勝ちたかったが、負けなくてよかったと思える試合だった。大分は前半15分まで、セットプレーからのゴールが多いが、そのとおりに前半12分に左のCKから失点してしまった。コンサドーレもセットプレーから岡村大八のヘディングなどチャンスは作れていたが、そこからは得点できず、相手陣内に押し込んで左サイドから青木のクロスをジェイが落として、小柏がうまいトラップからのシュートで同点になんとか追いついた。対戦成績通りの試合だったように思う。
対戦成績は互角。直近5試合の成績ではコンサドーレのほうがよさそうに見える。
大分はセットプレーからの得点が多く、クロスとショートパスからの失点が多い。
時間帯別得失点率
大分の得点は0-15分が多く、それ以降はほとんど得点がとれていなく、失点は76-90分が多い。
ハイライト
スタッツとゴール期待値
大分の枠内シュート率が高く、走行距離は大分が5 kmほど上回り、監督コメントではコンサドーレは気温差でコンディションが上がらなかったようだ。ゴール期待値では大分の先制点以降はコンサドーレのほうが上回っていたが、大きな差はなく、終盤の大分のシュートは失点してもおかしくないシーンだった。コンサドーレのFKが20本とかなり多く、パスをつながせない(ビルドアップを破壊する)ためなのか大分のファールが多く見られ、それがパス数が少なく、うまくつながらない結果になったようだ。
パスソナー・パスネットワーク
大分はパス数が少ないが、前方パスが中盤から後ろの選手で見られ、前線の選手でもある程度のパス数が見られる。ドリブルでしかける、パスせずシュートということではなかったようだ。
コンサドーレは左サイドでのパスが福森を中心に多くみられ、シャドーにはいった駒井も比較的パス数が多い。ただ、パス成功数はお互いに多くなく、ロングパスが多かったようだ。
時間帯別パスネットワーク図
大分はGKを使ったビルドアップが見られ、左サイドに人を多く集めたパスの時間帯と前半15-30分後半0-15分では後ろの選手を数人残し、相手陣内への前線へロングパスし、そこで人数をかけてパスをしているような図が見られる。
コンサドーレは自陣左サイドでパスをし、相手陣内で前線に幅を取りながら5人並ぶ形が多く見られる。
前半0-15分は4-5と並び、駒井が裏に抜け出す
前半15-30は前線に5人並んで、そこから菅が左サイドの裏に抜け出す
後半15-30分では右サイドの田中駿汰が起点になりそこから前線5人が並ぶ
後半30-45分では5-6と並び幅を取っている
5レーンアタックができている時間帯が多かったようだ。
エリア間パス
大分はディフェンシブサードでは横へのパス、センターサークルに向けた縦パス、左サイドからGKに戻すパスが見られ、自陣サイドから前の選手にパスを出すというということは少な少なかったようだ中盤では左サイドでのパスが多く、相手陣内の左サイド奥(ゾーン16)に流すパスが見られる。左サイドに流してクロスという攻撃のイメージだったようだ。
コンサドーレは自陣中央でのパスが多く、ゾーン14(バイタルエリア)やほかのエリアからペナルティエリアへのパスが見られない。またアタッキングサードへのパスは右サイド奥(ゾーン18)しか見られず、大分のゴールに迫ることがなかなかできなかったようだ。
ボールロスト位置
大分はディフェンシブサードでのボールロストが右サイドの一か所でしか見られず、アタッキングサードの入るところではボールロストが多い。左サイド奥(ゾーン16)でもボールロストはない。大分は自陣でボールロストをしないようにリスクの低い戦い方、パスのつなぎ方をしていたようだ。
コンサドーレは相手陣内左サイドでのボールロストがなく、ミドルサードのハーフウェイライン付近右サイドでのボールロストが多いが攻撃的なパスの供給のために引っかかりやすいのだろうか。回数は少ないが、ディフェンシブサードでのボールロストが3か所見られた。
走行距離・スプリント回数
大分のスプリント回数トップは伊佐の25回、走行距離トップは香川の11 kmほどだった。
コンサドーレのスプリント回数トップは小柏の35回、走行距離トップは駒井の11 kmほどだった。小柏の背番号35というのは1試合のスプリント回数を示唆しているんだろうか。不思議なことに一致しており、35回ほどスプリントしている試合が多いような気がする。
ボールタッチ位置とヒートマップ
GK菅野はこの試合でもCBの位置付近でプレーしている。福森が自陣中央でのプレーが比較的多くみられる。高嶺が自陣センターサークル後ろの左よりでプレー。2CBで高嶺、田中駿汰、左に福森、右に岡村大八というよう配置だったようだ。
選手交代の影響もあるが、駒井がミドルゾーンで広範囲にプレーしている。菅は自陣でのプレーが多い。青木は左サイドの高い位置でプレーできている。金子が自陣でのプレーが多い。小柏は交代でジェイが入ってきたためか左のハーフスペース付近でのプレーが多い。
交代選手
ルーカスフェルナンデスは右サイドの高い位置でプレーできている。ジェイは思っていたよりもセンターサークル付近の低い位置でのプレーが多い。ドドはペナルティエリアに進入できていたようだ。柳は右サイドを上下動。
大分トリニータ
ペナルティエリアでのプレーが多い。
広範囲でプレーしている選手が多い。呉屋、増山は自陣ペナルティエリアでのプレーも見られ、攻守にわたり貢献していたようだ。
大分トリニータ 1 - 1 北海道コンサドーレ札幌 2021.8.21 19:00 Kick Off昭和電工ドーム大分 天気屋内気温27.1℃芝良芝観客数5,188人
北海道コンサドーレ札幌 2021マッチレポート | 8月21日 vs 大分 | データによってサッカーはもっと輝く | Football LAB https://www.football-lab.jp/sapp/report/?year=2021&month=08&date=21 #footballlab
タイムライン
前半
シュート数がお互い少ない。プレー割合を見ると大分トリニータは自陣のサイドでプレーしていなく、コンサドーレは相手陣内の中央でプレーできていない。
後半
プレー割合では大分トリニータはゴール前での4つのゾーンでのプレーがかなり多い。コンサドーレは押し込めているので、前半よりも高い位置の相手陣内でプレーできている割合が増えたのがわかる。プレー割合が多い中央でのプレーが自陣からハーフウェイライン付近まで上がった。
シュートとチャンスビルディングポイント(チーム)
大分トリニータはシュートの数値が平均よりも高い。コンサドーレはほとんどの数値で今季平均よりも低い。
チャンスビルディングポイント(個人)
攻撃、パストップは福森、守備トップは坂
攻撃、パス、クロス、ドリブルではコンサドーレの選手が上位だが、シュートでは大分トリニータの選手も上位にでてくる。効率的シュートができていたようだ。
スタッツ
コンサドーレのパス成功率が8割を下回っている。大分トリニータのクリア40かなり多く、目立つ、守備に体を張っていたようだ。アクチュアルプレーイングタイムが42分と短く、ファールの影響だろうか。
コメント(2)
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SPORTERIAスタッフ
2021/9/6 13:46
大分としては早い時間帯しかも得意のセットプレーの流れで先制と、理想的な展開に持ち込めましたね。
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shakekuma
2021/9/7 00:26
大分の戦い方はさすがだなと思いました。下位にいるのが不思議なくらいの試合でした。小柏のような足の速い選手はそれだけで武器ですね。コンサドーレに来て活躍してくれてとてもうれしいです
GKも当たっていましたし、札幌はよく追いついたと思います👏
それにしても小柏選手、この日の試合でスプリント35回は凄い😲
札幌の高機動力サッカーの原動力の1つですね💪