手元にデータがたくさんありますので投稿させていただきます。先日奪取Pの巻 | SPORTERIAをアップした際に、スタッフ様から『「CH>CBかつ、その差が大きい」ほど高い位置でボールを奪えている…感じになりますかね?興味深いですね💡』とコメントをいただきました。

そこで奪取P(CH-CB)の値とCBP等と相関分析を行いました。相関分析を行った項目は下記の36項目です。

J1全体で相関分析を行ったところ、高い相関係数が生じた項目はありませんでした。

そこで、J1の18チーム別に相関分析を行いました。0.7(-0.7)以上の項目はなく、0.4~0.7(-0.4~-0.7)の項目はいくつかありました。その中で面白そうなものが下記になります。

神戸は、CBではなくCHの奪取Pが上がると、得点とゴールCBPが増えます。最終ラインよりも前でボールを奪うことが得点力を上げるようです。神戸は、CBがボールを奪ったときはポゼッション、CHがボールを奪ったときはショートカウンターと使い分けているのかもしれません。神戸のチームスタイルを参照すると、ショートカウンターが44に対して、ロングカウンターが39ですので、数字に反映されていると推測することもできます。

清水はスプリントが増えます。ボールを奪うためにスプリントが多くなるのか、ボールを奪った後にスプリントが多くなるのか。これだけでは判別できません。違う分析が必要です。

横浜FCはゴールCBPが上がります。最終ラインよりも前でボールを奪うことが得点力を上げるようです。横浜FCは、神戸は同様、CBがボールを奪ったときはポゼッション、CHがボールを奪ったときはショートカウンターと使い分けているのかもしれません。チームスタイルを確認しましたがよく分かりませんでした。そのため、奪取P(CH-CB)が10以上と10未満の試合のCBPの平均を計算しました。結果は下記の通りです。

有意差検定は実施していませんが、黄色のセルは差がありそうな項目です。奪取P(CH-CB)が大きな値になる試合は、横浜FCは攻撃的になるように見えます。

横浜FMは枠内シュートが増えます。シュートの精度が高くなるようです。ということは質の高い攻撃につながっているのでしょう。

試合を見た上で書いているわけではありませんので、当たっているのかどうかは分かりません。

いずれにしても、今回とは異なる分析が必要ですが、奪取P(CH-CB)が高くなることが、一部ではありますが、他の要因にも影響を与えるようです。


いつものことながらFootball LABさんからデータを拝借しました。