筆者は名古屋グランパスのファンである。しかしながらこの試合のレビューをするわけではない。

2020 J1第12節 名古屋 1-0 川崎F レビュー「交代の質」の巻

をレビューしたため、チーム別・勝点別に集計し直したものを追記する。チーム別に見ると、また違ったものが見えてくる。参考にして下さい。

使用するデータは毎度のことながらFooball LABさんから借用した。

データ対象は諸般の事情により2020シーズン第2~9節である。たったこれだけのデータでも傾向は見えてくる。


今回、CBP(チャンスビルディングポイント)を使って分析していく。CBPとはFootball LABさんが定義している指標であり、詳細は下記に記載されている。

「チャンスビルディングポイントとは」 https://www.football-lab.jp/pages/cb_point/

また計算方法は

2020 J1第12節 名古屋 1-0 川崎F レビュー「交代の質」の巻https://sporteria.jp/blog/yagoto-10/6704988814332399617

に記載の通りである。


下記グラフは全チーム合計のグラフである。

先発、交代出場共に、勝点が0よりも1、1よりも3の方が活躍していることが分かる。全体で表せば、こうなるのは当たり前か。こうじゃなかったらおかしい。では次からはチーム別に見ていく。


下記グラフはC大阪

勝点1の場合よりも勝点0や3の方がCBPは高い。勝点0のCBPが高く、CBPがそのまま勝点獲得につながっていない場合があることが分かる。


下記グラフはFC東京

先発は勝点1のCBPが最も高い。交代出場は勝点0よりも1、1よりも3の場合にCBPが高くなっている。交代が上手くいっていることが分かる。


下記グラフはG大阪

特徴的なのは交代出場の勝点1。CBPが飛び抜けて高い。先発、交代出場ともに勝点0よりも3の場合にCBPが高くなっているが差は小さい。比較的交代が上手くいっているように見える。


下記グラフは浦和。

同じ勝点同士で見た場合、先発よりも交代出場の方がCBPが高い。交代出場も勝点0よりも3の方がCBPが高く、交代が上手くいっていると思う。


下記グラフは横浜FC。

先発では勝点0の場合のCBPが高い。先発よりも交代出場のCBPが総じて高く、交代は上手くいっていると思われる。


下記グラフは横浜FM。

交代出場の勝点1,3のCBPが、先発と比較して非常に高くなっている。引き分けや勝っている際の交代が上手くいっていることが分かる。しかしながら勝点0、負け試合の交代出場のCBPは低く、選手を変えても、負けの流れを断ち切れない図式が浮かび上がる。


下記グラフは広島。

先発よりも交代出場のCBPが高い。交代出場の勝点3のCBPは勝点0,1よりも低い。


下記グラフは札幌。

交代出場のCBPは勝点0よりも1、1よりも3が高くなっており、交代は上手くいっているように見える。


下記グラフは鹿島。

交代が非常に上手くいっている。


下記グラフは湘南。

勝点3の場合、先発よりも交代出場のCBPが低く、交代が上手くいっていない。


下記グラフは神戸。

勝点0の場合、先発よりも交代出場のCBPが高い。逆に勝点3の場合、先発よりも交代出場の方がCBPが低い。交代は上手くいっていないように見える。


下記グラフは清水。

先発は勝点0よりも1、1よりも3の方がCBPが高い。しかし交代出場は正反対になっており、交代が上手くいっていない。


下記グラフは仙台。

勝点3の場合、先発よりも交代出場のCBPが低い。交代が上手くいっていない。


下記グラフは川崎F。

対象期間中は全勝であったため勝点3の場合のデータのみである。先発よりも交代出場のCBPが高く、交代が上手くいっている。


下記グラフは大分。

同勝ち点同士で先発と交代出場を比較すると、全て交代出場のCBPの方が高い。交代出場では勝点0よりも1のCBPが低い。総じていえば比較的交代が上手くいっている。


下記グラフは鳥栖。

勝点0,3ともに、先発よりも交代出場のCBPが低く、交代が上手くいっていない。


下記グラフは柏。

勝点0の場合、先発も交代出場もCBPはほぼ同じであるが、勝点0,3の場合は先発よりも交代出場の方がCBPが非常に高い。交代が上手くいっている。


下記グラフは名古屋。

同勝点同士を比較すると、先発よりも交代出場のCBPが全て低くなっている。交代出場が上手くいっていないことが分かる。


チーム別、勝点別に見ていくと、交代が上手くいっているのかどうかよくわかる。交代の質を見る際の参考にしてください。