筆者は名古屋グランパスのファンであるが、この試合のレビューをするわけではない。2020シーズン第2節以降、交代選手枠が増えたため、その影響をレビューさせていただきます。数値データはFootball LABさんから借用しました。


対象データは

2019シーズン 第1~34節 全306試合

2020シーズン 第2~9節 71試合

※2020シーズンは 広島vs名古屋戦が延期、第10節以降のデータをデータベースに入力していないため除外している。

※対象選手はフィールドプレイヤーのみ。ゴールキーパーは対象には入れていません。


下記グラフは交代出場のタイミングをあらわしたグラフである。

グラフは%を示している。

2019シーズンと比較すると、2020シーズンは交代出場のタイミングが早まっていることが分かる。

交代選手枠が増えたため、積極的な選手交代が行われているのだろう。


次のグラフは、%ではなく人数をあらわしたグラフである。

傾向としては、当然ながら%のグラフと大した差はない。しかし人数であらわすことで、ルール改正で増えた1チーム2名分、1試合4名分が、どのタイミングで実施されたかが分かる。上記グラフは、1試合、対戦する2チーム分の数字である。1チーム当たりの数値を出してもよいが、上記グラフ数値が半分になるだけだ。

差があるところに注目しがちであるが、まず最初に見るべきは、86分以降の部分。ここはほぼ差がない。残り少ない時間での出場というと、リードしているチームが時間稼ぎのために選手を交代する常套手段である。それはそれで立派な戦術であるが、2019シーズンと2020シーズンではほとんど差がない。ということは時間稼ぎの部分はシーズンによって変化はなく、ルール改正で増えた枠は他で使っているということになる。

そこで最も差がある時間を見ると61~65分。残り30分弱のタイミングで最も選手交代をしている。次に差があるのが50分以前、後半開始直後から交代するのだろう。どちらのタイミングも時間稼ぎという消極的な戦術よりも、得点を狙いに行くなどの積極的な交代なのだと思われる。これ以上の解釈や推測は、これを読んだ皆様に譲るとして(まあ自分ではあまり思いつかない。。。)、積極的な選手交代によって、サッカーそのものが面白くなっているのではないかと思う。

選手交代枠増に関しては、今シーズンだけの措置ではなく、今後も続けてほしい気がする。


参考までに2020シーズンチームごとの交代のタイミングの表を出しておきます。

赤色のセルがチームごとの最も割合が高いタイミングです。

各チーム積極的な交代が目立つ中、我が名古屋は、筆者が前述した話から大きく外れている気がする・・・。