スタッフ様が興味深いブログを書いてくれましたので、便乗してざっと計算しました。

選手交代の発生していない「前半の攻撃時」の数字ということで、下表を提示してくれました。


スタッフ様は「さて、流動性をどう定義するかは非常に難しいところです…🤔 今回はあくまで参考基準として、「メイン以外の役割を5%以上担っていた数」つまり、”表の中の青く塗りつぶされた数”をカウントしてみました。FC東京:15個 川崎F:11個 もちろん、これだけでチームを評価したり勝敗に直結するようなデータではありませんが、FC東京の攻撃時の流動性を感じることができる一要素とは言えるかもしれません?」と分析されていました。

少し違う視点で計算しました。

上表の赤色のセルは流動していない部分ですので、赤色のセルの数字を抜きました。抜いた表は下記の通りです。「前中後」、「左中右」という項目がありますが、後で説明します。

上表の各チームの平均を計算すると下表の通りになります。流動していない部分を抜いて計算しましたので、流動性ポジション率と命名しました。

FC東京の流動性ポジション率の方が高い結果になりました。スタッフ様の分析と同様の結果になりました。違う視点から分析しても同様の結果になったということは、FC東京の方が流動的だったと言えるのではないかと思います。

ただしt検定を実施したところ下表の通り有意差なしという結果になりました。


次は「前中後」、「左中右」についてです。フォーメーション図からポジションごとに「前中後」、「左中右」を特定し分類しました。分類結果は上の方の表の通りです。


各チームの「前中後」、「左中右」ごとの流動性ポジション率は下表の通りです。

「前中後」においては、両チームともに前のポジションの流動性が高く、後のポジションの流動性が低いです。また「前中後」をそれぞれ比較すると、全てにおいてFC東京の方が流動性が高い結果になりました。

「左中右」においては、FC東京は中を中心に対称的であり、川崎Fは右の流動性が最も高く、非対称的な結果になりました。

チームごとにt検定を実施したところ下記の通りになりました。

有意差が認められたのは川崎Fの中後だけでした。他はp値の大小の違いはあるものの有意差は認められませんでした。

結論的なものはありませんが、ざっと計算するとこんな感じでした。

守備時で同じことをやると、解釈的には逆になるのでしょうね。流動性が低い方が、守備が安定しているということになると思います。