いつものことながらFootball LABさんからデータを拝借しました。

2022シーズンJ1リーグを対象に考えました。

戦術が選手に浸透しているほどチームは強いとの仮説を立てました。

仮説を推し測るために、CBP(チャンスビルディングポイント)の変動係数が低いほど戦術浸透度が高いとし、CBP変動係数が低いチームほど成績が良くなると考えました。

計算結果は下記の通りです。


上表は各チームごとのパスCBP、クロスCBP、ドリブルCBP、シュートCBP、ゴールCBP、奪取P、守備P、セーブPの変動係数です。

攻撃CBPはパスCBP、クロスCBP、ドリブルCBPの合計ですので今回は除外しました。


こちらは全CBP平均(パスCBP、クロスCBP、ドリブルCBP、シュートCBP、ゴールCBP、奪取P、守備P、セーブPの平均)

と攻撃CBP平均(パスCBP、クロスCBP、ドリブルCBP、シュートCBP、ゴールCBPの平均)と守備CBP平均(奪取P、守備P、セーブPの平均)です。それに加えて順位、勝点、得点、失点、得失点差を示しました。

攻撃CBP平均は上記の通りであり、Football LABさんの攻撃CBP(パスCBP+クロスCBP+ドリブルCBP)とは異なりますのでご注意下さい。


上記データの相関係数を求めまとめたのが下表です。

最も相関関係が強いのはゴールCBPと得点で-0.74です。ゴールCBP変動係数が小さいほど得点が増えるという関係です。ゴールCBPは順位、勝点、得失点差とも相関関係があります。ゴールCBP変動係数が小さいほど、順位が良くなり、勝点が増え、得失点差が増えます。

全CBP平均は得点との相関関係が強く(相関係数-0.66)、全CBPの平均が小さくなるほど得点が増えます。

攻撃CBP平均は順位、勝点、得点、得失点差と相関関係があり、解釈としてはゴールCBPと同様です。

守備CBP平均は失点と相関関係があり、守備CBP平均変動係数が大きいほど失点が少なくなるという関係です。少し変ですね。守備CBP(奪取P、守備P)は攻撃されないと値が大きくならないことが影響しているのでしょうか。

個別の項目で見た場合、パスCBP、クロスCBP、ドリブルCBP、シュートCBP、奪取P、守備P、セーブPの相関関係は弱いです。


大雑把にまとめると

攻撃CBP平均変動係数・ゴールCBP変動係数は順位・勝点と相関関係があり、戦術浸透度を推し測ることが可能ではないかと思います。※ゴールCBPの影響が強すぎますかね。