1、可視化のテーマ


 今回のフォーカスでは、サポーター仲間の方と試合後に話したり、Xで交流した中で、皆さに「J2に参入して以降でベストゲームでしたよね?」と、話すと多くの方に、共感していただけました。


 そこで、何故そこまでベストゲームの完勝という感想を抱けたのかデータで可視化に挑戦したい。幸いにもSPORTERIA様には、素晴らしいデータ(資料)がありますので、SPORTERIA様のブログサービスを利用すれば、ブログ内であれば、利用できるという事で、今季も利用させていただきました。本当に有難いです。


 それでは、各データを厳選してして行く事で、可視化されたデータを言語でまとめていきたいと思いますので、1つ1つ一緒にチェックしていきましょう。


基本情報図(図=figure:杉野 雅昭=Masaaki Sugino)


基本スタッツ

基本スタッツ(図=figure:SPORTERIA提供)


2、パスの流れについて


パスソナー・パスネットワーク

岡山:パスソナー・パスネットワーク(図=figure:SPORTERIA提供)


パスソナー・パスネットワーク

栃木:パスソナー・パスネットワーク(図=figure:SPORTERIA提供)


 この両チームの図を比較した時に、岡山が優勢があったとデータ的に感じられるポイントがどうであったについてまとめていきますが、皆さんはどう感じられますか?


優勢ポイント①


 DFラインのパスの方向に関する部分ですが、岡山のパスの方向は、中と前方が多い傾向となっていますが、栃木のパスの方向は、左右のCBから左右にも散っている上に、前方へのパスも一方向のみとなっています。これは、岡山は、意図的に前方に進むために、意図的にサイドにずらした上で、前へのパスを選択できているのに対して、栃木は、岡山のプレスを受けて、プレスを回避するために左右のCBだけではなく、左右のWBまで回避することが迫られていたことがわかります。更に、前方への方向が一方向なのも、苦し紛れの前方へのアバウトなロングパスや中盤を経由できていないかったと考えられるデータと言えます。


優勢ポイント②


 岡山が、マークが一番厳しくなる最前線で、9グレイソン 選手が、収めることがしっかりできている上に、左右のCBから直接パスの成功数ラインが、しっかり出ています。これは、ロングパスという選択肢でもDFラインからでもしっかり通すことができている。もしくは、全体をコンパクトにできていて、通し易い状況ができていることが考えれますが、実際に試合を観た限りだと、その双方で、岡山は、比較的栃木陣地に押し込んでいて、左右のCBの攻撃参加というのも何度かありましたし、チームとして巧く戦えていたことを感じられますね。

 逆に栃木の2トップの数値は低く、孤立していたと感じられるデータと言えそうです。


優勢ポイント③


 栃木は、一番繋がり易いDFライン間同士のパス交換でも成功回数が少ない上に、一方通行となっています。通常であれば、プレスの厳しいエリアを回避して、前に出していくことがセオリーなのですが、一番安全なはずなDFラインでも「危険なパスコース」となっていことが、このデータから理解できると思います。

 一方で、岡山は、一方通行に近い形ではありますが、43鈴木 喜丈 選手は、足下の技術が高い上にボランチであった事からパスの蹴り方も多彩で、視野の広いCBという事もあり、多少プレスであれば、問題なく前にパスを出す事ができます。

 逆に4阿部 海大 選手は、前方へのフィード精度こそ高いですが、細かいパス交換をやりとりするタイプではありません。よって、岡山としては、プレスを受けた時に意図的に左に逃がしていたことが分かります。ただ、これだけデータとして出ている以上、この流れへの対策されたプレスには注意しないといけないかもしれません。



 せっかくのデータなので、優勢ポイントだけではなく、チームの意図が見れるデータもありますので、そこについて触れておきましょう。データの再確認のスライドは大変だと思いますので、もう一度、同じ図を貼りますね。


パスソナー・パスネットワーク

岡山:パスソナー・パスネットワーク(図=figure:SPORTERIA提供)


ポイント


 先ほども触れましたが、DFラインから左に流れて行くというパスの意図があるように感じます。これは、左CBの43鈴木 喜丈 選手や中CBの18田上 大地 選手、左ボランチの14田部井 涼 選手が、足下の技術が武器で、視野が広い選手であることから、左はパス交換で作って行くという狙いがあるからで間違いありません。

 逆に右は、前方に蹴って、9グレイソン 選手のポストプレーで、スペースに走り込むというシンプルな形を狙う形を意図していたことが分かりますし、4阿部 海大 選手とのパス交換も多かった通り、4阿部 海大 選手のオーバーラップを含めたスペースへの攻撃参加も狙いの形であった事が試合を観ていても感じ取れました。

 また、24藤田 息吹 選手が、左の組み立てと右の組み立てのリンクマンとして、上手く攻守でフォローしていたので、パス数が多いだけではなく、全方位へのパス数がほぼ同数が多くなっていのるはそのためです。


 いかがだったでしょうか?1つの目データから、情報量が多く、文字数も多くなってしまって自分でも驚いていますが、まだ、何かありましたら、今後紹介していくデータを含めて、コメント等で教えていただけると嬉しいです。では、次のデータにいきましょう。



3、時間帯で見える圧力


 次に時間帯別パスネットワーク図をみていきましょう。この項では、優勢について語るよりも時間帯のチームがどうであったかに軸足をおいて語っていきたいと思います。まずは、次の図をみてみましょう。皆さんは、どう感じますか?私は、この図から読み取れるポイントを書いていきたいと思います。


時間帯別パスネットワーク図

岡山:時間帯別パスネットワーク図(図=figure:SPORTERIA提供)


時間帯別解説


前半0~30分

 岡山にも硬さあったかもしれませんが、この時間帯は、両チームフレッシュという事もあり、やや岡山の重心が重く、後で回すシーンも多かったように感じます。ただ、全体的に高い平均ポジション(タッチしたポジションの平均が高い)ことから後方で組み立てていうよりは、プレスをシンプルに回避しての前進からDFラインも組み立てに関与して、同時にチーム全体コンパクトに保つことで、攻守両面で、少しずつ押し込んでいった時間帯であることが分かると思います。


前半30~45分

 ここまでの時間帯から分かると思いますが、CFの9グレイソン 選手よりも27木村 太哉 選手の方が、平均ポジションが高くなっている通り、9グレイソン 選手のポストプレーでのパスと、左右のWBからのパスやクロス、そして、後方のDHやCBのパスから裏へ飛び出すという狙い通りの動きができていた事も分かります。


後半0~15分

 9グレイソン選手が、得点を決めた時間ですが、彼の周りの選手はしっかり9グレイソン 選手に対して、距離が保つことができていて、左右のサイドでもバランス良く、岡山が押し込めています。これは、9グレイソン 選手のポストプレーが上手く機能していたこともありますし、チームとして岡山が、かなりバランスよく戦えた時間帯と言えるかもしれません。もしかすると、この時間帯を見直す事で、今季の強みが良く分かるかもしれませんね。


後半15~30分

 前方へのキックに特色のある4阿部 海大 選手を除いて、全選手はハーフウェイラインを超えてますね。完全に岡山の優勢を確保できた時間帯と言えるのではないでしょうか。逆を言えば、これだけ押していた時間帯てあったのに、追加点を奪えなかった事は、今後の課題とも言えると思いますので、これは逆に、開幕戦ですし、岡山にもまだ伸びしろがあると言えそうですね。


後半30~45分

 これは、99ルカオ選手、29齊藤 恵太 選手、10田中 雄大 選手といったタイプの違うフィジカルを武器に攻めた事で生まれた特殊性が、データとした表面化した図と言えます。「一点突破」という四字熟語がありますが、まさしくシンプルにフィジカルで押し切ろうとした時間帯であったと思います。

 しかしながら栃木の選手は、フィジカル的な強さが武器である選手も多く、流れで押し込めなかったのは致し方ない部分はあったと思います。

 そして、この時間帯は、チームとしてのパスの繋ぎや前進の安定感が下がったいた時間帯でもあって、49スベンド・ブローダーセン選手が、この図に45分ぶりに登場しています。実は、ある意味これが、岡山が最も優勢を感じられた点かもしれません。GKがこれだけ触れない試合は、岡山史上初めてであると思いますし、筆者である私も日本代表の試合以外で観た事がないです。


 どうだったでしょうか?結構、岡山のやりたいこととかが伝える事ができたかなと感じます。栃木は、逆にどんな感じであったかみていきましょうか。


時間帯別パスネットワーク図

栃木:時間帯別パスネットワーク図(図=figure:SPORTERIA提供)


時間帯別解説


前半0~15分

 岡山の右サイドは蹴って、スペースを突く攻撃という事で、押し込み易い感じだったので、栃木の左サイドは、プレスに行けなかった。逆に栃木の右サイドが押しかかっているのは、岡山の組み立てへの対応で選手が集まっていた流れで高くなっていた事が関係しているように感じますね。


前半15~30分

 多少押し返せた時間帯もあったと思いますので、この時間帯が栃木にとっては一番いい時間帯であったと思います。とはいえ、前線で起点を作れたとか、後方で繋げたとか、栃木のスタイルを体現できたではなく、多少押し返せて、それなりの形を作れたに留まると思います。SNSを観ていると、不安を感じられている栃木サポの方も多い感じですので、ここからどう立て直していくのかというのは、J2昇格同期のライバルとして、気になる所ではあります。


前半30~45分

 この時間帯は、岡山が先制した時間帯で、岡山が重圧から解放されてかなりの攻勢に出た時間帯です。押し込まれていて選手の距離感もかなり空いてますし、チームとして完全に分断していて、岡山に飲まれていたことが分かりますね。


後半0~15分

 ロングパスに活路を見出していた時間帯で、そこでしかFWの選手が触れていなかった事を示すデータです。栃木も後半から繋ぐ意識もあったように感じますが、攻守で押し込まれていた事で、ロングパスに頼ざるえなかった印象が強いです。


後半15~30分

 全選手が、ハーフウェイラインより手前という事で、このデータは、同じカテゴリーのクラブとして、「悔しい」という感情を通り越して、「屈辱」と感じられるぐらいレベルのデータに感じられるかもしれません。岡山も23シーズンに千葉戦の時に、かなり悔しい想いをしましたが、もしかすると、それに迫るものを感じたと言えるぐらいのダメージのありそうなデータと言えるのではないでしょうか。


後半30~45分

 岡山が、多少パワープレーに出て、ロストする場面が増えたのですが、それでも岡山のゴールはかなり遠いという時間帯で、ラストワンプレーでは、セットプレーで、耐えきれず3失点目という事で、内容を考えますと、懸命に粘っていただけに、スコア上は0-2で留めたかったと思いますが、最後までそういった反撃を試みたという栃木の意地を感じました。


 岡山のデータ以上に、岡山の優勢であった事が伝ったように感じます。


 ちょっと、想像以上に長くなってしまっていますので、次のデータは、簡潔に表現しますよ。


4、3種の数値からの優勢


 この図、パス方向とパスの距離、成功回数をブロック毎に分割したデータです。このデータを比べてみて皆さんは、どう感じますか?


エリア間パス図

岡山:エリア間パス図(図=figure:SPORTERIA提供)


エリア間パス図

栃木:エリア間パス図(図=figure:SPORTERIA提供)


 この図は、はっかり岡山のパスのデータでの優勢であったことが、明確に出たデータであると思います。


優勢ポイント


 シンプルに、岡山の方が、パス数が多く、エリアも高く、サイドが多少濃いものの左右中央のバランスも良く、長短のパスを巧く使い分けて戦えていることがはっきりと出たデータだと思います。これは、多くの方が、似た感想を抱けるデータかなと感じます。


 さて、次のデータに行きましょうか。


5、隠れた優勢



 これから紹介するデータは、ちょっと私も巧くデータの仕組みを完全に理解してはいないんですが、イメージ的には、ボールロストした時のパスだけではなく、ドリブルやシュート、クロスといった全てのプレーで、失敗した(ボールロスト)した方向のデータではないかと思っています。シュートとかのシーンは残り易いですが、チームがどう失敗したか(どういう狙いを持っていた)を探れるデータであるかと感じます。同時に解釈は、難しいかと思いますが、是非、何が読み取れるか考えて見ましょう。


ボールロスト位置

岡山:ボールロスト位置(図=figure:SPORTERIA提供)


 今までの優位だった点をポイントとして深掘りできるデータですね。


優勢ポイント


 このデータのポイントは、自陣でのボールロストがかなり少ないという事に目が行きそうではありますが、左低高低の形から、やはり左の組み立てていく事によって、自陣に近い位置で失うリスクも全体としてボールロスト自体は少なく安定するメリットを感じられるデータではあると感じます。

 そして、右サイドのシンプルな形でのフィジカルを全面に出した形の方が押し込み易い分、ボールロストも多くなるという攻撃の特徴が色濃く出たデータであるかなと感じます。

 基本的に、ここまででは、左右に触れる事が多かったですが、中央かの仕掛けのボールロストも前向きが多く、そういった攻撃の推進力や仕掛けの多さというのも、同時に読み取れますね。

 全体として、攻守で最初の部分となる自陣でのプレーが、全体的に少なかった事で、左右と中央から岡山のやりたいことができていたと感じます。


ボールロスト位置

栃木:ボールロスト位置(図=figure:SPORTERIA提供)


 このデータは、岡山と逆で少し難解かな部分もあるんですが、何点か気になるポイントがあるので、まとめていきましょう。


ポイント

 まずは、やっぱりFWの所で、孤立していたことが分かるデータです。やはり押し込めていたらFWの位置や高い位置でのボールロストが集中するんですが、全体的にその前で止まっています。つまり、中盤の組み立てより先が進めていなくて、そこでロストが多く、セットプレーぐらいしかゴール前に運べてないことが分かります。

 また、栃木のやりたい攻撃が出来てのボールロストのデータではなく、岡山の攻撃が失敗した時に、マイボールにして、じっくり攻撃に移りたいのに、落ち着かずにボールロストしたといった感じのデータが、岡山のデータに近い分布になっていることからも感じます。

 試合をここまで握られると、攻撃も守備も相手のカラーに染まってしまうという恐ろしさを感じたデータでもありますね。

 そして、着目したいのが、左右の下の隅でのボールロストがあるところ。非常に解釈が難しいですが、素直にここまで、プレスの圧力を受けているという衝撃的なデータでもありますね。99ルカオ 選手が、そこでなんかボールキープしていたので、その時のかもしれませんが…


 さて、あるデータは、最後にとっておいて、次は、個人的なデータで、気になったピックアップしたいデータを掘り下げていきましょう。こちらは、分かり易いので、シンプルに優勢であった事を感じやすいデータを紹介していこうと思います。


6、輝いた個の力


攻撃スタッツ - グレイソンヒートマップ - グレイソン

9グレイソン 選手:攻撃スタッツ&ヒートマップ(図=figure:SPORTERIA提供)


 良かったというか特徴や狙いが良く出ていたと感じられるデータです。この試合は、実は、岡山は、オフサイド0で、一か八かの勝負ではなく、一度9グレイソン 選手に当てるポストプレーを中心に攻撃ができたいたことが分かります。そのためのパス数が多いだけではなく、成功率が以上に高い訳では無いですが、ポジショニングを工夫しつつ、相手の嫌な所で受けて、そこから2列目が飛び込むとか絡むとかWBがスペース突くとか、DHやCBが攻撃参加してくるとかの連動性を生み出せた。データでは分かり辛いですが、実際に試合をみていることで、そういった事を改めて感じられるデータと言えますね。


攻撃スタッツ - 柳 貴博ヒートマップ - 柳 貴博

88柳 貴博 選手:攻撃スタッツ&ヒートマップ(図=figure:SPORTERIA提供)


 やっぱり特筆すべきは、ラストパスとクロスの多さですよね。プレーエリアも見てもほぼ攻撃で存在感を出し続けていたデータあると思います。栃木の選手は、岡山のフィジカルを活かした仕掛けをある程度防いでいたシーンもあったんですが、88柳 貴博 選手の所は、DFの想定より一歩前に出ていて、そのままクロスやラストパスというシーンを何度も作っていた事が印象的でした。アシストのシーンは、14田部井 涼 選手のスルーパスを良かったですが、やはりそれは、88柳 貴博 選手のスピードがあるからこそです。


攻撃スタッツ - 岩渕 弘人ヒートマップ - 岩渕 弘人

19岩渕 大翔 選手:攻撃スタッツ&ヒートマップ(図=figure:SPORTERIA提供)


 シュートは3本ありますが、ゴール前にというより一歩引いた位置で受けてからのアクションが光った。離れた位置からのミドルシュートは、クロスバーに当たって惜しかったですが、受けてから前を向いてゴールにそのまま向かうと思いきや、周りの選手の動きを察知した時のラストパスを出せる感覚にも優れていましたし、テクニックやフィジカルだけではない判断の良さは、特筆すべき武器に感じました。早速アシストを記録できた事を含めて、多くの得点に絡んでくれるという事を確信できる素晴らしい活躍でした。


攻撃スタッツ - 鈴木 喜丈ヒートマップ - 鈴木 喜丈

43鈴木 喜丈 選手:攻撃スタッツ&ヒートマップ(図=figure:SPORTERIA提供)


 パス数が多い理由として、DFラインからの組み立てに参加していた事もありますが、タッチした位置やヒートマップの濃いエリアが高い通り、どちらかと言えば、攻撃参加時のタッチ数が多い事が示すエリアです。43鈴木 喜丈 選手の持ち味であるパス交換をしながらゴールに迫るという形を今季の岡山でも見る事ができるという事は確信に変わりましたし、今季もそういったパスが多く絡んだ、玄人好みの得点への期待はとても高まりましたね。19岩渕 弘人 選手のラストパスが少しズレた残念な形のシーンだけではなく、惜しいシュートのシーンもありましたし、新加入の選手と更に連携を深めて、コンディションが上がってくれば、ずれが少なくなり、そこが合って得点に繋がると思います。それだけとても期待の持てる惜しい形を作れていました。


攻撃スタッツ - 末吉 塁守備スタッツ - 末吉 塁ヒートマップ - 末吉 塁

17末吉 塁 選手:攻守スタッツ&ヒートマップ(図=figure:SPORTERIA提供)


 繰り返しの上下動を含めて、右サイドの88柳 貴博 選手と近い形で、存在感を示したのが、17末吉 塁 選手。この試合で、主導権を握れたのは、左右のスピードと運動量を軸に栃木のサイドを封じ込める事ができたのが多かったからではないでしょうか。中盤の二人も運動量が凄いですし、全ルートから攻守で抑え込みにかかった。左は、組み立てて行く分、多少右より低い位置での対応があったものの基本的には、スピードを活かしてスペースから仕掛ける事と、43鈴木 喜丈 選手や14田部井 涼 選手、19岩渕 弘人 選手と絡んで崩しを使い分けて、ゴールを目指して、残念ながらこの日は、左サイドでの崩しから得点こそ生まれなかったですが、決定機もあったので、心配どころか期待でいっぱいです。


攻撃スタッツ - 藤田 息吹守備スタッツ - 藤田 息吹ヒートマップ - 藤田 息吹

24藤田 息吹 選手:攻守スタッツ&ヒートマップ(図=figure:SPORTERIA提供)


 縦横無尽という言葉が浮かぶ運動量の多さが特徴。元岡山で、現柏の白井 永地 選手の運動量も凄かったですが、24藤田 息吹 選手は、派手さないもののチームとしての最高値を引き出すためには、絶対必要な選手で、攻守でのフォローにより、局面での数的優位を作り出すことができていたと思います。サッカーにおいて、近くに攻守でいるだけでプレッシャーはかなりありますから、栃木の選手にとって、「卒アルの写真のほとんどに24藤田選手が写り込んでいる」ぐらい24藤田 息吹 選手が、自分の近くで攻守でプレーする残像が残っているかもしれません。それぐらいの存在感を感じたと思いますが、影の主役という立ち位置がしっくり来る活躍であったように感じます。


攻撃スタッツ - 田上 大地守備スタッツ - 田上 大地ヒートマップ - 田上 大地

18田上 大地 選手:攻守スタッツ&ヒートマップ(図=figure:SPORTERIA提供)


 DFでありながら、アシストやゴールという結果を記録できていても不思議ではない総合力の高さを感じたDFリーダー。状況を把握する事に長けていて、攻守でのプレーの判断は的確で、迅速であった。彼に引っ張られるように、チームは、1つとなりコンパクトで安定感のある戦いができた。数値でも攻守で高いスタッツを記録していて、ヒートマップ左右での関与を含めて、ポジショニングを含めた関与が上手くできていた事が感じられた。開幕スタメンも納得のプレーぶりであったと思います。


攻撃スタッツ - 木村 太哉守備スタッツ - 木村 太哉ヒートマップ - 木村 太哉

27木村 太哉 選手:攻守スタッツ&ヒートマップ(図=figure:SPORTERIA提供)


 守備では、精力的なハイプレスでの粘り強い守備で、チームを助けてた。攻撃では、ドリブルからの先制ゴール以外にも裏への抜け出しからの決定機など、ハットトリックを決めても不思議ではない大活躍でした。彼か、1年目からサポーターのハートを掴んで来た選手ですが、同時にもっとやってくれるはずだという期待もかなりあった選手で、後は数字だけがといった感じでしたが、今季は、その数字もかなり期待できるのではないかと感じました。19番から27番へと番号も戻り、「原点回帰」と「心機一転」気持ちを新たにした27木村 太哉 選手の活躍に期待したいですし、注目ですね。


 さて、最後は、驚愕データで〆ますか。これが、岡山が、J2で戦ってきた中で、岡山史上最高のベストゲームと感じた理由が、可視化されるデータです。ご覧ください。


7、パーフェクトゲーム比較


ゴール期待値

2024 J2 第1節 岡山vs栃木:ゴール期待値(図=figure:SPORTERIA提供)


 その差は、実に2.36ポイントです。これがどれくらい凄いかですが、他のデータを比べてみましょうか。


2022 J2 第1節 岡山vs甲府:ゴール期待値(図=figure:SPORTERIA提供)


 こちらは、あの岡山の快進撃をスタートさせた開幕戦のスタッツです。想像していた以上に数値が伸びていなかった事から7チアゴ・アウベス 選手のゴールの凄さを改めて感じますよね。ゴール期待値がほぼ伸びていないのが、あのゴールです。こうしてみると、こうした強いチームにも勝てる個の力は、やっぱり凄かったと感じますね。数値は、最初の試合とこの後紹介する2つと比べても低いので、今回は計算しません。では、次にいきましょうか。



2024 J2 第1節 徳島vs甲府:ゴール期待(図=figure:SPORTERIA提供)


 1-5というスコアですが、岡山のゴール期待値より僅かに多い+0.07に留まりました。対戦相手の徳島のゴール期待値も1.39ポイントとそれなりに高く、その両チームの差は、1.38ポイントの差に留まりました。スコア以上に徳島が戦えていた試合と言えるでしょう。


 では、2023シーズンどころか岡山史上のワーストゲームと言えるあの試合と比べてどうでしょうか?


2023 J2 第37節 岡山vs千葉:ゴール期待値(図=figure:SPORTERIA提供)


 岡山の2.7を大きく更に上回って+0.47ポイントのゴール期待値です。更に岡山のゴール期待値は、開幕戦の栃木と比べて、+0.22ポイントの0.56ポイント。そして、両チームのポイント差は、2.59ポイントです。ポイント上では、岡山の開幕戦以上の差でした。


 では、ここまでの完勝(パーフェクトゲーム)であった体感の可視化に挑戦してきましたが、最後は、最後に紹介したデータの比較をベースのまとめで〆たいと思います。


8、総括


 岡山は、2位スタートでしたが、1位となった甲府は、代表やJ1経験のある強力な選手も何名か在籍する徳島に対して、攻め勝ったが、守備では押し込まれていた部分もあった。ただ、力で抑え込んだという試合であったと思います。


 一方で、岡山のワーストゲームと言える千葉戦は、岡山のこのベストゲームを超える破壊力で、岡山のゴールに迫り、2024開幕戦の岡山以上のゴール期待値を記録。あの時の千葉の凄さを改めて感じた。岡山も17末吉 塁 選手が、契約上出場できなかったとはいえ、これだけ圧倒されていたんだとという事を改めて感じた。


 更に、対戦相手の状態などもあるかもしれませんが、2022シーズンのインパクトのあった開幕戦以上の完成度をチームとして開幕戦から披露できた開幕戦になったと思います。


 あの千葉が、岡山を抑え込んだ以上に、岡山は栃木に何もさせなかった。しかし、この試合

の岡山でもあの時の千葉のような攻撃には届いていない。その千葉が、最終的に昇格できなかった訳ですから、岡山としても栃木に何もさせず、5点ぐらい決めても不思議ではないぐらい攻め込んでいても、まだまだ「頂」には足りないものがあるのも事実であると感じました。


 それでも、本稿のテーマである完勝に感じた理由は、紹介したデータと比べてみても「栃木に何もさせなかった」これが、一番の岡山史上最高のゲームに感じた一番の理由なんだと感じました。


 ここまで、完勝(岡山のJ2史上最高のゲーム)であると感じた体感の可視化に挑戦してきましたが、いかがだったでしょうか?


 かなりのボリュームではありましたが、もし、少しでも面白かったと感じていただけていたら嬉しいです。


 また、この完勝に水を差すかもしれない千葉戦のデータを紹介した事に関しては、やはり、この気持ちに浮かれすぎず、強さにはまだ上があるという事を感じて欲しかったからです。


 そして、次節対戦するいわきに対して、23シーズンに清水は次のスコアで勝利しています。



 岡山としてもまだ、38試合の内で、1試合しか終わっていなくて、今回紹介したデータの相手の甲府、千葉、清水との対戦が2試合ずつあります。甲府は、J1で戦った事もあり、天皇杯で優勝して、ACLを先日まで戦っていたチームですし、オリジナル10の千葉には、リーグ戦では、フクアリで、千葉に岡山は一度も勝った事がありませんし、同じくオリジナル10の清水にも一度も勝った事がありません。昇格するためには、この強力なライバルに勝っていかなければなりません。恐れる事はありませんし、岡山サポとしてチームを信じて、この3チームに勝つんだという気持ちをチームを応援したいですし、逆に楽しみですよね。


 最後まで読んでいただき有難うございました。


文章・図(基本情報)=杉野 雅昭

text・figure=Masaaki Sugino

図=figure:SPORTERIA提供


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2024ファジアーノ岡山にフォーカス5『 ≫≫雨の歴史から晴れの歴史へ≪≪ 』J2 第1節 vs栃木SC戦は、こちら


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