新潟経営大学 経営情報学部 スポーツマネジメント学科の後藤ゼミの活動でゲーム分析を行うこととしました。

対象チームは大学のある新潟県をホームタウンとする「アルビレックス新潟」とし、2021シーズンのJ2リーグでの試合を分析していきたいと思います。

初めてゲーム分析を行う学生がほとんどで、「どういう目線で試合を見るのか」「どのように分析するのか」など分からないことばかりですので、温かく見ていただければと思っています。

メンバーは川崎悠矢、沢井勘太、白神郁美、平野薫の4名で、全員がサッカー部に所属しています。

初めてとなる第1回目の分析は「J2第1節 北九州 vs 新潟」のレビューをしていきます。


1.北九州

フォーメーション図

システムは4-4-2でスタート、後半から4-2-3-1にシステムを変更していた。


・サイドバックの守備が課題

2・3・4点目の失点は左サイドバックの背後を突破されてからのクロスボールで失点している。センターバックとサイドバックの距離が遠く、新潟の突破を許していた。この部分の改善が必要であると思う。


・縦パスが少ない

ビルドアップのスタートで最終ラインが下がっており、新潟のプレスを受けたときにボールをつなぐことができず、ロングボールを蹴ってしまう状況であった。そのため、効果的に縦パスを入れることができなかった。パスソナー・パスネットワーク


この図が示すように、センターバック同士のパス交換は非常に多いが、中盤から2TOPへのパスの本数が非常に少ない。2TOPへのパスはサイドバックからのロングフィードがほとんであることが示されている。


・シュートが少ない

基本スタッツ

スタッツを見るとパス成功数は北九州が上回っているが、シュート数は8本と新潟の16本の半分であった。FWに良い状態でのパスが入らないため、チャンスが少なかった。


2.新潟

フォーメーション図

システムは4-2-3-1でスタート、新加入選手が4人出場していた。


・1タッチプレーの速い攻撃が有効であった。

前半の立ち上がりから1タッチでのプレーでチャンスを多く作れていた。サイドでの1タッチプレーで崩し、ゴール前に入っていくことができていた。前半の中盤以降は相手のプレッシャーを受け、1タッチプレーできず、北九州にペースを握られていた。


・本間選手の個人の仕掛け

ヒートマップ - 本間 至恩

左サイドで本間選手がボールを持つと個人で打開し、シュートやクロスボールでチャンスを作っていた。


・前線からのプレス

1TOPの鈴木選手が相手GKまでプレスをかけ、その動きに連動した守備で高い位置でボールを奪いに行き、ボールを奪うことができていた。


・サイドのパスコースを消した守備

サイドでプレッシングに行く際に、相手サイドハーフのパスコースを消しながらボールへプレスをかけ、中央にボールを入れさせていた。コンパクトにできていた時は中央でボールを奪うことができていたが、コンパクトでないときは中央のスペースを使われていた。この点が課題であるように思う。


3.感想

・今回初めてレビューを書き、様々な選手の動く位置や試合の細かな部分まで知れた。今後さらに良いレビューを書いていきたいと思います。(平野)

・昨年までアルビレックス新潟はJ2でもよい成績が残せていないので、J1に昇格するために開幕戦で勝利できたのは良いスタートが切れたと思います。(白神)