色々省略し、投稿させていただきます。

Football LABさんのデータにはドリブルCBPという指標があります。これをポジション別に集計し2020シーズンJ1リーグ全体の傾向をつかみたいと思います。

下表が集計結果です。

CB・・・・合計も平均も最も小さいです。さすがにCBがドリブルでチャンスを作る機会は少ないようです。しかし、こういう状況だからこそ、CBがドリブルで攻めあがることは意外性のある攻撃になり有効かも知れません。

CF・・・・ポジション別(交代出場除く)では合計が最も大きいです。CFといえば、キャプテン翼の日向小次郎のようにドリブルで相手ゴールを目指す、イメージ通りの数字です。しかし平均はそれほどでもありません。CFの中にはドリブルで相手ゴールを目指す選手だけでなく、ポストプレイを得意とする選手も多いからです。これだけでは数値としては見えませんが、おそらく二極化していると思われます。

CH・・・・出場時間は長いですが、合計は大きくありません。平均もCBに次いで小さいです。ポジション柄ドリブルを使う機会は多くないようです。

LSB・・・・合計も平均も小さいです。SBはドリブルするイメージがありますが、それほどではないようです。

LSH・・・・合計は大きいです。平均は最も大きいです。ドリブルで最もチャンスを作るポジションになります。

LWB・・・・合計は大きくありませんが、平均は大きい方です。合計が大きくないのは、出場時間合計が小さいように、このポジションがあまり使われないからです。ポジションとして使われれば、ウイングの名の通り、ドリブルでチャンスを作るようです。

OH・・・・合計は比較的大きく、平均も大きいです。ドルブルでチャンスを作っていることが分かります。平均がそれほど大きくないのは、OHはドリブルだけを期待されているわけではないからでしょう。色々なことが出来る器用な選手が多く、おそらくドリブル以外の指標も高いと推測できます。

RSB・・・・概ねLSBと同様です。しかし合計、平均共にLSBよりも小さいです。

RSH・・・・概ねLSHと同様ですが、SB同士の比較よりも差があり、LSHの方が合計も平均も明らかに大きいです。

RWB・・・・概ねLWBと同様ですが、LWBの方が合計も平均も明らかに大きいです。

交代出場・・・・合計は最も大きいです。ドリブルでチャンスを最も作っています。交代出場後、期待に応えて活躍していることが分かります。平均が小さいのは、交代出場するのは必ずしも攻撃的なポジションだけではないことが影響していると思われます。


レフトポジション(LSB、LSH、LWB)とライトポジション(RSB、RSH、RWB)・・・・上表からドリブルCBPはレフトポジションの方が優勢のようです。統計的に差があるか検定を行いました。レフトポジションで出場した選手は延べ1,008名、ライトポジションで出場した選手は1,008名です。ちょうど同数でした。平均はレフトポジションが0.187、ライトポジションが0.145でした。平均だけを見れば、レフトポジションの方がドリブルCBPが高いです。途中出場した選手のポジションは特定されていませんので含めておりません。F検定後のt検定結果は下記の通りです。

両側検定のP値は0.01を下回り、1%水準で有意差が認められました。簡単に言えばレフトポジションの方がドリブルCBPが高く、ドリブルからチャンスを作っていると言えます。ただし、レフトポジションの方が攻撃的かどうかは、これだけでは言えません。


ドリブルからチャンスを作ったポジションは、CF、LSH、RSHです。交代出場した選手も期待に応えるようにドリブルからチャンスを作りました。


いつものことながらFootball LABさんからデータを拝借しました。