こんにちは。大分トリニータファンのトリニスタと申します。
前回、前々回に引き続き、今回もトリニータの2023シーズンを振り返ります。今回が振り返りラストです!
※ 前々回:シーズン前半戦と後半戦の変化分析。記事はこちら
※前回:勝ち試合と負け試合のスタッツ比較。記事はこちら
今回はタイトルのとおり攻撃面にフォーカスを当てて分析します。
データは Football LAB さんのサイトから拝借しています。
これまでの振り返りでは守備面にフォーカスすることが多かったですが、攻撃に関してはどうだったでしょうか。
実は得点数は2022年→2023年で62→54と8ポイントも下がっています。攻撃面の課題はあったのでしょうか。
得点パターン
まずは得点パターンを見てみます。下記は、2023年の全得点に占める各得点パターンの割合をグラフにしたものです。
図に示すように、大分トリニータはクロスからの得点が最も割当が高く、全体の約3割がクロスからの得点です。
この割合は、J2トップの数値であり、30%以上だったのはトリニータだけでした。
クロスからの得点割合は、東京Vの約26%を除けば他は10%後半から20%前半なので、突出した数値であると言えます。
このことから、トリニータはサイド攻撃を主体としていたことが伺えます。
チームスタイル指標
また、この事実を裏付けるもう一つのデータとして、チームスタイル指標も見ておきましょう。
チームスタイルはざっくり言うとそのチームの攻撃回数を指数化(偏差値化)した値になります。
(チームスタイル指標についてはこちらを参照ください)
2023年のチームスタイル指標↓
このデータを見ると、サイド攻撃と言っても、極めて左偏重の攻撃だったことがわかります。
指数75というのは突出している数字で、Football LABのデータによれば、他チームでは最も大きい指標の値は、多くても基本的には60台後半になっているようでした。
関連プレー発生率
以上までの結果はある程度想像の範囲内です。確かに2023シーズンは左サイドからの攻撃が多かったです。
では、攻撃の内容はどうだったでしょうか?攻撃時の「関連プレー発生率」を見てみましょう。
2023年の関連プレー発生率↓
ドリブル使用率が高く、その他は低水準という結果になっています。この結果は少し意外かもしれません。
トリニータはパスサッカーを主体としているので、ロングパスと空中戦の割合が低くなるのは納得ですが、コンビネーションプレーが低くなっています。
ドリブルに関しては、2023シーズンは藤本選手の存在が考えられそうです。
ちょっとこのままだとまだよく分からないので2022年シーズンと比較してみます。
2022年の関連プレー発生率↓
ロングパスと空中戦が低いのは2023年と変わらずです。
注目すべきはコンビネーションプレーです。2022年はコンビネーションプレー率はリーグトップレベルでしたが、2023年は大きく減少してしまっています。
なお、データは示しませんが右サイドも左サイドと同様にコンビネーションプレー率が2023年は低くなっていました。
また、ドリブルが高いのも同じですね。
ただ、ドリブルに関しては、2022年は増山選手や小林成豪選手、藤本選手と複数ドリブラーがいた印象ですが、2023年は藤本選手1人くらいしかドリブラーは思いつきません。
以上より、2023年の攻撃の特徴として「ドリブル使用率は高いが、その大半は藤本選手」であり「コンビネーションプレーが大きく減少した」と言えそうです。
単調で工夫のない攻撃が多かったことが得点力に影響したかもしれませんね。
おわりに
この他にも「センターFWが点を取れていない」「セットプレーで点が取れてない」など気になる点はあったのですが、今回は一旦ここまでにしておきます。
今年は12月にブログを始め、3本記事を出すことができました。
来年は試合ごとのレビュー記事を書いていきたいと思います。
今年一年お疲れ様でした。良いお年を。
コメント(1)
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SPORTERIAスタッフ
2024/1/4 21:50
得点パターンは各チームのストロングや狙いが顕著に出るので、面白いですね!
>指数75というのは突出している数字で
ここの指数は偏差値化しているので75は極めて高く、逆に右サイド攻撃の45は平均(50)以下なのでかなり差がある感じがしますね。
左サイドからのクロス数133本で2位タイの高畑選手、同じく左サイドからのクロス成功率が27.7%と高い藤本の2人がいたことが大きかったかなと思います。(※全てオープンプレーのクロス)
あとは、中で合わせられてこそのクロス"成功"なので、そこも強みだったと言えそうですね💡