中2日の3連戦の第3戦となるJ2第10節で新潟はアウェイで愛媛と対戦した。ここまで9戦負けなしのクラブ新記録を更新中の新潟がその記録を残せるのか、連戦となる中どのようなメンバーで戦うことになるのかに注目し、ゲームを分析した。


【総評】

立ち上がりから新潟が主導権を握り、ボール保持率を高め、相手ゴールに迫る場面が続いた。特に本間選手のドリブルが効果的で、チャンスメイクから終盤の得点場面など、新潟のチャンスに関わる回数が非常に多かった。終始ボールを握りゲームの主導権を渡さない展開は首位の力を見せつけるものであったように思う。


【スタメン】

フォーメーション図フォーメーション図

愛媛・新潟ともに前節からの選手の入れ替えは3人ずつと、3連戦の3試合目となったが大きな選手の入れ替えは行われなかった。愛媛は監督が交代後好調を維持しており、その中心メンバーを新潟に対してぶつけてきた感じであった。対する新潟もベースとなるメンバーは固定されており、こちらも好調を維持しているメンバーで試合に臨む形となった。


【愛媛】

1.ビルドアップ

ディフェンスラインとアンカーの前田選手のかかわりのなかで、最終ラインから丁寧にボールを運ぶことを攻撃の狙いとしていた。新潟のハイプレスを分かっている状況の中でも大きくボールを蹴らずに、ショートパスで攻撃を組み立てていた。新潟のプレスを剥がすことができると前線へ良い形でボールが入っており、攻撃の形を作ることができていた。ただし、新潟のプレスの前に自陣でボールを失う回数も多く、この点では課題を残したと感じる。


2.守備時の前線の6人と4バックの距離感

守備時に 2TOP+4MFの形になり新潟にプレスをかけに行っていたが、6人とディフェンスラインの4人の距離が遠く、新潟にそのスペースを使われている場面が多く見られた。新潟のセンターバックとサイドバックに対してプレスをかけに行くが、その際の新潟のサイドハーフが捕まえきれず、縦パスを効果的に入れられてしまっていた。愛媛としてはこの部分が守備時に上手くいっていなかったように思う。


【新潟】

1.本間至恩選手

試合を通じてドリブルでの仕掛けにキレがあり、愛媛がボールを奪うことができなかった。ドリブルでのチャンスメイクが非常に効果的で、決定的なチャンスを作り出していた。また終盤には1人少ない状況の中、チームを助ける得点を挙げるなど、10番としての働きが輝いていた。


2.縦パスを受ける位置

愛媛が高い位置からプレスに行った際に新潟の中盤の選手が効果的に愛媛のギャップでボールを受け、愛媛のプレスを外すことができていた。愛媛が捕まえきれないところにポジションをとり、受ける位置がとても絶妙な位置で合った。


3.決定力

ゴール期待値

新潟はデータでみるとゴール期待値が非常に高く、2点以上の得点を奪えた状況であった。終盤に2点目を入れ、試合を決めることができたが、もっと早く追加点を入れることができていれば、さらに楽に試合を進めることができたのではないか。


【感想】

・今日の勝利で新潟は10戦負けなしの記録が続いている、好調なチーム状態を維持しているので、今後の試合にも期待が持てる。