2024シーズンのJリーグが開幕したということで、久々に記事にしてみようと思います。

J1は何試合か見たのですが、面白そうだなと思ったセレッソ大阪 vs FC東京の試合について気になった点を書いてみました。

どちらも積極的に補強に動いた今オフの両チーム。新戦力の活躍もポイントになりました。

ハイライトはこちらから。


ではスターティングメンバーを確認します。f:id:yyyyyy123456:20240303195032j:image

セレッソは登里享平、田中駿汰、ルーカス・フェルナンデスが新加入組でスタメン出場。FC東京は荒木遼太郎がトップ下に入りました。

セレッソ大阪は登里が中盤インサイドに入ることでビルドアップをサポートします。3-2-5の形で、インサイドハーフの香川と奥埜は下がってフォローしません。インサイドハーフが高い位置を取ることで前線に数的有利を作ることが狙っていました。東京のボランチ2人がセレッソの田中と登里に引っ張られるのでその裏のスペースでセカンドボールを回収する形です。

6:04頃の毎熊から香川への展開はまさにこの狙いが出ています。また、オフサイドにはなりましたが、15:20頃のシーンは後方で保持しておびき寄せてから展開してチャンスメイクしたシーンでした。f:id:yyyyyy123456:20240303195049j:image

東京は3-2の保持に対して距離を詰めれば飛ばされてプレス回避され、ボランチが引けば前進され、中々守備がハマらずに苦戦していた印象です。

また、セレッソの右サイドの毎熊とルーカス・フェルナンデスのコンビネーションが非常に良く、お互いに欲しいタイミングや場所が解っており、ポジションを入れ替えながらスムーズに攻撃を活性化させていました。先制ゴールのシーンもその右サイドの攻撃から生まれたものでした。

FC東京は攻撃の場面でもセレッソのハイプレスに苦しめられていました。セレッソは敵陣深い位置での横パスに対してサイドに追い込んでいくようにプレスを掛けていきます。リトリート時は俵積田には毎熊が、バングーナガンデにはルーカス・フェルナンデスがマークに着くのですが、プレッシング時はルーカスが内側からトレヴィザンまで出ていきます。セレッソは全体がスライドして、毎熊はバングーナガンデをマークし、余った俵積田は鳥海が対応する形で圧縮します。

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この形に追い込まれるとFC東京は中々前進できず、無理な体勢で蹴らされる、あるいは掻っ攫われるシーンが見られました。

 

中々苦戦していたFC東京ですが、サイドへの展開から縦の揺さぶりでフリーになった松木が、ほぼゼロステップで無回転ミドル。荒木がコースを変えて同点に追い付きます。

後半にセットプレーからセレッソが突き放しますが、ジャジャ・シルバの超絶個人技からの突破にまたしても荒木が詰めて同点に。試合は2-2のドローで終えました。

攻守の狙いがよく見えたのはセレッソの方だったかなという印象です

FC東京は縦の意識とサイドからのフィニッシュを狙いに置いてはいましたが、組み立ての段階で苦戦していました。中盤の守備陣形もこれからかなと言ったところ。

では個人的に気になった選手を挙げて終わりたいと思います。

・登里享平(セレッソ大阪:DF)

カンセロロールならぬ登里ロールで攻撃のバランスを取っていた印象。彼の加入でセレッソの戦術の幅が広がりそうな印象でした。

 

・荒木遼太郎(FC東京:FW)

チャンスが多かったわけではないですが、トップ下の位置からゴール前に絡んで2ゴール。フルシーズン見てみたい選手。