今年3戦目の難敵にリベンジ


1月のルヴァン決勝、5月のリーグ戦0-4の大敗と苦杯を味わったFC東京との第3ラウンド。特に14節HOMEでの対戦は外国籍選手を止められず失点し続け結果も内容も散々だった。

この試合1-0で柏がリベンジを果たしたが要因は3つ

1.前回対戦時には固定できなかったスタメン。この試合は前節と同じスタメンで臨む。

2.スタメンは前節と同じも前線のスタメン争いは激化。

3.クリスティアーノ。

前回対戦 2021 J1第14節 柏 0-4 FC東京 レビュー


フォーメーション図

1.前回対戦ではセンターラインに新加入選手を並べ、守備の連携がとれず大敗を喫したが、この試合は前節と同じスタメンで臨みFC東京の強力な攻撃陣を全員でしのぎ勝利を手にすることができた。ここ数試合から対FC東京に向け布陣を変更、細谷をワントップにし、瀬川、戸嶋、ヒシャルジソン、クリスティアーノで2列目のラインを組み、最終ラインは5枚で構えサイドを中央をケアした。FC東京のボールロスト位置とエリア間パス図から、中央とFC東京の左サイドで攻撃を阻止し、中央にボールを通させないことに注力していたことがわかる。

ボールロスト位置エリア間パス図

14節アダイウトンに突破され大敗の要因となってしまった大南、この試合ではアダイウトンを見事に抑えて交代に追い込み、個人としてもリベンジを果たすことができた。上島は中央でFC東京の攻撃を跳ね返し、古賀は柏の選手で最も多いパスを記録。人に強い大南、高さの上島、技術に秀でる古賀の最終ラインが前節に続き勝利に貢献した。

<28節 大南スタッツ守備>

守備スタッツ - 大南 拓磨

<14節 大南スタッツ守備>

守備スタッツ - 大南 拓磨

<28節 上島・古賀 個人スタッツ>

守備スタッツ - 上島 拓巳_攻撃スタッツ - 古賀 太陽

2.クリスティアーノが送った浮き球パスをFC東京GKとDFが処理を見誤ったところを細谷が抜け出しこの試合唯一となる得点を9分に奪った。細谷、瀬川、クリスティアーノの組み合わせを3試合続けているが、武藤、マテウスサヴィオ、神谷も復帰、ペドロハウルが戻ることも期待すると3連勝とはいえ攻撃陣のスタメン争いは激化が想定される。更なる厳しい競争の上での結果を期待したい。

3.クリスティアーノの浮き玉ラストパスから細谷のゴールで勝利。今節はアシスト、前節は決勝ゴールと替えの効かない存在であることを示し続けている。反面クリスティアーノ以外の選手で膠着した状態から何かを起こせる選手、逆にクリスティアーノを動かし、アシストする存在がいない(いなくなったともいえるが)。試合が相手リズムになると攻撃を受け続ける時間が長くなってしまう柏の課題への解決策としてもクリスティアーノをサポートする選手が出てきてほしい。

中断明け6試合の中でボール保持率が 36%(神戸)39%(川崎)42%(鳥栖)34%(徳島)48%(横浜)49%(FC東京)最も高い数値、パス成功数も278(神戸)225(川崎)317(鳥栖)184(徳島)306(横浜FC)377(FC東京)と最も高い数値を記録し、パスネットワークも左右前後とパスが回っていたことを示した。3連勝と試合結果も試合スタッツも上向き、チーム全体で勝利をめざす姿勢を継続し更に上をめざしたい。

基本スタッツパスソナー・パスネットワーク


過去のJ1リーグ中断期間『上がるチーム』『下がるチーム』