機動力を活かしたマリノスと高さを活かそうとした横浜FC。直近の対戦成績だとマリノスが大勝するか、負けるかという成績。マリノスに裏を狙われ続け、PKを与えて先制点を取られてしまったために横浜FCは崩れてしまったように思える。前半マリノスのCKからの2点目、横浜FCはオフサイドを取ろうとしたのか、最初のシュートのあと見るだけで足が止まってしまったのが気になった。松尾が裏を狙ったプレーが見られたが、ドリブルでなかなか切り込めずに前半で交代。横浜FCで目立ったのは小川だった。
シュート数はマリノスが横浜FCの約3倍、ただ、枠内シュート率は58%とあまり高くない。スプリント数の差は38、前田大然が多いがエウベル、小池も多い。横浜FCは小川、前嶋がスプリント数が多かった。ゴール期待値では4-1か3-1が妥当だろうか。常にマリノスがゴール期待値で上回り、後半でもゴール期待値が積みあがっている。横浜FCは後半のスタートでなんとかゴール期待値を上げることができたが、結果にはつながらなかった。
パスソナー・パスネットワーク
マリノスでパス数が多いのはティーラトンと扇原でここがパスの起点になっていたようだ。横浜FCは瀬古がパスの起点で袴田からクレーベへの収めさせるようなパスラインが見える。六反から袴田のハーフウェイライン付近へのロングフィードで競り合いに勝って攻撃につなげようとする意図も見えたが、小池にうまく対応されてしまった。(斎藤は序盤に負傷交代したのでパスがすくないような表示になっている。)
時間帯別パスネットワーク図
マリノスの最前線にいるのはエウベル、オナイウ、前田大然、マルコスジュニオール、水沼であり、相手陣内でプレーしている選手が多く、選手間距離がバランスがいいことが多いように見える。後半30分-45分に前田大然が一人最前線にいるが、足が速いので相手の足が止まる時間でのカウンターを狙ったように見える。
横浜FCでは最前線にいるのは松尾、小川、伊藤であり、前半序盤は松尾につなげて攻撃をしようとしていたようだ。前半終了ではクレーベ経由で小川につなごうというパスが見られる。対称的にどの時間帯でも自陣でのプレーが多い。
エリア間パス
マリノスは左サイドの高い位置でのパスが目立ち、ペナルティエリア内でのパスもつながっている。横浜FCは左の低い位置でのパスが多く、右サイドからペナルティエリアへのパスが見られるのは小川の動きだろうか。
前田大然がスプリント数35ほどで多く、小池とエウベルも30,25回と多い。横浜FCでは小川と前嶋が多いが、前嶋のスプリント数が多いのは前田大然の対応に思える。
ヒートマップ
マリノス
CBのような位置にもいる高丘は押しこめていたのを表していそうだ。ティーラトンが左の高い位置を取っているが上下動は見られない。小池は上下動が多いが、高い位置でもプレーしている。前田大然がサイドだけでなくゴール前にいることも多く、ボールタッチも多い。マルコスジュニオールは相手陣内の左右でプレー。扇原は相手陣内左サイドが多いが右の喜田と合わせてほぼBOXtoBOXで全範囲を動き回っている。畠中が左の高い位置をとっており、チアゴマルチンスがDFを右からほぼカバー。
交代選手
横浜FC
袴田がCBとSBの両方をしているようなヒートマップ。武田は高い位置を取れているが、前嶋は押しこまれていたようだ。手塚は左サイドより、瀬古は降りてきてCBのような位置でプレー。
交代選手
マギーニョが交代で入り、前に運ぶドリブルができることで後半でチャンスを作ることができた。
負けなしのマリノスと勝てていない横浜FC
クロスとショートパスで得点するマリノス。セットプレーからの得点が多いが、セットプレー、クロスからの失点も多い横浜FC
横浜F・マリノス 2021マッチレポート 横浜F・マリノス 5 - 0 横浜FC 2021.4.24 14:00 Kick Off日産スタジアム 天気晴気温20.6℃ https://www.football-lab.jp/y-fm/report/?year=2021&month=04&date=24
タイムライン
前半シュート1本だったが、後半に6本打てた横浜FC。
マリノスは前半終盤に怒涛のシュート数に、後半でもどの時間帯でも3本以上シュートを打てていた。
シュート
マリノスはミドルシュートが8本、ペナルティエリア内の中央からかなりシュートを打っていた。横浜FCはすべてペナルティエリア内からのシュートだが、左からのシュートが多かったようだ。チャンスビルディングポイントCBPでは、マリノスは今季平均をほとんど上回っていたので、ベストゲームといえるかもしれない。
横浜FCは高さを活かした攻撃をしようとしているように見えたが、クロスでのCBPはマリノスの選手のみでクロスをいれることができなかった。ドリブルでは横浜FCで目立っていた小川がトップだった。奪取では瀬古がトップ。守備では袴田がトップだった。CBPでトップにこれている選手が横浜FCにいるのが意外だった。
スタッツ
横浜FCはクロスを成功させることができなかったようだ。マリノスを上回ったのはドリブルとクリアだった。横浜FCは30 mライン進入、ペナルティエリア進入、チャンス構築率がマリノスの1/3になっており、攻撃回数は118(マリノス124)とそれほど差がない。攻撃を効率よくチャンスにつなげられるとよいのかもしれない。
スタッツでのゴール期待値の総数は4.49vs1.294であり実際の得点数により近い結果になっていた。
横浜FM「29選手の最新市場価格ランク」 合計3.3億円のFWコンビ流出も…12人が“億超え” 2021.03.02 https://www.football-zone.net/archives/310470
■横浜F・マリノス(昨季9位/14勝5分15敗)
選手市場価格総額:24億9555万円
チーム内最高額選手:仲川輝人(2億5400万円)
総市場価値3位(/57)
2020年度チーム人件費 (選手年俸、監督・コーチ年俸等) 26.84億円https://gurafu.net/jpn/yokohama-marinos
横浜マリノス株式会社 第28期決算公告
2020年04月27日 官報掲載
純利益 1989万7000円 (+733.56%)
利益剰余金 ▲3320万4000円 (赤字縮小)
総資産 21億7800万4000円 (+31.05%)https://catr.jp/settlements/19dac/147643
横浜FC「32選手の最新市場価格ランク」 “1億円超”は1人のみ、カズ&俊輔の評価額は?2021.03.02 https://www.football-zone.net/archives/310566
■横浜FC(昨季15位/9勝6分19敗)
選手市場価格総額:12億4460万円
チーム内最高額選手:クレーベ(1億795万円)
総市場価値23位(/57)
チーム人件費 (選手年俸、監督・コーチ年俸等) 9.16億円https://gurafu.net/jpn/yokohama-fc
株式会社横浜フリエスポーツクラブ 第22期決算公告
2020年08月06日 官報掲載
純利益 57万3000円 (+151.32%)
利益剰余金 ▲4億7160万2000円 (赤字縮小)
総資産 3億0702万6000円 (▲0.74%)https://catr.jp/settlements/cb1e8/174483
ドイツの移籍情報専門サイト「transfermarkt」https://www.transfermarkt.jp/
コメント(3)
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SPORTERIAスタッフ
2021/5/1 22:04
横浜FCはこのダービーをきっかけに何とか流れを変えたいところでしたが、好調な横浜FMの攻撃陣にやられてしまいしたね…😢
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SPORTERIAスタッフ
2021/5/1 22:05
オナイウ選手も調子いいですし、レオセアラ選手も出場即ゴールを決めてしまうなど、今の勢いの差がそのままorそれ以上に出てしまった感じですね💦
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shakekuma
2021/5/2 12:03
ヒートマップではマルコスジュニオールと似ているのは渡辺選手なのが意外でした。横浜FCは1失点目で気落ちしてしまったように見えましたが、それでも後半に前への勢いがでたのはよかったのかなと思います。
マルコスジュニオール選手のヒートマップには、「攻撃の核」感を感じました。
なんとか好材料を見つけて、まずは白星をマークしたいところですが…。