今シーズン未だ勝利がないレノファ山口FC。
クラブ誕生15周年記念マッチと銘打たれた第4節では、ホームにファジアーノ岡山を迎えました。
スタメン
山口は前節からスタメンを4人変更。小松蓮・田中陸・橋本健人の3選手が今季初スタメンとなりました。一方の岡山は前節から2人入れ替え。宮崎幾笑と木村太哉が先発に起用されました。
スタッツ
FK数こそ開きがありますが、ほとんどのスタッツでほぼ互角という結果になりました。山口は今シーズン最多となる14本のシュートを記録。今季初めてシュート数で相手を上回りました。ただ得点を挙げることはできず、今季初勝利はまたしてもお預けとなってしまいました。
ゴール期待値のグラフを見ると、前半そして後半の立ち上がり10分くらいまでは岡山が多くのシュートチャンスを作り、それ以降は山口がゴールに迫り続けたことが読み取れます。山口は前半も決して攻撃機会が少なかったわけではありませんが、クロスが中の選手にわずかに合わない場面が続いたことでシュート数としてはそれほど増えませんでした。後半は流れの中からの攻撃に加え、セットプレーやカウンターから決定的なチャンスを作るなど、ゴールの匂いは感じられました。山口の時間帯になってからは岡山にほとんど攻撃させていなかっただけに、なんとか1点取って勝利したかったです。
自陣でのつなぎ
開幕戦以来の出場となった佐藤謙介はチームトップのパス数を記録しており、この試合でもビルドアップの中心でした。パスネットワーク図を見ても、2トップへのパスこそ少なかったものの、他の選手に対しては満遍なくパスを配給していることが確認できます。
また、佐藤謙介のパスソナーからは後方へのパスがほとんどないことが確認できます。ビルドアップの際に最終ラインに加わることが多かったため、その影響もあるかとは思いますが、常に前を向いてプレーできていたと言えるでしょう。ヒートマップを見ても、決して自陣のみでボールに関与していたわけではなく、むしろ敵陣でのボールタッチ数の方が多くなっており、後方に下げる選択肢がある中でも前方へのパスを狙っていたことが分かります。
また、ビルドアップの面では関憲太郎の存在も大きかったです。16分のシーンではペナルティエリア内まで岡山の選手がプレッシャーをかけに来ていましたが、決して慌てずにボールをコントロール。左サイドから受けたボールを逆サイドの佐藤謙介に繋いだことで、その後のチャンスに繋がりました。パスネットワーク図を見ても関を経由してボールを繋ぐような矢印群になっており、ビルドアップ面での貢献度は少なくなかったです。加えて本職の守備でも安定したプレーを見せており、無失点に貢献しました。
万能型サイドバック
この試合、山口のチャンスに最も関わっていたのは左サイドバックの橋本だったと思います。49分にはフリーキックからスピードのある質の高いボールをニアサイドに供給。高木大輔がすらしたボールをファーサイドで押し込めればというシーンを創り出しました。また57分のシーンでは、センターサークル付近でボールを受けた橋本が持ち上がり右のスペースへ走り込んだ高木へラストパス。この試合最大の決定機を演出しました。
タッチライン際からクロスを上げるだけでなく、相手の間でパスを受けたり、推進力のあるドリブルを見せたり、さらにはセットプレーのキッカーを務めたりと、非常に万能な選手だと思います。守備でも相手選手との駆け引きからマイボールにする場面が複数回あり、左サイドバックとしてチームのファーストチョイスになっている感じがします。
大学との兼ね合いもあるため、常に試合に出続けることは難しいかもしれませんが、個人的にはより多くの試合でプレーしてほしい選手の一人です。
最後に
徐々に内容は良くなってきていますが、結果は2分2敗と勝利には繋がっていません。勝てない試合が続くと、ネガティブな思考になり慎重になってしまうかもしれませんが、とにかくゴールに向かって積極的にプレーしてほしいです。次節こそ、勢いがつくような初勝利を。
コメント(2)
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SPORTERIAスタッフ
2021/3/27 20:43
関憲太郎選手、体を張ってゴールを死守しただけでなく、ビルドアップでの貢献も良かったですね👏
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サンレノファン
2021/3/28 10:42
SPORTERIAスタッフさん、コメントありがとうございます!
橋本健人選手の推進力は本当に凄い‥自然と目が引かれてしまいます👀
岡山のほうでは、上門選手のどこからでも狙ってくる感じが良いですね💡
攻守両面で関の貢献度は高かったですね!橋本は本当に見てて楽しい選手ですよね。
確かに上門選手は積極的に狙ってきてましたね。55分のシーンなどはヒヤリとさせられました。