いつものことながらFootball LABさんからデータを拝借しました。使用したデータは2021シーズンJ1リーグにおいて4/11(日)までに終了した試合である。チームによって消化した試合にバラツキが生じているが、どんなデータでも誤差を含んでいるから気にしないことにしよう。

下表は各チーム1試合当たりの平均パス本数、ドリブル回数である。

パス本数、ドリブル回数は尺度が異なり、このままでは比較しにくいため尺度を統一する。今回は基準値を使用する。基準値に計算し直すと下表の通りになる。

0より大きい値は平均よりも上、逆に0より小さい値は平均より下ということになる。偏差値でも問題はないが、基準値にする利点が1つある。それはExcelで散布図を作成した際に、0を起点に縦横のラインを自動で引いてくれることだ。

その散布図が下記の通りとなる。

右上のチームはパス本数、ドリブル回数ともに多い。札幌、広島、横浜FM、鳥栖、そして現在1位の川崎Fもここに位置している。反対に左下のチームはパス本数、ドリブル回数ともに少ない。C大阪、清水、湘南、そして現在最下位の横浜FCはここに位置している。また散布図上では、福岡が数値としては最も低い。右下はパス本数が多く、ドリブル回数が少ないチームである。神戸、浦和、G大阪、鹿島、大分である。左上はパス本数が少なく、ドリブル回数が多いチームである。徳島、柏、仙台、FC東京、そして筆者が愛する名古屋グランパスである。

これだけでは傾向がつかめないため、順位別にカテゴライズし直す。1~20位を4つのグループに分ける。2021シーズンは20チームだからカテゴライズしやすい気がする。結果は下表の通りである。

下位チームの値がマイナスになっていることが一目でわかる。

散布図にすると下図の通りになる。

上位チームは右上(パス本数、ドリブル回数ともに多い)、下位チームは左下(パス本数、ドリブル回数ともに少ない)に位置している。パス本数、ドリブル回数ともに多い方が順位が上になる傾向であることが分かる。

次は、同様に相手チームのパス本数、ドリブル回数も散布図に入れ込む。結果は下図の通り。

上位チームは相手チームのパス本数、ドリブル回数を上回っていることが分かる。反対に下位チームは相手チームのパス本数、ドリブル回数を下回っていることが分かる。それぞれのチームが使う戦術によってバラツキがあるのは承知しているが、傾向としては前述した通りになる。

今後も数字を追っていくことにしよう。