データスタジアムさんのホームページに

アナリストレポート第29回「野球を相性の観点から深堀する」

https://www.datastadium.co.jp/analyst/reports/6811

というレポートが掲載されていた。

とても興味深い内容でした。この考えをパクろうと、いやいや応用しようと思う。


Football LABさんのデータにチームスタイル指標がある。データは下記の通りである。

このデータから相性について考えてみようと思う。

このままでは使えないので、各チームの特徴を出す。チームスタイル指標をもとにクラスター分析をすればクラス分けが出来る。結果は下記の通り。

一番左のクラスは川崎Fと横浜FMであり、J1リーグの1位と2位である。この2チームのクラスは、他のクラスにはほとんど負けないため、相性も何もない。そこで今回はこの2チームを除いて分析する。

改めてクラスター分析を行った結果が下記の通り。

出来るだけチーム数が均等になるように、またクラスが多すぎず少なすぎずということから赤線で引いた通り5クラスに分類した。

クラスターの重心は下記の通り。

クラスターの重心の数値から、各クラスに下記の通り名前を付けた。また各クラスのチームは下記の通り。

このクラス(以降はチームスタイル)ごとに対戦した結果得られた平均勝点は下記の通り。

鳥栖vs福岡は自陣ポゼッションと右サイドカウンターの対戦になる。またC大阪とG大阪の大阪ダービーは自陣ポゼッションと自陣ポゼッションの似たもの対決になる。全平均が1.36であるから、平均よりも数字が大きければ、相性が良く、小さければ相性が悪いと言えるだろう。

しかし全平均と比較すると、相性の強さというよりも、単に強い弱いという感じになってしまうため、各チームスタイルごとの平均と比べて数字が大きいかどうかを比較する。

それぞれの数字からチームスタイル平均を引いてチームスタイル平均で割れば相性が見えてくる。

右サイドカウンターと左サイドカウンターでは、(0.88-1.10)÷1.10=-20.5%ということになる。※小数点以下第2位までしか表示させていないため、上表をもとに計算すると誤差が生じる。

計算結果は下記の通り。

右サイドカウンターは右サイドカウンターと敵陣ポゼッションに対して相性がいい。右サイドカウンター同士でプラスになるということはスタイルが安定していなかったり、チーム力の差が出ているのだろう。

左サイドカウンターは右サイドカウンターと自陣ポゼッションに対して相性がいい。右サイドカウンターに対しては、相手チームが攻撃した後の左サイドカウンターが有効なのだろう。自陣ポゼッションのチームが前がかりになった後の左サイドカウンターが有効に見える。左サイドカウンター同士の対決だと-46.2%、実数だと1.00であり引き分けである。差がつかないということになる。

中央攻撃カウンターは右サイドカウンターと自陣ポゼッションに対して相性がいい。自陣ポゼッションのチームが前がかりになった後の中央攻撃カウンターが有効に見える。中央攻撃同士の対決だと引き分けに近い結果になる。

自陣ポゼッションは右サイドカウンターと自陣ポゼッションに対して相性がいい。自陣ポゼッション同士の対決では完成度の高さに影響されると思われる。しかし相手に押されて自陣ポゼッションになってしまっているチームは、自陣ポゼッション同士の対決においては異なるチームスタイルになっているのかもしれない。

敵陣ポゼッションは右サイドカウンターと中央攻撃カウンターと自陣ポゼッションに対して相性がいい。中央攻撃カウンターにカウンターさせない敵陣ポゼッションや自陣ポゼッションを完全に押し込める敵陣ポゼッションということになるのだろう。


非常に簡単に分析した。結果を見ると、どうやらチームスタイルによって相性があるようだ。時間があったら、チームごとにも見て行こうと思う。


いつものことながらFootball LABさんからデータを拝借しました。またデータスタジアムさんに知恵をお借りしました。

中学野球小僧に登場したデンキマンさんの「いいものがあったらそのままパクる。それが学びというものだ。」を実践させていただきました。