イチオシの試合はJ1リーグ第9節、名古屋グランパスvs浦和戦です。

【公式】ハイライト:名古屋グランパスvs浦和レッズ 明治安田生命J1リーグ 第9節 2020/8/8 - YouTube

イチオシ理由は、筆者が応援する名古屋が6-2と快勝したことと、やはり前田選手のウルトラマンポーズです。大変話題になりました。

得点経過

9分 名古屋:前田

10分 名古屋:前田

18分 名古屋:シミッチ

38分 名古屋:前田

45分 名古屋:シャビエル

48分 浦和:レオナルド

50分 名古屋:前田

76分 浦和:レオナルド

結果

名古屋 6-2 浦和

前半:(5-0)

後半:(1-2)

右サイドハーフの前田選手が4得点の大活躍。得点後は愛する息子に向けてウルトラマンポーズで応えました。カッコいい。

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1点目 ウルトラマンZ(画像:ドメサカブログblog.domesoccer.jp)

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2点目 ウルトラマンタロウの息子タイガ(画像:ドメサカブログblog.domesoccer.jp)

3点目ウルトラセブン(画像:ドメサカブログblog.domesoccer.jp)


これにはウルトラマンZ/ウルクロZ公式も反応しました。

サッカーとウルトラマンが時空を超えて共演しました。ジャンルを超えて良い関係を構築出来ました。


では、この試合をデータで簡単に振り返ってみます。

前節である第8節終了時の、名古屋、浦和の成績は下記の通りです。

得点、失点ともに名古屋が上回りますが、勝点は同数で順位もほぼ同じです。成績が近い分、接戦が予想されました。

得点や失点、各CBPをJ1リーグ内で偏差値に計算し直すと下記の通りになります。なお新型コロナウイルスの影響で第1節と第2節の間が非常に長く、中断期間でチームの状況が大きく変わったと思われるため、第1節を除き、第2~8節の数値をもとに計算しました。

名古屋の得点力は平均的ですが、失点が少ないです。各攻撃CBPは軒並み平均以下ですが、特に低いのがクロスCBPで、クロスからの攻撃が機能していないことが分かります。各守備Pも特徴的ではありません。

浦和は得点力が低く、得点偏差値は39.7です。また各攻撃CBPは軒並み平均以下です。失点こそ少ないですが、守備の機会は多く守備P偏差値は62.8であり非常に高いです。守勢に回ることが多いが、何とか守っている状態のようです。


このような状況の中J1リーグ第9節、名古屋vs浦和戦が行われました。接戦が予想されましたが、名古屋が快勝しました。

名古屋 6-2 浦和

前半:(5-0)

後半:(1-2)

各CBPをもとに振り返ります。まずは浦和のCBPです。

浦和は2得点し、攻撃はかなり機能したようです。ただしシュート11本の内、枠内シュートは2本であり、精度を欠くシュートが大半で、シュートからチャンスを構築することが出来ませんでした。一方守備では、上表の青色のセル、奪取P、守備Pともに第2~8節の平均を下回り、守備が機能しなかったようです。名古屋の攻撃があまりに良かったとも解釈できますが。

次は名古屋です。

名古屋は、8節までの様子が一変し、攻撃が機能しました。攻撃CBPは軒並み第2~8節のCBPを上回り、特にクロスCBP、シュートCBP、ゴールCBPが200%を超えました。第2~8節平均では、名古屋のクロスCBP偏差値は33.0でしたが、浦和戦ではクロス攻撃が機能しました。クロス攻撃の立役者は下記3名です。

攻撃スタッツ - マテウス攻撃スタッツ - ガブリエル シャビエル攻撃スタッツ - 相馬 勇紀

この試合における3選手のCBPは下記の通りです。成績が分かりやすくなるように、第1~8節の個人成績にあてはめて偏差値を算出しました。

マテウス選手の攻撃力が際立ちます。特にオレンジ色のセルのクロスCBP偏差値が70.7と突出しています。

ガブリエル シャビエル選手はシュートCBPとゴールCBPの偏差値が異様に高いです。そしてクロスCBP偏差値も高く、クロス攻撃を牽引しました。

相馬選手は偏差値60を超えるCBPは少なかったものの、クロスCBP偏差値は全選手最高の77.6を叩き出しました。クロス攻撃の申し子です。

そして名古屋勝利の最大の要因は得点力です。前述の表より、シュートCBPは207%、ゴールCBPは445%でした。ゴール期待値で比較すると下表の通りになります。

浦和も頑張り、ゴール期待値を上回る得点を奪いましたが、名古屋はもっとスゴイ。ゴール期待値の約2倍、約3点上回る結果になりました。決定力が抜群だったということです。神がかっていたのは前田選手です。

攻撃スタッツ - 前田 直輝

CBPや偏差値(第1~8節の個人成績にあてはめた)を確認すると

ゴール数、ドリブルCBP、シュートCBP、ゴールCBPが際立っています。4得点を奪ったゴール数よりも、シュートCBP偏差値が154.9、ゴールCBP偏差値が251.1であり、出現率はまさに天文学的数値になります。

第8節柏戦(左)と第9節浦和戦(右)のヒートマップを比較すると、

ヒートマップ - 前田 直輝ヒートマップ - 前田 直輝

第9節浦和戦では、ゴールまでの道が出来上がっているように見えます。本当にすごいです。前田選手はウルトラマンポーズについてインタビューで、「最近、うちの息子が大好きで、きょうは見に来るというのでやってみました」と答えていました。「息子が試合を見に来る」ということがモチベーションを高める要因になったのでしょう。愛する息子の存在が、前田選手のパフォーマンスを最大限に高めた思われます。最後にもう一度

ウルトラマンZ(画像:ドメサカブログblog.domesoccer.jp)

以上、ぴくしーの「イチオシ試合!」でした。


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※1:数値データはFootball LABさんから拝借しました。サイトによって異なるデータも存在しましたが、Football LABさんのデータで統一してあります。

※2:ブログ中に出てくる偏差値は、チームは第2~8節、選手個人は第1~8節の数値をもとに計算しています。少ないサンプル数から計算していますので、チームや選手が突出した結果を出した場合、通常あり得ない偏差値になります。

※3:コンペは楽しいですね。コロナ禍で自粛生活を送っている中、楽しい催しの一つです。また開催して下さい。結果はどうあれ、参加することに意義があると思っています。