【J1】前半戦の戦いを振り返ってみよう!
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前節京都に負け、首位陥落した新潟が、3位琉球をホームに迎えての上位対決となった。琉球も前節は山形に負け、どちらも負けられない戦いであった。


新潟は前節に引き続き三戸がスタメンに。鈴木孝司は古巣対決。対する琉球は阿部拓馬が3試合ぶりの試合復帰。田口も古巣対決となった。

フォーメーション図フォーメーション図

前半

琉球のキックオフで試合がスタート。開始すぐに琉球が圧を持ってい仕掛けていった。サイド攻撃ででゴールに迫る。奪われたらすぐにGKまでプレッシャーをかけていた。


それを耐えきった新潟は3分、CKを獲得した。中継で再三言及されていたように、琉球はCKの失点が非常に多い。一方の新潟はCKでの得点数はそこまで多くないが、オーガナイズされたものを毎試合見せているので、CKは注目であった。一回目のCKで藤原がフリーでヘディング。これは池田に当たり再びCKに。腕にボールが当たったように見え、新潟の選手はハンドを主張するが認められず。その後のCKはシュートに結びつかず。


開始早々のプレーを見て、プレッシャーが強く、撃ち合いの試合になるのかと思ったが、そうはならなかった。琉球はミドルサードでの構えての守備を選択した。(これについては総評で詳しく書く。)


ボールを保持するが簡単にできた新潟は、守備時にはいつもと変わらずハイプレスとミドルプレスを併用。


22分には琉球のチャンス。沼田の阿部拓馬へのクロスは千葉がゴール前でなんとかクリアした。


新潟のペースで進んでいたが、先制点を奪ったのは琉球だった。田中恵太のクロスに合わせたのは池田廉。ちょっとしたミスだが、質の高いクロッサーがいると失点につながってしまう。


新潟は3試合連続の先制点献上で負けが頭をよぎったが、約1分後には試合を振り出しに戻す。島田が長いボールで左サイドに展開し、堀米のクロスに高木が技ありゴールで合わせて1点。新潟にとって非常に大きな同点弾だった。


32分には新潟にビッグチャンス。島田が相手のビルドアップのパスをカットして、パス交換からのシュートを放つがこれは田口が難なくキャッチ。


39分に新潟の良い攻撃。しっかりと相手を押し込め、舞行龍から高木への素晴らしい縦パスが通った。シュートにはつながらなかったが、CKを獲得した。


その後も新潟がペースを握るが、1−1で折り返す。


後半

前半同様、開始すぐに高い位置からプレッシャーをかける。しかしすぐにミドルブロックを敷いての守備に変え、前半と同じような形で試合が進む。


48分には、鈴木が自陣でボールを奪い、三戸にスルーパスを供給。これは李がしっかりとカバーリング。


新潟は55分に三戸に替えて谷口を投入。


琉球は56分にサイド攻撃からチャンスを作り、さらにこぼれ球を拾って、二次攻撃を仕掛けるが、得点にはならず。


そして67分に新潟に待望の逆転弾が生まれる。高がPA内に侵入していき、最後は谷口が押し込んだ。実は似たようなシーンが京都戦の81分にもあった。強固な守備ブロックを崩すために後方からの攻撃参加は、これからも重要なポイントになるだろう。


琉球は69分に阿部拓馬に替えて、清水を投入。


得点をとったことで、新潟はラインが少し下がってしまう。意図的というよりは失点の恐れから来たものだろうが、その後は琉球が圧をかけていく展開だった。


72分には琉球にFKのチャンス。やや遠い位置から上里が蹴ったボールは阿部航斗がナイスセーブでゴールを割らせない。


新潟はその後、星、田上を入れ、試合を締めにかかった。


琉球はチャンスを作り出しはしたが得点を奪えず。


ATは、新潟は本間、星などの連携でボールをキープし、琉球は前に進めず。


試合は2−1で新潟の3試合ぶりの勝利となった。


総評

基本スタッツゴール期待値

シュート数は大差がなかった。ゴール期待値は新潟のほうが大幅に高くなった。紙一重の試合ではあったが、新潟のほうがいい試合をしていただろう。町田戦後半、京都戦と良いサッカーがなかなか点に結びつかなかったが、ようやく報われた感じだ。

攻撃スタッツ - 高木 善朗

高木は久しぶりのゴール。シュートのレベルが高いのはもちろん、時間帯がパーフェクトだった。得点後にエンブレムを叩き、雄叫びを上げる姿は印象的だった。

攻撃スタッツ - 上里 一将

上里もいい選手だった。中盤の底でしっかりボールを受け、さばくというプレーは、新潟に来ても活躍できそうだった。


琉球はハイプレスを選択しなかった。解説の梅山さんは、何度もそこに言及していた。個人的にも、新潟はハイプレスで来られるとキツかっただろうと思っている。阿部航斗のフィード能力は、小島、藤田と比べると少し見劣りする。GKからSBへのパスがラインアウトしたり、高弾道になって競り合いが生じることが多々ある。そもそも浮き球のボールをサイドで処理することは難しいわけで、SBにボールが出たら奪いにいくというようなチームも多い。だからこそハイプレスをしてこなかったというのは意外だった。「スペース」を奪うか「時間」を奪うか。京都は高い位置からのプレッシャーで「時間」を奪いに来た。一方の琉球は「スペース」を奪いに来た。しかし新潟は狭いスペースでも活躍できる高木、本間、鈴木といった選手がいた中で、ミドルブロックを敷いたのは果たして良い選択だったのだろうか。

とここまで書いたが琉球は京都のようなストロングポイントを持っているわけではなく、この試合が新潟のホーム(それも今季Jリーグで1番観客が入っている)ことなどを考えたら、ある程度引くことも間違いではなかったと思う。中途半端なハイプレスでは逆に外されてピンチになるし、京都のようなチームに対しても新潟はある程度の対応ができていた。ハーフタイムで修正を図らなかったこと、それから樋口監督の試合後インタビューを見ても守備に関する言及が殆どなかったのでチームとして許容という内容だったのだろう。

そういう意味では琉球も自らのスタイルを全面に押し出した中で、しっかりと新潟がボールを握れたことは、新潟の強さを表していると言えるのかもしれない。


もう1点。新潟は守り切る意志を見せたあとにほぼ失点したことがない。今季の新潟は60分以降の失点は1のみで、第3節の山口戦でATに取られたもののみ(試合自体は勝利している)。長崎戦や金沢戦、そしてこの琉球戦含め1点のリードを危なげなくもしっかり守り切る試合が多い。攻撃の安定はもちろん、守備の安定(まだまだ不要な失点が多いが)が今の好調の要因だろう。


琉球は負けはしたが、強力なチームでクロス攻撃は本当に脅威だ。地理的、経済的に不利なチームが上位にいることは、J2の戦いを面白くしていると思う。ここでずるずる落ちないように、秋田戦で勝ち切ることが大切だ。

新潟は首位奪還、そして監督インタビューで数人怪我から戻ってくるとの発言も。まだまだ成長中のチームであり、甲府戦はまたも上位対決。楽しみが尽きない。