今回は、初めて守備にファーカスを当ててみたいと思います。その記念すべき守備にフォーカスする記事第1回目のデータは、こちら。

守備スタッツ - 井上 黎生人

この数字どうですか?凄さが分かりますか?

このデータだけ見ると、凄さが伝わり辛いと思いますので、どれだけ凄いかを、4濱田 水輝と比べてみてみましょう。

守備スタッツ - 濱田 水輝

同じ様に90分間出ている選手でもこういった感じです。

5井上 黎生人が、どれだけ記録に残る守備が出来ているか示すデータと言えます。

何故、これだけ差があるか。今度は、このデータを見てみましょう。

ヒートマップ - 井上 黎生人

CBなのに高い位置でも多くボールタッチ数を記録していて、プレー範囲の広さが、伝わるヒートマップだと思います。ピッチをCBとして、許す限り積極的に動いていた事が分かると思います。

もう1つ凄い点があるので、再び4濱田 水輝と比べてみましょう。

ヒートマップ - 濱田 水輝

どうでしょうか?もう1つ凄い点が、気付きましたか?

はい、それは、5井上 黎生人は、前への守備意識が高い中でも後ろのスペースをしっかりケアしています。


これは、5井上 黎生人の運動量とスピードという武器がある事を示す貴重なデータですよね。4濱田 水輝が、ヒートマップの濃いエリアを中心に守備の隙を作らせないプレーをしている中で、5井上 黎生人は、瞬時にスペースをケアするカバーリングや、積極的にボールを奪いに行くという攻撃の芽を潰すプレーをしています。


4濱田 水輝が純粋なCBとするならば、5井上 黎生人は、ユーティリティCBという感じで、CBの中でも色んな事ができるCBであることが分かると思います。


ここ3試合、失点が続いていますが、この2人が、お互いに弱い所を補い、安定した守備をできている。そういった相性の良さを感じるデータでもありますよね。


もう1つ、攻撃でもその関係性で面白いデータがあります。それは、こちらのデータです。

時間帯別パスネットワーク図

どうでしょうか?両CBが、攻撃でどういった関係性を築いている様に、感じられましたか?


これはですね。4濱田 水輝が、後のボール回しで始点として、動かしていますが、5井上 黎生人は、時間帯によって、色々な所で流れに関与しています。


4濱田 水輝が、ポジションをあまり動かない事で、パスを呼び込み、後でのパス回しを安定させています。


対して、5井上 黎生人は、色々なポジションで受ける事で、前に少しでも運んで行くパスを呼び込み、寄せを緩和するために動く事で、パスを呼び込んでいる事を示しています。


また、5井上 黎生人が、積極的に守備をする事で、色々な位置でパスを受けていることを示すデータだと思います。


この辺り、攻撃では、安定してパスを繋ぐようにお互いが、サポートしあってポジショニングしていて、守備では、4濱田 水輝が、一番危険な所で体を張り、5井上 黎生人が、機動力を活かして、スペースをカバーしている。


今回のフォーカス4では、5井上 黎生人にフォーカスを当てる事で、4濱田 水輝との相性の良さが分かりました。


チームとして、今苦しんでいますが、いつかこの状況を脱却して、少しでも上の順位を目指せる様に、この2選手の攻守での貢献で、勝ち点を積み重ねていく事に繋がると嬉しいですよね。


文章=杉野 雅昭(text=Masaaki Sugino)、図(データ)=SPORTERIA様


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