「戦い方を"意図的に使い分けた"のか"意図せずそうなった"のかを推し量ることは難しいので分かりませんが、直感的には前者のほうが結果が伴いそうな気がしますし、このなかでは鹿島がそうなのかなとあらためて感じました。」とコメントをいただきましたので、鹿島について調べました。

いつもの通りFootball LABさんからデータを拝借しました。


2021シーズンの各チームのホーム・アウェイ別のボール支配率を調べました。鹿島の話になりますので、対戦相手が鹿島の場合、鹿島以外の場合に分けました。結果は下記の通りです。


上表から、ホーム・アウェイどちらがの方がボール支配率が高いかを数えました。下表の通りです。

19チーム中15チームは、鹿島と対戦した際、ホームの方がボール支配率が高いという結果になりました。

また各チームの鹿島戦・鹿島戦以外のボール支配率の差を求めました。全チームの平均は下表の通りです。四捨五入していますので若干差があります。

平均するとホームでの鹿島戦は、鹿島戦以外におけるボール支配率よりも3ポイント(%)高いという結果になりました。逆にアウェイでの鹿島戦は、鹿島戦以外におけるボール支配率よりも3.5ポイント(%)低いという結果になりました。

鹿島から見たボール支配率は下表に記載してあります。


次に鹿島のホーム・アウェイ別のシュート等のデータを比較しました。F検定後、t検定を実施しました。p値が5%未満のセルをピンク色にしました。

アウェイの方が低い(少ない)項目は①シュート、②パス、③CK、④30mライン進入、⑤ペナルティエリア進入、⑥攻撃回数、⑦チャンス構築率、⑧ボール支配率でした。アウェイの方が攻撃していない(出来ていない)ようです。

有意差はないにせよ、タックルとクリアはアウェイの方が多い(t検定p値は10パーセント前後)ことは守勢に立っている証拠といえるでしょうか。


上記8項目の内、チャンス構築率とボール支配率を除いた5項目(シュート、CK、30mライン進入、ペナルティエリア進入)について、パス本数をそれぞれの項目で除しました。結果は下表の通りです。

アウェイの方が少なかったのは攻撃回数です。それでも差は0.4本であり、ほぼ差はないといって良いでしょう。それを踏まえて、上表では、攻撃に対してパス本数をかけている(かけさせられている)といえます。

同様に攻撃回数で除しました。

いずれも攻撃回数をかけている(かけさせられている)といえます。


以上から、総合的(決定的な数字がないということ)に考えて、鹿島はホームは攻撃的、アウェイは守備的といえるのではないかと、もとい、アウェイは守備的というよりも慎重というほうが適切かもしれません。


鹿島の得点、失点、勝点は下記の通りです。

勝点はアウェイの方が多いです。P値は0.908だから差はないのでしょうけど。


結論

「戦い方を"意図的に使い分けた"のか"意図せずそうなった"のかを推し量ることは難しいので分かりませんが、直感的には前者のほうが結果が伴いそうな気がしますし、このなかでは鹿島がそうなのかなとあらためて感じました。」→多分そうでしょうけど、いい数字が導き出せませんでした。