2023 J2第26節 ジュビロ磐田は 4-1 で藤枝に勝利


こんにちは、ムファサです。


長かった夏の9連戦。

勝ち点を積み上げ、町田に次いで2位につけている東京Vと勝ち点で並んでの3位まで上がってきたジュビロ磐田。

ホームに藤枝を迎えた静岡三国決戦を振り返ります。

(デバイスを新しく新調したら、操作に慣れず、時間がかかってしまいました。すみません。)


対神戸はどうだった?


まず、先に触れておきたい天皇杯3回戦。

J1で首位争い中の神戸に敗れ、負けなしは止まってしまいましたが、チームの取り組みに対する課題と、未来への期待を得た一戦となりました。

また、2チーム制で戦ったジュビロ磐田の水曜組にとって、週末組と融合する最後のアピールチャンスでもありました。


前半立ち上がり、崩し切ることなく右サイドから古川の上げたクロスを神戸DFにクリアされると、FWのフィジカルに及ばず、中川がなんとかクリアするもスローインからコーナーキックを与えて失点。

試合の指導権を与えてしまいました。


試合全体を通じ、ビルドアップの質やプレスの強度、これらを支える運動量といったところに、J1上位チームとの差がありました。

中でも、山口蛍、大迫、武藤、汰木、斉藤未月は、基本能力が高かったです。

DFラインの裏を破られての失点や、中盤でのボールロストからの失点など、ディフェンス目線での反省も大事ですが、オフェンス目線で参考になる動きがたくさんあったので、次戦以降にこの経験が活かされることを期待してます。


また、観戦できなかった方もご存知の通り、終盤にみせてくれた若手の躍動は未来への光といえます。

舩橋のゴールと、古川が山口と酒井高徳の間を抜いたこと(そのままゴールしたことももちろん素晴らしいです)は、自信に繋がったことでしょう。

森岡の実戦復帰も嬉しいニュースですね。

対して、久しぶりの出場となった義道の移籍は寂しいニュースでした。



さて、いよいよ本題のダービーに戻ります。


スターティングイレブン


前節の山形戦と同じメンバーで試合に臨んだジュビロ磐田。

神戸戦で活躍の古川と、後藤が攻撃陣としてベンチに控えます。




ゴール期待値と得点推移


前半 6分:右サイドからの展開でズレたジュビロ磐田のディフェンスラインの裏を突き、渡邉が冷静に流し込む。

前半19分:左に流れてボールを受けた金子がドリブルで仕掛けてファールを誘い、得たPKを自ら決めて同点に追いつく。

前半48分:左サイドからの展開に対し、ゴール前に人数をかけてクリアさせず、最後は上原がヘディングで押し込んだ。

後半 3分:ジャーメインのハイプレスから溢れたボールを金子がサイドネットに流し込む。

後半41分:右サイドで古川ウォッチになった相手の逆を突き、空いた右サイドからドゥドゥのクロスにジャーメインが合わせてダメ押し。



■決定的なシュートチャンスに持ち込めたかどうかが勝敗を分けた


枠内シュート数に対し、期待値が伸びなかった藤枝。ジュビロ磐田の最後の寄せが強いシュートを許さなかった。




試合展開


ジュビロ磐田は前節と同じく、ハイプレスを控え、ミドルブロックを形成。

ボール奪取後は、高い位置にいるジャーメインやドゥドゥにあててラインの押し上げを図りつつ、松原と雄斗の両サイドバックが高い位置をとってのビルドアップでチャンスを伺う。

これに対し、藤枝はハイプレスで相手にプレッシャーをかける。

ボール奪取後は、DFラインの裏を常に狙いながら、両サイドを広く使って相手を横に間延びさせ、CBの前後にできたスペースに走り込んでビッグチャンスを創出する。


ボール保持、パス数など、数値は互角となったが、ゴール前で決定機を多く作ったジュビロ磐田がより多くのゴールを決めて勝利を収めた。



静岡ダービーの新しい歴史

ジュビロ磐田と藤枝の初戦となった前半のダービーと同様、スタジアムは超満員。

藤枝ラウンドでは渡邉の退場により無得点に終わった藤枝を徐々に追い詰め、最後の最後でグラッサの初ゴールでジュビロ磐田が勝利している。

磐田ラウンドは、さらにぶつかり合いが加熱した。

ジャーメインとドゥドゥがポストとなるシーンが多く、対人の競り合いが次第に熱を帯び、センターライン付近でのファールが増えるとともに、両チームともフラストレーションが溜まっていく。

イエローカードを使い、冷静になるよう訴える主審のゲームコントロールも、ダービーならでは。


守備で貢献した2人の得点

藤枝がボールを保持する時間帯も多かったが、先制を喫した以降は背後のケアを強めたジュビロ磐田。

バイタルに渡邉が顔を出し、守備ブロックを崩される場面もあったが、金子が帰陣してブロックする場面が多くみられた。

その金子がドリブルで相手の逆をとったシーンは見事のひと言。早めに追いついたことがチームを勇気付けた。


立ち上がり、少しボールタッチの感触がよくなかった印象のある上原だったが、守備に奮闘していた前半終了間際での得点がジュビロ磐田を勝利に導いた。



神戸戦で相手の警戒が強まった古川

後半、山田に代わり古川が投入され、ジュビロ磐田の左サイドが活性化するとともに、久保を起点とする藤枝の攻撃を抑圧することに成功した。

また、左サイドで数的優位を作らざるをえない藤枝に対し、右サイドにまわったドゥドゥと雄斗の縦関係はフィジカルと走力でで相手を上回り、両サイドで優位にたったジュビロ磐田。

後半2点を追加し、ダービーらしく正面から互いの強みを出し合った試合を制した。



今日のMOM

40 金子翔太



攻守で走り回り、勝利に貢献。

シュート数が足りないという監督の助言に対し、結果で応える勝負強さは相手のゴールを防ぐ場面でも発揮された。

2点目はハイプレスの連動からコースカットに走っていたところに溢れてきたボールを、倒れたキーパーに当たらないようコントロールされたシュートだった。



サッカー王国のプライドにかけて

勝ち点が均衡している順位争いにおいて貴重な得失点も伸ばしての2位浮上。


現在の上位勢に前半戦は勝てていないが、その分、他での取りこぼしが少ないともいえる。

開幕直後は苦しんだチームも、補強ができない状況をポジティブに変換し、チームの底上げに成功している。

連戦を終え、1チームに集約される次節以降、誰がどのようか活躍をみせてくれるのか。