・対戦成績

前節までの対戦成績

 前回対決は、冨樫の2得点と皆川のゴールで勝利。FW2人がしっかりと仕事を果たした。一方で、流れの中から2失点しており、守備の対応が急務である。

 今季の仙台は得点も取れるが、リードした試合の締めかたが課題。前回対決も後半追い上げられたため、今節も注意が必要。


・フォーメーション(前節)

前節、遠藤が試合途中で負傷交代したことから、代わりに町田戦で得点した皆川か出場停止明けの富樫が入る。VF甲府のDFラインはフィジカル的に大きく長けたタイプではなく、ビルドアップに長けたタイプを起用しているので、皆川ではなく、前線から守備のスイッチを入れられる富樫をスタメンに推したい。また、皆川は調子が良く、ボールも収まるので、体力的に厳しくなりがちな後半20分あたりからの投入を期待したい。

 町田戦から中3日ということもあるが、MF、DFは前節と同じメンバーを推したい。特にダブルボランチの一角であるフォギーニョはスタメンで出てほしい。VF甲府のストロングポイントの一つに質の高い2シャドーがあげられる。2シャドーを自由にさせないためにも守備範囲が広く、強度も高いフォギーニョの活躍は不可欠だと考える。


 フォーメーションは3-4-2-1を用い、守備時には両WBが下がり5バックを形成する。前節は右WBを左利きの荒木が務めたが、本来は左の選手であり、彼の長所である質の高いクロスは左サイドで活きると思う。そのため、今節は荒木が左WBに戻り、右WBには関口または須貝が入ると考えられる。

 また、前節スタメンのFW三平は負傷交代しているため、スタメンはウィリアンリラが起用されると考えられる。

 

・得失点パターン

得失点パターン

 甲府の失点パターンはクロス、セットプレーに続いてショートパスが多い。逆に、仙台の得点パターンはショートパスからが一番多く、セットプレー、クロスからが続く。前節町田戦でもセットプレーから2得点できており、セットプレーの調子が良く、得点が期待できる。また、VF甲府はボールを支配するゲーム運びを指向していることから、高い位置で奪いショートカウンターで得点するパターンも期待している。

 一方、仙台の失点パターンはセットプレー、クロスに続いてドリブルが3番目に多い。VF甲府はドリブルからの得点はないものの、2シャドーの長谷川と鳥海は足元の技術に長け、スピードもあることから、要注意である。良い形で2シャドーにボールが入らないように警戒が必要。


・仙台の攻撃展望

PA内への進入傾向被PA内への進入傾向

 VF甲府は守備時に両WBが下がり、5バックを形成する。そのため、少々重心が後ろ気味にかかることが多い。ゴール前に人数をかけられるため、容易にドリブルで侵入することが困難になるが、逆にアーリークロスやミドルシュートが有効に働くと考えられる。また、甲府はオーソドックスなサイド攻撃を行うため、WBの裏が空くことがあるので、ボールを奪ったら素早く、積極的にサイドの裏突いていきたい。サイドの裏を取る動きは冨樫が得意とするプレーなので、期待。


・仙台の守備展望

PA内への進入傾向被PA内への進入傾向

 VF甲府はDFから丁寧にビルドアップし、サイドからゲームを作る。そのため、前節町田のように左右に素早く揺さぶるというよりも、サイドで数的優位を作りつつ攻め込むといった攻撃が特徴的。よく言えばオーソドックスな攻撃スタイル。

 そのため、サイドから1トップへ目がけたアーリークロスや2シャドーに当てる内側へのショートパスが多くなる。特に、長谷川と鳥海の2シャドーは甲府のストロングポイントでドリブルもでき、パスもシュートも高レベルでこなす。

 仙台は、この2シャドーを自由にしてはいけないし、良い形でボールが渡らないようにその前段階で潰したい。

 仙台のサイドバック、ボランチ、サイドハーフが連携して、サイドでボールを奪い切るといった守備がハマれば、カウンターがより有効になるはず。


 以上