こんにちは。大分トリニータファンのトリニスタと申します。

前回に引き続き、今回もトリニータの2023シーズンを振り返ります。

※ 前回は、好調だったシーズン前半戦と大きく失速したシーズン後半戦のデータを比較し、何が変わったのかを分析しました。記事はこちら


今回は、勝ち試合と負け試合のデータを比較し、どのような違いがあるか簡単に考察してみます。


データは Football LAB さんのサイトから拝借しています。

分析するデータ項目は、AGI、KAGI、チャンス構築率、シュート、保持率、攻撃CBP、パスCBP、奪取P、守備Pとしています。

(データの定義はこちらをご覧ください)


データの分布の分析


まずは各データの分布を勝敗ごとにプロットしてみます。

(画像の出典:Football Labのデータをもとに筆者作成)


グラフから読み取れること:

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1.全体的に勝ち試合の方がやや数値が高い傾向にある

2.攻撃面が高い数値でも引分・負けの試合がある

3.奪取P、守備Pは勝ち試合の方が高い傾向

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1.は、勝ち試合の方が数値が高くなるのは、当然と言えば当然の結果かもしれません。ただし、2.にも通じるように、引分・負け試合でも、勝ち試合より高い数値の場合もあります

優位に試合を進めながらも、勝ちきれなかった、守りきれなかった試合があることが推測されます。

体感としても、チャンスを決めきれない中で失点を許し敗北、失点が先行し盛り返すも最後まで相手の守備を崩しきれずに敗北/引分、のような展開は昨年から多かった印象です。

また、3.については、負けないためには守備の安定が必要ということがわかります。


ちなみに、J2優勝を果たした町田のデータは以下のとおりでした。

(画像の出典:Football Labのデータをもとに筆者作成)


チームスタイルの違いが垣間見えて面白いですね。チームスタイルの分析もいずれやってみたいです。



2つのデータ間の相関の分析


次に、2つのデータ間の相関関係を可視化してみます。図の数値は相関係数を示しています。

勝ち試合の相関係数を上、負け試合の相関係数を下に示しています。



(画像の出典:Football Labのデータをもとに筆者作成) 勝ち試合:上 負け試合:下


グラフから読み取れること:

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1.ボール保持率とAGIの相関が負け試合では負の相関になっている。保持率と攻撃CBPの正の相関の大きさも下がっている


2.勝ち試合では、奪取Pと攻撃関係データ(AGI、チャンス構築率、シュート、攻撃CBP、パスCBP)に負の相関があるが、負け試合では正の相関になっている

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1.について、負け試合では保持率が大きいほどAGIの値は小さくなっています。

AGIは相手をゴール前に押し込んだかどうかの指標です。

負け試合では、保持率が高くても後ろの方でボールを持たされる時間が長く、効果的な攻めができてなかったことが示唆されます。

これは攻撃CBPと保持率の相関が小さくなっていることからも読み取れます。


2.について、勝ち試合では、奪取Pが小さいほど攻撃関係データの値が大きくなります。

これは、攻めながらボールを保持し続けることで、奪取の機会が少なくなっていき、より試合を支配的に進めることができたのではないかと考えられます。

他方で、負け試合では、奪取Pが大きいほど、攻撃関係データの値も大きくなります。

これには、攻め込んでもボールを奪わる→カウンターを受ける→また取り返して攻めるといった背景があるかもしれません。

要は、勝ち試合と逆のパターンかと思います。


以下は2022年シーズン開始時の下平監督の言葉です。

僕はボールの保持率を高めて、攻守の切り替えの速いトランジションサッカーを理想に掲げています。ボールを失えば5秒以内に奪い返し、ゴールに近い位置でポゼッションが高くなれば、当然得点の機会は増えるし、失点も減ります。(イングランドのプレミアリーグの)マンチェスター・シティのような非常にスピーディーかつ攻撃的で、ゲーム展開の面白いサッカーをしたいです

引用元:https://os-oita.com/pro/trinita/2239.html


まさにこのサッカーを体現できた試合が勝ちに繋がっていることが示唆されますね。

戦術がはまったときは本当に素晴らしかったし見ていて楽しかったです。


まだまだ深掘りするところもありそうですが、一旦ここまでにしておきます。

以上、勝ち試合と負け試合の比較からの分析でした。