いつものことながらFootball LABさんからデータを拝借しました。

2021シーズンJ1リーグ第26節、川崎Fがついに負けました。しかし第26節の直近2試合も引き分けており、24-26節の調子はイマイチだったようです。そこで1-23節と24-26節の数字を比較してみます。

川崎Fの1-23節及び24-26節、相手チームの1-23節及び24-26節におけるシュート数などのローデータの平均は下表の通り。そして川崎F、相手チームの1-23節と24-26節のt検定結果P値(F検定実施後)も下表の通りです。

ピンク色のセルが有意差有りの項目です。川崎Fは直接FK(9.4回→13.0回)、スプリント(172.6回→140.0回)、ボール支配率(54.5%→64.1%)が有意差有りです。相手チームはパス(459.7本→280.3本)、スプリント(165.0回→130.7回)が有意差有りです。ボール支配率に関しては自由度1なので(こういう表現でいいのかな?)割愛します。

以上から、川崎Fは24-26節において、1-23節以上に押し込んでいることが分かります。有意差は認められませんでしたが、川崎Fのパスは616.5本から653.3本に増えていることからも、パスを主体に押し込んでいるのでしょう。押し込んだ結果直接FKも増えているのでしょう。そして押し込むことにより相手のパスを減らしボール保持率を下げた。しかしスプリント回数が川崎F、相手チームともに減少し、緩急の差が小さい試合になってしまっているのではないかと推測できます。川崎Fのゴールシーンを見ると緩から急への切り替えの速さが見て取れます。緩急の小ささが、結果的に「勝ち」につながらなかったと推測できます。ボール支配率が高すぎることは、川崎Fにとってはあまり良いことではないのかもしれません。

次はCBP(チャンスビルディングポイント)などです。

こちらもピンク色のセルが有意差有りの項目です。川崎FはゴールCBP(6.8→0.9)、奪取P(115.4→85.1)が有意差有りです。相手チームは攻撃CBP(12.1→8.6)、パスCBP(10.1→6.4)が有意差有りです。シュート数などのローデータの結果がCBPに色濃く反映されていることが分かります。

川崎Fに得点を与えない自信があれば、「敢えて攻めさせる」ことも川崎F対策になるのかもしれませんね。