールは確かに有効ですが、
そのためには、パス供給元のCBがもうちょっと持ち上がって、ラインを上げたところからパスを出して、コンパクトであることが重要。
また、長短織り交ぜて、相手DFをPA内に閉じ込めつつショートパスで切り裂いて、得点を奪えば、失点のリスクも減らせるのですが、
今の戦術では、MF3枚はいなくても良い感じ。
なべこ、アマジュン、喜田のボールタッチが、エウベル、ヤンマテと同じ、というのが、その非効率さを物語っています。
西村とジャンの加入が起爆剤になるのか。
次節、天敵になりつつある、アウェイ町田に注目です。
交通不便な野津田ではなくて、国立であることで、マリサポも行きやすいですから、
応援の後押しも受けて、頑張ってほしいものです。
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