第2節は我が名古屋グランパスが勝利したが、センターフォワードの視点から考察していく。
清水、名古屋のフォーメーション図は下記の通り。
清水のセンターフォワードは後藤、対する我が名古屋のセンターフォワードは前田。
後藤(清水)のスタッツ、ボールタッチ位置とヒートマップ
ヒートマップから、後藤(清水)はセンターフォワードらしく、アタッキングサード中央付近でのプレイが多く、名古屋DFの脅威になっていたと思われる。28本中23本のパスを成功させ(成功率約82%)、攻撃に大きく貢献しているように見える。一方シュートは1本であり、センターフォワードとしては物足りない。
前田(名古屋)のスタッツ、ボールタッチ位置とヒートマップ
ヒートマップから、前田(名古屋)はセンターフォワードに配置されながらも、実際のプレイは多少サイドに流れていることが分かる。そのプレイスタイルからクロスも3本上げている。シュートは2本であるが、全て枠内シュートに持ち込んでおり精度は高い。
次は、センターフォワードに対するセンターバックについて見ていく。後藤(清水)に対する名古屋のセンターバックは丸山、中谷である。それぞれのボールタッチ位置とヒートマップは下記の通り。
後藤(清水)のプレイに対して、丸山(名古屋)、中谷(名古屋)はうまく対応していることが分かる。後藤(清水)のヒートマップに対して丸山(名古屋)、中谷(名古屋)のヒートマップが呼応している。後藤(清水)は、パス回数やパス成功率は高いが、シュートが1本であり、丸山(名古屋)、中谷(名古屋)に上手く抑え込まれたのではないだろうか。
次は、前田(名古屋)に対する清水のセンターバック立田、ヴァウドである。それぞれのボールタッチ位置とヒートマップは下記の通り。
前田(名古屋)はセンターフォワードでありながらサイドに流れる傾向が強い。そのプレイに対応するために立田(清水)はサイドに引っ張られている。丸山(名古屋)、中谷(名古屋)のヒートマップと比較するとその違いが大きくわかる。また立田(清水)とヴァウド(清水)のヒートマップから、二人の間に溝が存在することもわかる。溝があるということから、連携が上手く取れていないことが推測できる。一方で丸山(名古屋)と中谷(名古屋)のヒートマップからは溝は認められず、プレイエリアが重なる部分があり連携が取れていることがわかる。
センターフォワードでの出場ではないが、こちらは途中出場の金崎(名古屋)のボールタッチ位置とヒートマップ。前田(名古屋)と比較しても左右両サイドでのプレイが際立つ。
金崎(名古屋)はマテウス(名古屋)との交代で出場したが、前田(名古屋)同様サイドに流れる傾向が強い。センターでプレイするよりも、サイドでボールを受けカットインしていく。前田(名古屋)は利き足が左、金崎(名古屋)は利き足が右であるが左足でも強烈なシュートを打てる。前田(名古屋)が右サイドからカットインしていくのに対して、金崎(名古屋)が左右両方からカットインしていくことで、清水DFは混乱したのではないだろうか。
後藤(清水)はセンターフォワードらしくセンターでプレイし、名古屋センターバックに上手く対応された。前田(名古屋)はセンターフォワードでありながらサイドでのプレイが多く、また途中出場の金崎(名古屋)とともに清水センターバックを混乱に陥れた。ヒートマップからはこのような傾向が見て取れる。試合結果にどれだけ影響を及ぼしたかを数値で示すことはできないが、名古屋2-1清水という結果からも、影響は大きかったと推察することができる。
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