毎度のことながらFootball LABさんからデータを拝借しました。

今回は名古屋の2021シーズンと2022シーズンの差を比較しました。

単純比較しても面白くないので、今シーズン試合した4チームを対象に、またホームアウェイ別に、同条件となる2021シーズンの試合と比較しました。

名古屋から見た相手は、2021シーズンから2022シーズンにかけて変化していない、また相手チームから見た名古屋は同様に変化していないという仮定のもと比較しました。

結果は以下の通りです。

まず名古屋のCBPとスタッツの差です。

有意差があるものだけ掲載しました。

ゴールCBPは有意に減少しています。スプリントは有意に増加しています。5%水準で有意になったのは以上の2項目だけでした。サッカーは紙一重の差で勝敗が決することも多いことから、今回は10%水準も採用しました。10%水準で見ると、奪取Pが有意に上昇している、シュートが増えている、タックルが増えていることが分かります。

【攻撃】シュートは増えたが、ゴールCBPが減少している。有意差がないため、上表には記載していませんが、チャンス構築率…上昇、シュートCBP…上昇、ゴール期待値…上昇、していることからシュートの正確性が低下していることが推測できます。有意差がなかったため上表には記載していませんが、得点は1.75から1.00に減少しています。良くないですね。

【守備】奪取P…上昇、タックル・・・・上昇、ということから、主に守備面でスプリントが増加しているのではないかと考えられます。有意差がなかったため上表には記載していませんが、失点は1.75から0.75に減少しています。良いことです。

【差のまとめ】可能な限り同条件で比較した場合、2021シーズンと比較して、攻撃は下降、守備は上昇しているという結果になりました。


次は名古屋の相手チームです。

有意差があるものだけ掲載しました。

スプリントは有意に増加しています。5%水準で有意になったのは以上の1項目だけでした。10%水準で見ると、スローインが有意に増えている、インターセプトが増えていることが分かります。

名古屋から見ると、スローインの増加から、押し込まれていることが分かります。有意差はありませんが、相手チームのボールポゼッション率は50%から56%に上昇し、1試合当たりのパス本数が485本から595に増加しています。インターセプトが増加していることから、名古屋が攻撃を仕掛け前がかりになっているときにインターセプトされたときには、一気にピンチになる構図が想像できます。いずれにせよ良くない兆候が見えます。スプリントに関しては攻撃で増加したのか守備で増加したのかは言及できませんので、総走行距離とスプリントの差を下表の通りまとめました。

総走行距離は10%水準でも有意差はありませんので誤差の範囲になります。しかしながら総走行距離、スプリントを並べると、2021シーズンよりも増加していることが一目瞭然であり、選手の動きが活発であることが分かります。

※季節変動を無視していますので、ちょっと微妙な結果かもしれません。


【まとめ】

名古屋は監督が変わり志向するサッカーにも変化があるかと思います。出来るだけ同条件で比較した場合、上記のような差があることがわかり、志向するサッカーが垣間見えたような気がします。今後も数字の変化に注目していきます。