前回の対戦では神戸の逆転勝利となったこのカード。
両チームのスターティングメンバーは
神戸 4-2-3-1
札幌 3-4-2-1
前半飲水タイム前
前半開始から神戸はシンプルに大迫選手をターゲットにボールを供給する。
札幌は前線から人を捕まえにいく激しいプレスをかけ
神戸は良いボールを前線に供給することが出来ず、蹴らされる場面が続き、セカンドボールを札幌に回収される。
神戸は今節欠場している山口選手の欠場が響き、中盤のところででボールを奪うことが出来ない。
逆に札幌は神戸に自由を与えていないため、常に有利にゲームを進めることができる。
札幌攻勢が続く、前半20分には左サイドの崩しから中央でトゥチッチ選手がシュートを放つがシュートブロックをされる。
その後札幌はすぐに切り替え前線から守備を仕掛ける。
神戸としてはプレスから逃れるためキーパーの飯倉選手から右サイドの武藤選手にロングボール蹴る。
ここで入れ替わった武藤選手がスピードを上げ、中にグラウンダーのクロスを入れそこに中坂選手が合わせ劣勢だった神戸が先制点をあげた。
終始劣勢が続いていた神戸がワンチャンスをものにし、このタイミングで前半飲水タイムとなった。
前半飲水タイム後
飲水タイム後札幌は失点が響き飲水タイム前のような激しいプレスを仕掛けることが出来ない。
逆に神戸は前線からプレスかけ、ボールを取りにいき、札幌にボールを蹴らせる。
飲水タイム前とは真逆のゲーム展開となっていく。
札幌としては何とか得点をするべく丁寧にボールを繋ぎチャンスを伺うがリードしている神戸が落ち着いた対応をみせ札幌はなかなかシュートを打つ場面が作れない。
しかし35分に宮澤選手からの縦パスから一気に右サイドを崩し、クロスを入れ荒野選手がフリーでシュートを放つが再び神戸DFにブロックされる。
この場面から札幌もボールをもちチャンスを作るが最後の所で神戸DFが身体をはった守備を見せる。
その後得点に動きがないまま前半終了となった。
後半飲水タイム前
選手交代は両チーム無し。
札幌は前半飲水タイム前に見せた高い位置からのプレスを再びみせ、神戸に自由を与えないようにする。
対する神戸は得点シーンのようなロングボールからの攻撃に加えて得意のポゼッションからの攻撃を見せる。
両チーム攻撃でチャンスを作るがシュートを放つ場面は見れることがないまま時間が過ぎていく。
その均衡を破るために後半13分に中央でフリーとなった高嶺選手が選手がミドルシュートを放つが枠外に外れる。
対する神戸も後半14分に左サイドで武藤選手が時間を作り、落とした所で初瀬選手がミドルシュートを放つがキーパーの菅谷選手がセーブをする。
少しずつゲームに動きが見られた後半16分に札幌はトゥチッチ選手に変えてドウグラスオリベイラ選手を投入。
ここから札幌がボールを持つ時間が増え、神戸はそこからカウンターの形を狙うというゲーム展開になる。
23分には荒野選手からの縦パスを金子選手がフリックそこにドウグラスオリベイラ選手が入り、キーパーと1体1の場面を作り、シュートを放つが飯倉選手がセーブ。
こぼれ球に青木選手が反応するがこれは枠外となり札幌は最大の同点のチャンスを逃した
このタイミングで後半飲水タイムに入る。
後半飲水タイム後
このタイミングで神戸は選手交代を行い、イニエスタ選手に変えて佐々木選手を投入。
飲水タイム後神戸はなかなかチャンスを作ることが出来ず逆に札幌は再三チャンスを作りシュートを放つが何度も飯倉選手がセーブをみせ、チームを救い続ける。
後半32分に後半の初めに負傷をしていた武藤選手に変えて小林選手を投入し、システムを5-4-1に変更し、チャンスを作られ続けているため守備の改善を図るための交代と考えられる。
しかし札幌の猛攻を止めることは出来ず、神戸は攻められる時間が続く。
後半36分に札幌は得点を奪うため荒野選手に変えてジェイ選手を投入し、より攻撃な戦術を仕掛ける。
後半40分に神戸は初瀬選手に変えて山川選手、対する札幌は駒井選手に変えて柳選手を投入する。
神戸は守備的な選手を多く投入し、1点を守りに行く姿勢を見せる。
札幌は攻め続けるが前半の初めから走り続けた選手たちに疲れが見え始め球際の所で競り負けたり、セカンドボールを回収出来なかったり等ミスが目立ち、思うように攻撃を仕掛けることが出来ない。
また神戸は大迫選手を中心にボールキープをし時間を使う。
この状況が最後まで続き、得点が生まれることがないまま神戸の勝利となった。
まとめ
神戸は相手の強みであるプレスの裏に生まれるスペースに狙いを定め、慣れない戦い方を挑戦をし、得点に結びつけた。
しかしこの戦い方は中盤を飛ばしロングボールを多用するため、Jリーグ屈指の中盤であるイニエスタ選手やサンペール選手などのタレントの能力を潰しており、
上記したデータでもわかる通り試合をとしてのパス本数も両選手ともにこれまでの試合に比べて少なく、ヒートマップも自陣に押し込まれており、彼らの良さが発揮されなかったこと分かる。
また今節は山口選手ができなかったがそれによりチームにおける守備力が低下したに加えてボールを奪った後の前への推進力を見せることができなかった。
そのため山口選手が神戸にとって重要な役割を担っていることが改めて分かった試合となった。
神戸としてはこの試合で課題として見られた山口選手不在時の戦術に加え、今夏大型補強により加入した選手と既存の選手それぞれの個性を生かす戦術を考案しなければ今節のような試合が続くことになるだろう。
目の前の一つ一つの試合を勝利を目指すことももちろん重要であるが、今こそ内容の点に目を向けチーム力の向上に努めることが最も重要であると考える。
今後神戸のサッカーが選手の能力が最大限に発揮され、内容面で成長が見られることを期待したい。
コメント(2)
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SPORTERIAスタッフ
2021/9/21 10:51
レビューありがとうございます!
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SPORTERIAスタッフ
2021/9/21 10:53
あとはやはり、山口選手の不在が大きかったですね。
なかなか語るのが難しい試合だったように思います。
前回は0-3からハイラインの裏を狙って歴史的逆転勝利を挙げましたが、さすがに0-3のような展開はマズいというのと、最初から裏を狙っていこうというところでこうした展開になったのか?分からないですが、あまり上手く行っていなかったように感じられました。
勝利しましたが、色々と改善点のほうが多く見えた試合かもしれませんね。
ボールを回収して中距離パスを出せてカウンターの起点になりつつ、その攻撃に追いついてフィニッシュにも絡める存在はなかなかいないです…。
山口選手が不在の時にどうやって"神戸らしい"サッカーを維持するのかもこれから注目していきたいと思います👀